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#2 3000万円の家を固定金利3%、30年返済で買うと、支払額は4300万円を超える?

投資、節税、老後資金、住宅ローン、相続、介護……。身近なことなのに、案外知らないお金のこと。公認会計士、平林亮子さんが出版した『年収500万円で20年働く人 年収1000万円で10年働く人 損しないのはどっち?』は、お金のしくみの超基本を「クイズ形式」で学ぶことができる一冊。さて、あなたは何問、答えることができるでしょうか? ぜひチャレンジしてみてください。

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返済方法によっても異なる

結論は「超える」です。

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具体的には、3000万円、固定金利年3%、30年返済の住宅ローンを組むとしたら、

・元金均等返済の場合約4354万円(=利息はトータルで約1354万円)

・元利均等返済の場合約4554万円(=利息はトータルで約1554万円)

※ボーナス返済、繰り上げ返済をしない場合。フラット35(住宅金融支援機構)ウェブサイト上ローンシミュレーションより。

という計算結果になります。

ちなみに、借金の返済方法は、大きく分けて、元金均等返済と元利均等返済があります。元金均等返済とは、毎月の元金返済額を一定とする返済方法です。それに対して、元利均等返済とは、元金プラス利息の合計額を一定とする返済方法です。これは住宅ローンに限らない返済方法なので、覚えておいて損はないですよ。

支払総額を少なくしたいなら元金均等返済が断然お得

でも、元利均等返済の方が、毎月の支払額が一定になるので、収支計画を立てやすい。

30年で200万円の差ですから、

・200万円÷30年=1年間で約6万7000円の違い

・6万7000円÷12か月=1か月で約5600円の違い

になります。

支払総額が少ないことをもって、元金均等返済にすべきと主張する人もいます。ただ、元金均等返済と元利均等返済の差額も、金利や返済期間によって異なってきますし、どちらかが絶対にいいというものではありません。

大切なのは、冷静に計算して判断すること。そしてもちろん、無理な借り入れはしないこと

住宅ローンについては、借り換えや繰り上げ返済、銀行との金利交渉など定期的に借り入れ条件の見直しをすることをお勧めします。銀行との交渉一つで住宅ローンの利率が下がるケースもあることを、ぜひ覚えておいてくださいね。

ローンで検討すべき「6つのポイント」

今回のシミュレーションは、フラット35を利用した場合の金額となっています。フラット35とは、住宅金融支援機構の提供している最長35年長期固定金利の住宅ローン商品です。都市銀行、信託銀行、地方銀行、第二地方銀行、信用金庫、信用組合、労働金庫やモーゲージバンクなどで取り扱っています。

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モーゲージバンクとは、住宅ローンを専門に取り扱う会社で住宅関連会社等が母体となって設立されているものもあります。

また、各金融機関は、独自の住宅ローン商品を用意していますので、フラット35も含め、どのローンを利用するか選択することになります。ですから、金融機関からの説明を納得できるまで受けてください。

一般的に、ローンで検討すべきポイントは、

・金利=何%か

・金利のタイプ固定金利か変動金利か

・返済方法元金均等返済か元利均等返済か

・返済期間何年で返済するのか

・繰り上げ返済時の費用繰り上げ返済をする際の手数料等はどれくらいか

・諸費用手数料や保証料等はいくらかかるか

です。

無理な借り入れでないかどうかは、「毎月(毎年)の返済額」ではなく、「利息まで含めた返済総額」で判断してください。

私は住宅ローンについては、「頑張れば10年で返済できる額」を上限にしています。


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