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「勝手に推し本、紹介します」 vol.4

この連載では、メンバーが毎日触れている幻冬舎の本の中から、独断と偏見のみで勝手に推している本を語っていきます📖

第4回目となる今回は、辺境作家・高野秀行さんによるノンフィクションをご紹介します。

◇ ◇ ◇

「あいつ、今どうしてるかな?から始まる大追走劇」

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『メモリークエスト』/著者:高野秀行

今回はこの人が勝手に推し本

京都と酒を愛するアラサーちゃん 髙橋

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★この本への想い
幼少のころから親の言いつけをよく守る超保守的な子供だった私にとって、この本との出会いは衝撃的の一言。
馬鹿げたことに大まじめに取り組む大人の姿がかっこよくて、強烈に憧れたものです。私自身この本に影響を受けてから、バックパックひとつで一人旅できるくらいに人格が変わりました。
未知の自分や世界に出会わせてくれる「読書」と「旅」の魅力を発見できる一冊です。

今回ご紹介する「メモリークエスト」は
クレイジーな冒険家であり、辺境作家である高野秀行氏による“大追走記”。
本書で著者がおいかけるのは幻の獣でもアヘン王国でもなく“人間”。
しかもその人間とは依頼者(高野にとっては全くの他人)の記憶のかなたから現れた「あいつ、どうしてるかな?」といった人物です。
そんな記憶を募集して、地球規模で探しに行くという酔狂極まりないプロジェクト、それが「メモリークエスト」なのです。

☆推しポイント

1.完全なるノンフィクションである
2.依頼者も破天荒
3.著者の人間臭さ

作中では、フィクションかよ!と言わんばかりの奇跡や珍事件が起きまくるのですが、嘘いつわりないノンフィクションだというから驚かされます。高野さんの表現力や言葉のセンスによってさらに面白く感じられます。

そして、探しに行くほうも依頼するほうもとにかく破天荒。
依頼内容がとにかくぶっ飛んでいます。(そんな情報で見つかるわけないよ!といった具合)でも見つけ出しちゃう高野さんが本当にすごい。これが、“持ってる”ってやつですね。

そして、個人的に一番好きなポイントが、とにかく高野さんが人間らしくていい!という点。
道中文句を言いまくる。全部が嫌になって酒を飲みたがる。依頼すら放棄しようとする。でも、そんな高野さんに奇跡が起きまくる!高野さんの一喜一憂する様がクセになります。

私自身、久しぶりに本著を読み返し、新たな気付きがありました。
それは、「あの人に会いたい」と思う気持ちこそ大きな原動力になるということ。
私も過去に大好きな恋人を追って世界中飛び回った経験がありますが
あの時の行動力や真っすぐさは今思い返してみても眩しいです。(思い返してみると大人の青春だったなあ。。青い。。!笑)
会いたい人に会いに行くスタンスをこれからも大切にしたいと思いました。

◇ ◇ ◇

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