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製作ノート(11)黒木のこんな韓国ドラマを見ている

黒木陽子の
私はこんな韓国ドラマを見ている

第一回 韓国の人も、キラキラせず普通にはたらいている。

こんにちは。趣味:海外ドラマ鑑賞の黒木です。
みなさんは韓国ドラマを見ていますか?私は見ていません。

しかしですね、私は知っている。アメリカのプロムパーティの仕組みも、学校にはロッカーがあることも、支払いは小切手を使う→今はカードとかが普通なことも、結婚式には友達がブライズメイドになることも、州検事は選挙で決めることも、損害賠償で軽く1億とかふんだくることも。そしてイギリスは庭が命だったり、俳優さんはちょっともさっとしていたり、紳士ばかりじゃなかったり、14歳くらいの反抗期でゴス・パンク気味目の周りが黒くなりがちなことも。(偏っています。ごめんなさい)
そう、その国の文化を知るには、ドラマを見るのが一番なのです。

そんなわけで見るぞ!韓国ドラマ!
英語のドラマを見てなんとなくわかる程度には韓国語の単語もわかるようになりたい。

今見ているのはこれです!

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미생(未生ーミセンー)
2014年韓国tvN 全20話。
(あらすじ)囲碁のプロに挫折したチャン・グレ26歳は、コネで大手総合商社にインターンで入る。しかし囲碁の世界とは違い、一般社会では高卒認定資格しか持っていない。持たざる若者チャングレ。しかも他のインターンはバリバリのエリート。しかも他の若者よりスタートが遅れているぜ。とりあえず所属した営業三課は落ち目だし課長と課長代理の二人しかいないしコネ入社でちょっと嫌な顔されるし。さあ、どうする!囲碁の知識をもとにバリバリ頭角を現したり…はせず、チャン・グレは会社の中で地味に苦しく生き残るために頑張っていくのであった。
(ミセン:囲碁の言葉で弱い石、のことらしいです。)

・・・・。

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つ、つらい・・・

私、企業に勤めたことがないからよくわかっていないのですが、現代(ドラマの舞台は2012年)の会社ってのも、こんなに上司はインターンを怒鳴ったり、新入社員に嫌がらせしたりするのものなんですか・・・。(さすがに暴力は無いです)
人権意識の高いアメリカドラマには無いハードさだぜ・・・(その代わり米英ドラマはすぐクビになります。)

とにかく、オフィスで書類を作り、電話でアポを取り、会議に出て、契約書を仕上げて、財務や法務に書類をあげて、突っ返されて、時々屋上で個人的な相談をして、社内政治に敗れて隣の課に重要案件の座を奪われたと思ったら、さらに偉い人が出てきて案件ごと隣の部にかっさらわれ、残された課のメンバーで辛い酒を飲む・・・

今ちょうど10話まで見まして、その地味さに「次が気になる!止まらない〜!」状態にはまることはなく、地味に見続けております。

いや、いいドラマなんですよ。
基本、会社員のどうにもならない辛さをずーっとなぞっていて、大活躍とか大恋愛とか大抜擢とかはないんです。でも、たま〜に、ちょこっとだけ活躍したり、ちょこっとだけ人間関係が改善したりするんですよ。いつの間にか同期の仲間がこっそり見守ってくれたり、営業第三課にも認められたり、あんなに嫌な隣の課の人がチャングレのことを心配そうにちらっと見てたり。

アメリカのドラマなら、前は嫌味言った隣の課長さんが落ち込む主人公に「いう義理はないけど・・・ま、気が向いたからさ」とかって何かいい感じのことをエレベーターでばったり会った時に教えてくれたりするんですが、それはない。
イギリスのドラマなら、さらに不条理な別角度の辛いことが主人公に降りかかってくるのですが、それもなく。
だた「ちょっと心配そうに見てるだけ」。

その奥ゆかしさが。
ああ・・・いい。いいのです。

ちなみにこのドラマは韓国で大ヒット(日本でもリメイクされた)。
そうか。韓国の人もいいと思ってるよね、そうよね!
残り10話、大切に見ようと思います!

ちなみにイラストの人は営業第三課課長。オ・サンシク(イソンミンさん。かっこいい〜。怒鳴るけど。)。


(わかったこと)
・韓国ドラマは出生の秘密・大恋愛・ラブコメばかりじゃない。
・どうやら、名前はフルネーム+さん付けが普通みたい。「チャン・グレシ」って先輩・同僚はみんな主人公を呼んでいる。(シは〜さん)年下から年上を呼ぶときは違うのかも。
・はい、は「ネー」


2019年8月19日
劇団衛星 黒木陽子

●『珠光の庵〜遣の巻〜』韓国語版(2020年2月上演)
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