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マンゲキ芸人座談会〜ロングコートダディ×滝音〜Vol.1

2月の吉本漫才劇場芸人座談会は、ロングコートダディと滝音の2組。
やはり語っていただきたいのが男子ソワソワ、女子ドキドキイベントである、バレンタインデーの思い出。

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—もう2月に入りました。やはりこの時期、お話を伺いたいのはバレンタインデーのことについてなんですが、皆さんそれぞれ思い出はありますか?

滝音・秋定(以下・秋定):僕ら、コンビ結成したのバレンタインデーなんですよ。

ロングコートダディ:(驚く)

滝音・さすけ(以下・さすけ):嘘つけ!

秋定:お前が嘘つけって言うてどうすんねん! ホンマですからね。

ロングコートダディ・兎(以下・兎):あ、ごめん。実は俺らもバレンタインデーやねん。

滝音:え! そうなんですか!? 嘘でしょ!

兎:コンビ組んだのは4月1日なんやけど、まあ、俺を堂前が誘ってくれたんが、バレンタインデーなんだよね。

さすけ:堂前さん、ホントですか?

ロングコートダディ・堂前(以下・堂前):なんともいえない(笑)。

兎:え、でも誘ってくれたのバレンタインデーの2ヶ月前だから。

堂前:じゃあ、ありえる(笑)。

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秋定:どうやって誘われたんですか?

兎:2人で一緒にモンスターハンターやってる時に。それまで別のコンビと組んでたんやけど、NSCの卒業公演の出番が終わったら解散するってなってて、で、“それ終わったら一緒にやらへん? ”て。

堂前:でも実は周りからはめっちゃ止められてた。あんなヤバい奴と組むなって(笑)。

兎:授業もほぼ出てないし、周りからは終わった人間やと思われてたから。

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さすけ:うちも同じですわ。自分もそんな感じでしたから、秋定も止められたって。

秋定:もっと他を探したほうがいいんちゃう? って言われてましたし、NSC出身って知らない同期もいたくらいですから。

さすけ:ほぼNSC行ってなかったですからね。

堂前:俺は滝音の前のSK-2の時からさすけとは交流あったからね。

さすけ:家に行ったこともありましたからね。

堂前:うわ、ホンマに家に来たぞって思ったけど(笑)。

一同:(笑)。

堂前:交流はあったけど、そこまで仲良くはなかったからね(笑)。

秋定:さすけは距離の詰め方が異常なんですよね。この前も(オール)巨人師匠に劇場の楽屋ロビーでお会いしたんですけど、さすけと2人でソファに座ってネタのことで話しあったんですよ。ふっと見たら巨人師匠がさすけの腰に手を当てて話してたんですね、そしたらさすけも同じように巨人師匠の腰に手を当ててるんです(笑)。

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堂前:ジャルジャルの福徳さんにも行ってたよね。

さすけ:まぁ福徳さんの書きはった小説(『今日の空が一番好き、とまだ言えない僕は』(小学館・刊))がめちゃめちゃ良くてそれで話しにいきました。

秋定:もう本読んだってきっかけならどんな芸人さんでもグイグイいけるんちゃう? 又吉(直樹)さんとかビート(たけし)さんとか本出してはる人なら(笑)。

堂前:確かに。

秋定:そういえば、この前かまいたちさんの番組に出させてもらった時、さすけ、ずっと濱家さんにタメ口やったんですよ。で、番組の中でさすけのヤバさのエピソードをひとしきり話した後、「さすけ、濱家さんにタメ口やったでしょ」って言うたら。「あれ? ホンマや!」ってそん時に気づきはってびっくりしてはった。自然すぎて、距離感も近いし(笑)。

兎:言葉遣いも独特やから。気づきにくいのかな。

秋定:それもあるかもしれないですね。

—2組のバレンタインデーの話、コンビ結成がその時であるということで随分と話が逸れてきてるんですが、改めてそれぞれのバレンタインデーのエピソードに……。

秋定:あ、話が逸れたのはきっとみんなバレンタインデーに思い出がないからだと思うんですけど(笑)。

兎:さすけは1個ももらったことないやろ。

さすけ:あ、あんまりないですね。

兎:いや、あんまりってマジで1個もないやろ?

さすけ:さすがに1個もないってのはないですけど。

兎:いや、絶対もらったことないわ。

さすけ:ありますよ。ゼロではないですよ! 兎さんこそないでしょ。

兎:何いうてんねん! なんなら小学校の時なんて毎年もらってたし。

秋定:嘘だ〜(手を叩いて大爆笑)。

さすけ:本当ですか? 盛ってません?

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兎:盛ってねえわ! 小学校4年生の時なんか、女の子に「チョコ渡したいから、放課後に校舎裏来て」って書かれた手紙が机の中に入ってて、それでドキドキしながら行ったら、男の同級生のまーちんってのがそこにいて、「あれ? なんでお前がいるの?」って聞いたら、「俺も校舎裏に来てって手紙もらった」って言ってて。「え?どういうこと?」って思ってたら女の子が登場して、俺とまーちんの2人にチョコを渡してきて、「2人とも同じくらい好きだから、返事を返してきてください」って、言って去っていった。

秋定:え? どういう意味ですか?

兎:そういうこと。2人を天秤にかけてたのかな。返事しなかったけど、今の小学生なら付き合ったりするんだろうけど、当時はそんなこと思いもしなかったから返事はしなかった。

さすけ:返事しなかったんですね。

兎:返事なんてしないよ。小学生だもん。

さすけ:そんなもんなんですかね。

兎:だね。

秋定:あ、思い出したんですけど、小学校6年生の時に初めてチョコをもらったんですけど。

兎:遅いな。

堂前:(笑)。マウント取るなぁ(笑)。

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秋定:(笑)。で、チョコをもらったのはいいんですけど、ホワイトデーのお返しが、恥ずかしいしどうしたらいいかわかんなくてお母さんにお願いしたんですよ。で、お願いしたから梱包した状態で渡されて、そのままもらった女子に渡したんですよ。翌日、「ホワイトデーのお返し、ありがとうなぁ」って言われて思わず「中、何入ってた?」って聞いてしまって恥ずかしい思いしました。

兎:俺そういや、これも小学校5年生の時やったけど、女の子2人で1個のチョコを渡してきててん。僕からしたら、共同でくれたんやって思ってホワイトデーに2人にお返ししたんやけど、実は1人は恥ずかしいからって付き添いで来てくれてたそうで、俺がその付き添いの子にもチョコを渡したからって、そっちに気があると思ってなんか変な雰囲気になってしもたことがあった。もうそんなんトラップやんな。

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秋定:それトラップっていうんですか(笑)。

兎:トラップやん。チョコトラップ!

一同:(笑)。

さすけ:でもなんだかんだ言ってもらってますね。

兎:そうやな。毎年3〜4個はあったかな。

秋定:足、速かったんですか?

兎:何それ?

秋定:足速かったり、スポーツできたりするとモテるみたいなのあるじゃないですか。

兎:別に足は速くなかったけど、クラスのヒエラルキーでは上の方だったからじゃない。

一同:(笑)。

さすけ:ヒエラルキーありますね確かに。上の方だったんだ。

堂前:でもな。芸人なって、これまでのヒエラルキーにさらに上があることを知って、自分が上のとこだと思ってたのが実は下の方だったという現実を知って、こうやって捻じ曲がってしもたんやんな(笑)。ある意味、小学校がピーク(笑)。

兎:捻じ曲がってもいないし、ピークじゃねえわ。中学校も……高校はほとんど行ってなかったし……。

堂前:なんかトーンダウンしてる(笑)。

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さすけ:堂前さんはどうだったんですか?

堂前:僕もチョクチョクはもらってたよ。スクールカーストの方では上の方だったから。でも僕のとこは田舎で、保育園、小学校、中学校って12年間、みんな同じクラスやねん。だからなんか特殊なんすよね。

さすけ:ちょっとチョコの意味合いが重いですね。

堂前:うん。で、中学の途中で大量のカップルができたんよ。なんか女子たちが告白しようみたいになったみたいで。

滝音:へ〜(感嘆)。

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堂前:だからチョコの渡し合いもなくなって。で、女子たちがそれぞれ好きな人に伝えようって盛り上がって大告白大会が始まって。

さすけ:その大会すごいですね。

堂前:でも、その大告白大会の時、僕は家族旅行に出かけてて。

さすけ:うわ、タイミング悪い!

堂前:2人好きな人がいたんやけど、旅行から帰って月曜日に学校に行ったら二人ともいかれてた(笑)。

さすけ:旅行憎しですね。

堂前:家族旅行は楽しかったからいいねん。

さすけ:あ、いいんだ!(笑)。

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(Vol.2に続く)

■ロングコートダディ プロフィール
堂前透(左)と(右)のコンビ。2009年結成。
2020年 キングオブコント決勝進出
■滝音 プロフィール
さすけ(左)と秋定遼太郎(右)のコンビ。NSC33期。
2020年 ABC「第41回ABCお笑いグランプリ」決勝進出
2020年 キングオブコント決勝進出

ロングコートダディINFO

滝音INFO

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ライター/仲谷暢之
撮影/月刊芸人編集部




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