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『天使の食べものを求めて―拒食症へのラカン的アプローチ』(GINETTE RAIMBAULT CAROLINE ELIACHEFF著/三輪書店)を読んで
【拒食女性たちを、病的なほどに痩せなければならないという衝動に駆りたてる力とは何なのだろうか?】 伝説的な4人の人物(オーストリア皇妃シシィ、ソフォクレスが描いたアンティゴネー、哲学者シモーヌ・ヴェイユ、シエナの聖カテリーナ)を語りながら、拒食症とは何かの糸口を探った書。 実に、長きにわたって摂食障害関連の本を読み続けてきた者であるが、 このような視点でこのテーマを取り上げていただけるのは、嬉しかった。 <あらゆる思考や行動が欲求を満たすためになされるという人間の必然性が支