T型マトリックス

一目瞭然!プロセス評価の決定版ツール【T型マトリックス】

ものづくり業界の製造工程のお話を伺っていると、

 「不良が多い」
 「どこか手を付けて良いかわからない」

いうような悩みを聞く機会が多くあります。

今回は、このお悩みに対して私自身が有効だと思っているプロセス評価の品質ツール(手法)である【T型マトリックス】を紹介します。

このT型マトリックスを使うことで、プロセスにおける品質保証のポイントや、現時点で取り組まなければならないポイントをあぶり出すことができます。

この記事を最後まで読んでいただいた方には、このT型マトリックスを説明するプレゼンテーション形式の資料をダウンロードしていただけます。ぜひ、ご覧になってみてください。

T型マトリックスとは

T型マトリックスは、日本品質管理学会でも推奨しているプロセス評価の手法で、上記の画像のようにプロセスをT字型に3軸において、不適合(不良)の発生数を「作りこんだ工程」「発見した工程」「発見すべき工程」で整理した一覧表です。

これを作成すると、
・不良が作り込まれている工程
・不良を見逃している工程
を知ることができ、不良(不適合)に関するプロセス評価をすることができます。

T型マトリックスの作成は意外と難しい

賢い方は上記の表を見て、

「プロセスを書いて、表を作って、不良を層別して、カウント数を表に記入すればいいんだな」

と、作成するイメージまで出来てしまうのではないかと思います。ところが、実際にT型マトリックスを作成しようとすると、内容は場合によって様々ですが、多くの問題にぶち当たります。
・プロセスが複雑できれいに書き出せない
・不良を作り込んだ工程(原因工程)が特定できない
・発見すべき工程が定義できない
等、お客様と作成しながら実際に発生した問題がありました。そんなとき、客観的な視点でアドバイスや実際の原因分析および工程分析を一緒に実施したりしながら作成を進めました。

目的は早く行動に移すこと

T型マトリックスを作成する作業を行っていると、表を完成させることが目的にすり替わってしまうこともありました。T型マトリックスの完成度にこだわり過ぎてしまうことも、この「手段の目的化」の症状の表れとも言えます。

このT型マトリックスは、手を付けるプロセスを見極めるための手段に過ぎません。よくあるケースでは、不良の件数ではなくロスコストを指標として優先順位を決めたいという場合があります。

きちんとやろうとすると、発生した不良のコストを算出して不良1件ごとにそれを金額として数値化し、ボリューム大きいプロセスを決めるということになります。このやり方も間違いではないのですが、実際に精度高くコスト試算しようとすると、材料費、加工費、上流工程の加工費、処分工数等、勘案する項目がたくさんあり、コスト算出だけでもいくら時間があっても足りません。ましてや、現場での活動を進めたいにもかかわらず、細かいコスト計算を行おうとすると、総務に聞きに行ったりいろんな作業が増えてしまいます。これでは意味がありません。

個人的には、最初は件数基準で良いと思っています。なぜなら、現場ですぐに動くことができるからです。それでもコストや重要度を、ということであれば、不良に対して感覚で構わないので係数をつけて掛ければ良いです。この感覚でつけた係数は、大きくは違わないものです。

目的は、T型マトリックスを作成することでも、プロセス評価をすることでもありません。改善の行動に移すことです。T型マトリックスの精度が高くなっても改善スピードは変わりませんので、行動に早く移りましょう。

さいごに

このT型マトリックスは、日本品質管理学会発行の規格『プロセス保証の指針(JSQC-Std 21-001:2015)』にも掲載されているプロセス評価の手法です。作成の仕方と表の見方について資料をまとめましたので参考にしてください。

解説の動画を作成しました。

まずはダイジェスト版をご覧ください!

本編は、16分39秒のものになります。気になる方は続きもご覧ください!

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