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気で紙が動く?解説してくれた科学者。

 昔テレビで見た光景。
お昼の人気番組で、ゲストと話をするコーナー。
ある男性アイドルの一人がゲスト。

 そのゲストが言いました。
「最近◯にハマってるんですよ」と言い、置いてあるメモ用紙を1枚取り、2つに折って90度に開いて、テーブルに立てて置きました。

 指を閉じた右手で、右頬と左頬を2回ずつ軽く触れ、紙に向かって手を前に出す。この動作を何度か行うと、手を触れてないのに紙が動きました。

 ゲストの人が言いました。

「これが“気”の力です」と。

 お昼の人気番組という事もあり、話題になりました。

 後日ですが、別のパターンもあり、肩に触って行うのもありました。

 僕も試してみました。
確かに紙が動きます。
何度か試して『あ〜、こういう事か』と納得しました。

 頬の触れた手を前に出す所に秘密がありました。
人間ってそこまで正確に動く事がなかなか出来ないので、何度か繰り返しているうちに、早い動きになっていたり、大きな動きになったりし、そのブレが紙を動かす秘密になります。

 コレの面白い所は、やってる本人も原理が分からなくても出来るところにあると思います。

 ある時、科学者がテレビに出てました。
その科学者が言いました。

 「あの気で紙が動く原理が分かりました」と。

 その科学者の説明です。

 「世の中の色んな物には、微弱にも電気を帯びている」
「もちろん人間も微弱な電気があります」
「電気には+と−があるのですが、身体を叩くことで、偏った電気を手に集める事が出来る」
「その電気の集まった手を紙に近付けると、反発が起きて紙が動くのだ」と、説明してました。

 う〜ん…。

もしそんな事で電気が溜まるなら、お婆ちゃんに肩叩きしたら、お婆ちゃん吹っ飛んじゃうよ。


 ある番組で話題になってる動画を紹介してました。
その動画は、割れたお皿をテープで元の状態に固定し、大きな入れ物に牛乳と何かの薬品(だったかな?)を混ぜた液体に割れてテープで固定したお皿を一晩付けておくと、次の日には接着されて、使える様になるという動画でした。

 その動画をスタジオで見てた物理学か何かの先生がコメントしました。

 「これは◯◯現象で、お皿の割れた所に牛乳が入り込んで、薬品との化学反応で硬化するから元に戻るんです」と解説してました。

 1週間後位に分かったのですが、その動画は話題になってたのですが、実はニセ科学の動画でした。
実際には起こらないけど、それっぽく見える事をやってる動画でした。

 ニセ科学動画だったのに、気付かずに実際にある現象の様に解説してたあの人は何だったんだろうか?

 僕が思ったのは、科学者も騙されると言う事。
どんな事でも自分から見た角度の目線で納得し、説明が出来ると言う事。

 同じ角度から見ても分からない事があるのである。


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