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第473回:決済の巨人、Paypalがビットコイン市場に参入へ

BitMEX、OKexの次は、リップルです。毎週のように暗号通貨大手取引所、暗号通貨大手の関係者の摘発が報道されておりますが、今回はリップル社の取締役であるKen Kurson氏が逮捕・起訴の報道がなされました。但し、起訴内容を見ると、暗号通貨取引そのものとは全く関係なく、私的なサイバーストーカー行為が要因のようです。

参考1)ネット上でストーカー行為、リップル社役員が起訴=米報道

記事によれば、同役員は一時話題になったJared Kushner氏(トランプ大統領の義理の息子)と親友だったそうで、大統領選前のタイミングにおける逮捕・起訴が、諜報活動と何らか関与していると噂もされておりますが、ことの真偽は不明です。実際、当ニュースそのものは、リップル価格に何らのクリティカルな影響を与えておらず、こうしたスキャンダルがあろうがなかろうか、早晩リップルは価格が崩れていくことでしょう(理由については、別稿で取り上げることを検討します)。

それはさておいても、起訴内容は別にして、次から次へと暗号通貨関連の大御所が摘発されている事案そのものは実に不気味です。残された大手取引所はバイナンス・フオビあたりですが、最強格の彼らは各国で事業を行う場合当然のこととして、各国別のライセンスを正規で取得しています。従って、規制当局といえど正面から切り崩すことは難しいことが想定され、あるとしたら役員・代表者の別件絡みでの摘発だろうかと推察します。もちろん何もなければそれに越したことはありませんし、流石にバイナンス・フオビレベルになれば中国政府も守りにいくでしょうから、CIA・NSAや更にその背後にいる組織といえども、そう簡単に切り崩すことは難しいように思います。

ともかく、繰り返し本稿で指摘しているように、今後ビットコインは、次世代デジタル通貨のリザーブ通貨(金本位制時代の、金のような存在)として扱われていき、ビットコインを保有していればそれだけ自国通貨の信用に繋がる、というトレンドが続きますので、継続的・断続的に、買いが入っていくことは間違いありません。そして、暗号通貨の(ある意味ギークな)世界で先鋭的な事業を行っていた企業は大小問わず淘汰されていき、時には吸収・時には摘発を通じて、政府・国家主導の企業・組織に収斂されていきます。従って、口にするのは大変憚られるのですが、今後発生するインシデントとしては、以下を頭に入れて取引所と接点を持つべきであろうと思慮します。

・暗号通貨大手取引所(関係者)は、国籍・無国籍関わらず摘発が続く
・大手企業・政府関連組織のビットコイン参入が今後しばらく続く
・中国デジタル人民元・BSNのリリースに合わせ、各国政府は本格的にBTCリザーブ化を開始する
・アルトコインは、DeFi、IPFSを始めとする、具体性に富んだユースケースが期待できるものに限り上がる

本来的には、金融市場の歴史が証明しているように、各国首脳が合意の上、法規制で暗号通貨市場を崩壊させ、BTC価格を暴落させてから収奪作業をするのが効率的なのでしょうが、そこは相対・匿名取引である暗号通貨の面目躍如。ギークや中国政府などの、隠れたクジラが大口の買いを入れてくるので、“ある意味”コントロールしづらい市場原理が形成されており、BTCはじめ暗号通貨は今後大きく崩れることはなく、ジリジリと右肩上がりで上昇していくことが想定されます。シンプルに、富が子供から大人へ、換言すれば、“鼻の効く個人”から“政府”へ移転しており、この流れはしばらく続きます。暗号通貨企業には苦難のニュースが増え、大手・政府系組織にとってはポジティブなニュースが流れることでしょう。必ずしもこのトレンドが、暗号通貨の未来を明るくするとは限らないと思いますが。そんなことを考えていた矢先、大御所が暗号通貨市場に参加との報を受けて、ビットコインが急激に上昇致しました。そう、あのピーター・ティール氏・イーロン・マスク氏に創業された、Paypalの参戦です。

参考2)PayPalアカウントでの暗号通貨利用が可能に まずはビットコインなど4銘柄で

参考3)アングル:ペイパルの暗号資産決済、ビットコインに追い風か

参考4)「PayPalの仮想通貨業界参入は米ウォール街にも影響」=Galaxy DigitalノボグラッツCEO

また、先日のジャック・ドーシー氏率いるTwitter社のBTC購入に続き、イギリスの上場企業であるモード・グローバル・ホールディングス社も、BTCを大量購入する計画を発表しました。続々と欧米発の大企業がアセット・マネジメントの一環でビットコインに資金注入を開始しており、世界のビットコイン争奪戦もいよいよ中盤に差し掛かっている模様です。

参考5)英上場企業も資産の一部をビットコインで保有──米スクエアに追随

こうした“一見すると”ポジティブに見える各種ニュースの影響で、分かりやすいようにBTCは長らく突破できなかったレジスタンス(天井近辺の壁)を突破しました。価格は12,000ドル近辺をウロウロしており、レジスタンスを明確にうわ抜けることができれば、プライスアクションとしては更に安心して上を目指せると思います。

但し、ファンダメンタル的な要素から申し上げれば、Paypalが暗号通貨4種に対応といったところで、Paypalそのものがブロックチェーンにシステム移管されるということではありません。あくまでオフチェーン上だけ(ブロックチェーン外)の話です。要するにPaypalで暗号通貨4種類が表示され、買付代行を依頼できますよ、というだけの事案であり、技術的には何ら革新的な要素はありません。もちろん、Paypalは世界に誇る決済会社であり、3.5億ものユーザーを有します。ユースケース面でいえば、そのユーザーにBTCを始めとする暗号通貨へのアクセス権を付与したことに意義がある、という向きもいるでしょうが、ここは冷静に考えるべきです。PaypalのKYCを通過しているユーザーは基本的に銀行口座、あるいはクレジットカードを有しています。ブロックチェーン・暗号通貨界隈が夢見る、“銀行口座未保有の新興国ユーザー数十億人へのアクセス”(格安スマホ含めた携帯保有者数の方が、銀行口座保有者よりも多い)の実現に近づいたわけでは全くありません。つまり、既存の伝統的金融機関のユーザーがオンライン決済における利便性を求めてたどり着いたのがPaypalであり、Paypalはその意味で、銀行を始めとするエコシステムの一部に過ぎません。

構造で言えば、

・銀行ユーザー→銀行へ振り込み→暗号通貨取引所へ送金→暗号通貨取引所にて暗号通貨取得→任意のウォレットへ送金

というものと、

・Paypalユーザー→Paypal経由で決済→暗号通貨取引所へ送金→暗号通貨取引所にて暗号通貨取得→Paypalウォレットにて保管

というものは、本質的には全く同義です。Paypal経由で決済している以上、その裏側で銀行またはノンバンクによる何らかの取引を経由しているわけですから、必ず手数料が見えないところで発生しますし、原則的な決済フローは何ら変わりはありません。唯一意義があるとすれば、Paypalが暗号通貨に対応するデジタルウォレットを作ってくれるのだ、ということでしょうが、それとて、既存の銀行が暗号通貨対応のデジタルウォレットを作ったのだ、ということと同義であり、大したニュースではありません。ユーザーが既存の伝統的金融機関に手数料を払い、被決済者(店舗等)は決済手数料を伝統的金融機関に支払う流れは続きます。暗号通貨に多少詳しい方からすれば、“全てがブロックチェーンで担われているハイセキュアなウォレット間で決済するのが一番いいに決まっている”わけで、わざわざ法定通貨・既存の銀行エコシステムを経由する必要がありません。

それでも、Galaxyの創業者であるマイケルノボクラッツ氏を始めとし、ウォール街でこれだけ話題になるということが、どれだけ暗号通貨への理解が浅いか、あるいは既得権益への忖度がどれだけ根深いかを表す証左です。繰り返しますが、デジタルペイメントの決済を必要とする企業からすれば、暗号通貨で、直接送金・受金を行ったほうが良いに決まっています。ユーザーも、わざわざ手数料を支払う必要はありません。クレジットカードに関しては支払いを無金利で30日近く遅らせることができますので、期限の利益を確保するという意味ではメリットがありますが、暗号通貨決済が当たり前になれば、近い将来30日間レンディングして金利を受け取る仕組みが生まれ、クレジットカードの実質機能を代替することは可能になります。しかし、現段階ではなかなかその本質が理解されず、“銀行の信用なるもの”をひたすら信じているが故、ユーザー・企業とも、法定通貨の呪縛から逃れられないようです。そうしたコンセンサスが社会の前提で事業を行っている以上、文句を言っても仕方ありませんので、クレジットカードや銀行口座を念頭におき、より便利で、よりフレンドリーなサービスを具現化していく他ありません。そう考えると、Paypalのブランド力・知名度が、世間の目をビットコインに向けてもらったことには、多少のメリットがあります。小職個人的には、“スマホを使って公衆電話の場所を検索しているような二重作業”にヤキモキしており、『普通にスマホで電話をかければ公衆電話は要らないんだけどな』、という思いを頭に浮かべつつも、スマホの便利さを理解してもらうことがまずもって先決であることも理解“は”しています。

法定通貨で作られた社会は、金利・保管料・手数料といった、目に見えないところで発生するコストで覆われており、その全ての解決策を暗号通貨・ブロックチェーンが有しているからこそ、人類がこの技術を持て余しているとも言えます。ただ、Paypalのような伝統的金融市場の中では割と先鋭的な企業体がビットコイン・暗号通貨へのグランドエントランスになってくれれば、それに越したことはありません。我々も今、ブロックチェーン・暗号通貨にまつわる事業に関して言えば誰にも負けないソリューション・パートナーを有しております。CMWTは単体で通貨追加搭載を急いでおり、ライセンス先としてはコインパートナーオフィシャルアプリのリリース間近、Inouは正論で国内保守層を、FPMGでトランプ報道社、北米保守市場を、その他の技術は国内販売認可間近のBTSカラコンにおいて、マーケティングミックスを鋭意行っております。
スマホさえあれば、CMWTで、誰とでも簡単にコミュニケーションと暗号通貨の送金・受金ができます。複雑なKYCも、銀行口座を通す必要も全くありません。スマホ一つで、誰でも、アフリカからブラジルに“1秒で1円を送る”ことができます。Inouを使えば座標と時間と位置情報を刻むことができ、オフライン・オンラインの不正・改ざん行為を完全にシャットダウンできます。フェイクニュース、なりすまし、ステマといったインターネットの全ての問題も駆逐できます。これは夢物語ではありません。AppstoreかGoogleのPlay storeで誰でも無料でDLできます。現実に。そしてこのエコシステムに参加する誰もが、無機質な法定通貨の手数料地獄から開放され、地球上の誰に対しても瞬時にコミュニケーションとともにコインを送ること(意思表明・参政)ができるのです。ブロックチェーンの監視のもと、一切の不正・操作なく。

CMWT、Inouは、社会が暗号通貨の本源的価値に目覚めた時点で、まず間違いなく相応の市場シェアを確保できます。それまでは、一見するとマニアックに思われたとしても、確実に将来のユーザーが流れてくるプラットフォームの開発と機能強化、秀逸なパートナー開拓に勤しみ、ライセンサーとして世界中から安定的なサブスク収入を確保していく経営にシフトさせたいと考えています。その意味でも、社会が暗号通貨・ビットコインに目を向けるきっかけになった、Paypalの参入は大歓迎です。

また、今回個人的にビットコイン市場に期待していることは、金融市場との値動きの“非相関”です。忘れもしない今年の3月、コロナ禍で暴落のさなか、代替アセットとしては絶対に買われるべきであった暗号通貨が、金融市場の下落に先んじて暴落しました。これは、あれだけ世界のビットコイナーが法定通貨の市場をDisっておきながら、有事にはゴールド(金)さえ無視して法定通貨に逃げ込んだという誠持って恥ずべき事象であり、ビットコイナーの握力の弱さに辟易する瞬間でした(もしかしたら政府・機関投資家が売り崩したのかもしれませんが、それでも法定通貨建て資産を売って、ビットコインを買い向かうべきでしょう。結果そうしていれば、半年で投資元本が4倍の資産になったわけです)。

今回、時折しも、マザーズを始め新興市場が崩れてきており、恐らく11月3日の大統領選までは不安定な相場が続くでしょう(その後、株式市場は上げていくので買いチャンスです)。そうした弱含みの市場の中で暗号通貨の強さを感じておりますので、今回ばかりは、あの悪夢を忘れさせてくれるような上げを期待したいと思います。本来的には金融市場が下がり暗号通貨が上がる、というのが、マーケットバランスで適切な運動です。暗号通貨と金融市場のデカップリング(非相関)が実現するのか、この目でしかと確かめてみたいと思います。

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Beat holdings limited(9399)CEO。早稲田大学商学部卒。実業家としての経験を活かし、複数の上場企業における投資銀行/バリューアップ業務を豊富に経験。2016年衆議院予算委員会における中央公聴会にて、最年少公述人として日銀の金融政策に関する意見を述べる。
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