クリスマスツリーのてっぺんに

大昇くん、初主演ミュージカル完走おめでとう!!!!!!!!!🎉

2020年11月22日は、大昇くん史上初めての外部舞台にして初めての主演ミュージカルである「ELF The Musical」の幕が無事に降りた日だ。正直まだ2日しか経ってないのにもうずっと昔のことのように感じる。目を閉じれば大昇バディの歌声が聴こえてくるのに、舞台上の光景には夢と錯覚するような靄がかかっている。眩しいときに目を細めてしまうのと同じで、わたしはELFを細目で見ていたんだろうか。


ELFの座長を大昇くんが務めると発表されたのは、2020年8月31日。「え〜〜〜〜?!もう18歳になっちゃうの?!?!( ; ; )」と大騒ぎしてからわずか1週間ほどのことだ。びーパラのfin.を受け、「自担の主演ミュージカルを観劇すること」を目標に掲げたのだけれど、その夢が1週間で叶うことになるとは。嬉し涙を2ヶ月ぶりに出動させた。

でも嬉しかったのはそれだけではない。なんと、今回のキャスティングの理由は「ジャニーズのコンサートを見たELFのスタッフが、ポップスから演歌までこなす岩﨑の歌唱力にほれ込み、白羽の矢を立てた」から、らしい。
なにこれ?!?!完全なる実力で初主演ミュージカルというバカでかいお仕事とってきたんですか?!?!大昇くんの歌声に落とされたオタクとしては、この上ない喜びだった。(後々わかることだが、大昇くんの素直な感じがバディっぽい、という理由もあったらしい。アンタがタイショー!!!)


わたしは自担のことを「推され」と言われることがとても嫌だった。大抵そのあとには「のくせに〜」が続く。パフォーマンス力がどれだけ向上しても「推され」としか見られない。悔しかった。

そんな中で完全実力で掴み取った晴れ舞台。こんなふうにオタクが乱用するのは失礼かもしれないけれど、勝手にドヤ顔しちゃったのも事実。大昇くんが必死に育ててきた歌声は、たくさんの人の心を溶かして、大昇くんをまだ見ぬ世界に連れて行ってくれるんだね。一つ一つ丁寧に健気に積み上げて来た足場は、確実な一歩として上へ押し上げてくれるんだね。彼のがんばりを評価してくれたひとがいることが、何より嬉しかった。

ただ、今の世界はあの意味わからん早く滅べウイルスが蔓延するディストピア。きちんと幕が上がるだろうか、カンパニーの皆さんが健やかでいられるのだろうか。11月12日を迎えたあとも、思わぬ形で千穐楽の事後報告がやってくるのではないだろうか。たのしいたのしいミュージカルのことだけを考えたいのに、変なウイルスのことも考えてしまう。これって恋ですか?

でも、そんなわたしの不安をよそに、ELFの幕はきっちり定刻に下りた。クリスマスまでまだ1ヶ月くらいあるけれど、わたしのクリスマス〜2020〜はもう済んだ。この間21歳になっちゃったからもうサンタさんは来てくれないかもしれないけど、ELFカンパニーのみなさんがわたしにとびっきりのプレゼントをくれた。わたしの目には観劇には不向きな自担ロックオン機能がついているけど、バディ以外の登場人物もみーんなかわいかったことはわかる。それも、付け焼き刃的なあざとさではなく、キャストのみなさんの内面からじわりと滲むようなかわいらしさ。ファンタジーだけれど人間味があって突飛すぎない、ステキな物語だった。

ジョヴィは「嫌な女」だっとけど、嫌な女で終わらない魅力があった。なんだかんだ譲歩してデートに言ってあげるし、ハンドベルのパフォーマンスでバディのことをちょっとずつ認め始めるのもかわいらしい。突然キスする大胆さを持っているかと思ったら、「エルフと恋はしちゃいけない…」と葛藤する。素直になりたいのになりきれないジョヴィの心をストレート過ぎるバディが溶かすのは、雪が溶けていくようだった。柏木ひなたさんの力強い歌声ときゅんとするような乙女のお顔。とってもキュートで、ヒロインがこの方で良かったとつくづく思う。

マイケルはスマホを見ていることも多いし、「ワーカホリックな親のこどもは自尊心に問題が生じやすいって実証されているんだよ(ニュアンス)」みたいなイマドキロジカル人間だ。でも思春期ながら腹違いのちょっと変わった兄のことをすぐに受け入れるし、「サンタクロースを信じているこどもたちはみんな頭が変だっていうの?!」と柔軟な発想もできる。あとは単純におりたいのパスタシーン、「僕はフトンですっ」「♪フランッシスコ」がめちゃめちゃに可愛かった。

パパは仕事人間だけどそのすぐ下には家族への愛があるひとなんだろうな、と思いながら観ていたけど、別所さんのお顔もどんどんやさしい表情に変わっていくのが魅力的だった。ずっとバディからのハグを拒み続けていたけど、最後には自発的にハグしてくれたところが「パパ」だったし、ひとりのやさしい人間だった。

ママはしっかり者なのかちょっと抜けてるのかよくわからない人だったけど、ママのおかげでマイケルは柔軟な考えができる子に育ったんだろうなと思えた。実際の香寿さんと織山くんの関係性もよかったんだろうな〜とレポを読んでいて感じる。

デビーはバディのことをバカにせず、純粋に可愛がってくれていた。明るくておちゃめで…重苦しいクリスマスイブの職場を照らすステキで変な人だった。オフィスでパーチーするシーンの花乃さんと大昇くんの息があっている感じ、何度観ても好きなシーンだった。

サンタのことはどうしても会ったことのない社長を思い浮かべてしまった。バディのことをいつまでも包んでくれて、気にかけてくれて…。千穐楽のラストで大昇くんコケてしまった(持ってるよねあの男!ぽいよね!まぁ怪我がなくてよかった!)らしいけど、そのときももう一度やり直させてくれたとか。コングさんって面白くて温かいひとなんだろうな。

「笑っているのが好きなだけ。笑顔は僕のお気に入り!」
そういってずっとにこにこしている大昇バディは本当に妖精(エルフ)みたいだった。エルフしかいないノースポールで育つとあんなに純粋無垢に育つなんて…人間界の汚さにしょっぱい気持ちにもなった。30歳(にしては美少年)のバディは人間の醜いところが理解できないし、「デート忘れてた!」とか普通に言っちゃう。パパの大切な書類を弄っても事態の深刻さに気づかないし、落ち込んでいるパパにメイドバイシュレッダーの雪を降らせる。少々デリカシーがないから世の中のすべての人間がバディだったとしても争いごとがなくなるとは思えないけれど、きっとバディのまっすぐすぎるくらいの澄んだ目は、世界中の人間が持っておいたほうがいいんじゃないかな。できることならバディの目も、そして演じている大昇くんの目も、一生汚いものを映さないでほしいし濁らないでほしいと強く願う。

たくさんのプレッシャーの中立った0番から見た満員の客席は、その澄んだ目にどう写ったんだろうか。
大昇くん、あなたはクリスマスツリーのてっぺんの星より輝いていたし、奇跡みたいでした。

#美少年 #岩崎大昇 #エルフザミュージカル

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