イメージコンサルタントが教える「大人のビジネスファッション15か条」
仕事も恋愛も、大切なのは人間関係。相手から「また会いたい」と思われてこそ、目標を達成し、夢をかなえることができます。では、どうすれば「また会いたい」と思われる人になれるのか? それを教えてくれるのが、吉原珠央さんの『「また会いたい」と思われる人の38のルール』。著者のデビュー作でもある本書から、今すぐ試せるメソッドをいくつかご紹介します。
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「相手のため」に装う
私がイメージコンサルタントの勉強を始めて、大変印象に残っていることの一つが「ビジネスファッションは相手のために装う」という、極めてシンプルですが、的を射た学びでした。
ビジネスの場面だけでなく、プライベートであっても、もちろん結婚式やパーティーなどでも同じことが言えますよね。そして、この学びを心底、理解できるようになったのは、私自身がイメージコンサルタントとして独立後、自分と一緒に仕事をするパートナーの採用面接をするようになったことがきっかけでした。
「採用される側の視点」と、「採用する側の視点」では、面接のとらえ方に対するギャップがあります。立場が違いますから、それは当然ですね。シンプルに言うなら「採用される側」と同じものを見ているとしても、「採用する側」のほうは10倍ズームで見るほど、相手を細かく観察しているということです。
採用される側からすると、「このくらいの爪の長さは気にならないだろう」「この程度のスーツのシミだったら気づかれないだろう」と思っていても、それを10倍ズームで見られてしまったら、ごまかしようがありません。
採用する側は、単に「清潔感」が感じられるかどうかで判断しているわけではありません。場面をわきまえて、ファッションをコーディネートするスキルというのは、仕事や人間関係のあらゆる面とリンクしていることがわかっているから、気になるのです。
たとえば面接時に、キーボードが打ちづらそうな長い爪や、シワだらけのスーツで現れる人については、企業の面接官が「この人で大丈夫か?」と思う、その感覚が本人にはまったく理解できていないということです。つまり、相手の期待やニーズを読めていないことの証明となってしまうのです。
また、面接だけでなく、初めての人たちと出会う勉強会やセミナーなどにおいても、気をつけたいものです。もう二度と会うチャンスがないかもしれませんし、あるいは1回の挨拶でビジネスチャンスが広がる可能性もあるからです。
ダサくてもいいんです。多少色使いがおかしかったとしてもいいので、せめてクリーニングしたてのシャツを着て、いちばん顔色が冴えるネクタイを選び、肌や口元のコンディションをクリームで整えるくらいの自己管理はしておきましょう。
でないと、せっかく、意欲や能力があったとしても、スタート地点にすら立てず、新たな人や仕事の良縁のチャンスを逃してしまうからです。
最低限これだけは守りたい
職種、企業ブランディングなどによって、耐久性第一であったり、高級感第一であったりと、ファッションの選び方は多少異なります。ただ、やはり「この機会のためにベストスタイルを選んできた」というがんばりは、必要です。
今回は職種やポジションにかかわらず、最低限のファッションとして気をつけたいことをまとめてみました。
(1)学生と同じスーツを着ない
(2)体にフィットしたサイズの洋服を選ぶ
(3)ノーメイクをやめる
(4)洋服にシワを作らない(男性のズボンのセンターラインは、しっかりとアイロンをかける)
(5)色がはげた靴をはかない
(6)ソールが磨り減った靴ははかない
(7)ハンカチにアイロンをかける
(8)スーツのときは布製のバッグを持たない(リュックは背中と肩にシワができるのでNG!)
(9)顔の血色をよく見せ、歯は白く保つ
(10)傷んだ髪のケアを忘れない
(11)数えられるくらいの白髪であれば、切るか部分染めをする
(12)1年ごとにジャケットの値段を上げる
(13)プラスチックのボールペンを使わない
(14)財布がパンパンになるほど、お金やカードを詰め込まない
(15)腕時計をつける
相手からどのように思われたいか、そしてどのように接してもらいたいかをファッションで表していきましょう。自分自身がきちんとした格好をしていれば、相手もそれなりにあなたを大事にしてくれるでしょう。
ビジネスでのファッションは、自分が楽しむことよりもまず、相手ありきで考えなくてはいけません。