ご挨拶__劇団有漏路_主催_小笠原

【ご挨拶】「劇団有漏路」主催 小笠原

あけましておめでとうございます。
「劇団有漏路」主催の小笠原と申します。
簡単な自己紹介をさせてもらいますと、生まれは青森、米とりんごとニンニクを主に摂取しながら、
寒風吹きすさぶ津軽平野で時にのびのび、たまにダラダラ、すくすくとじじばば両親の元で育てられました。
大学は立教大学文学部英米文学であらゆるものを中途半端に学び、学生時代のほとんどを芝居に費やし、
あれよあれよ社会に飛び出し早3年。

「正社員はしんどい」という珍しくもなんともない理由で会社をドロップアウトし、
暇を持て余した最中、いたずら心に戯曲を書いたら「ヤレセロ」「ヤラセロ」と白昼堂々破廉恥な
言葉を投げかけてくる手合いが、幸か不幸か10数人集まり、劇団を結成した次第です。

本日、こちらを書いているのが8月19日とあいなりまして、みなさんご存知の通りアルプス山脈5番目の峰、ヴァイスホルンがジョン・ティンダル(アイルランド出身)らによって初登頂された日ですね。

山を登るのは山があるから、山という山はそう言った理由で登られてきました。
僕が山だったら堪ったものではありません。
ノイローゼで病院に行っていると思います。

さて、そんな山ですが、意外と登るのは骨が折れます。
たまに本当に骨を折ります。
是非『岳 みんなの山』(小学館・2003-2012・全18巻)を読んでください。

登山には、少なくとも以下の道具が必要です。
ザック・登山靴(スニーカーはNG)・レインウェア・ストック・ヘッドライト・コンパス・地図・山行計画書・健康保健書・水筒・アイゼン・腕時計・帽子・グローブ・タオル・行動食・カメラ・救急セット・ナイフ・ビニール袋・ライターetc.etc….

一式揃えるだけでも、なかなかに財布が軽くなりそうなラインナップです。

ところが、芝居というのはもうちっと簡単にできるものでございまして、
最低、2つの要素があればあっという間にできるんです。
その二つの要素は「空間」と「人」。
嘘おっしゃいと思ったあなた、説明いたしますね。

「鬼ごっこ」や「かくれんぼ」などは原始的な「芝居」になります。
「鬼」役と「人」役が、互いの目的を全うするためにアクションを互いに行います。
「追いかける」「逃げる」あるいは「見つける」「隠れる」です。
この互いに相反するアクションはドラマの原理を内包しています。
遊戯をする際、人は「役を演じ」ます。
そこにアクションを行える「空間」があれば芝居は成立します。
演劇は役者間でも成立するのですが、そこに「見世物」としての意識を生じさせる対象、具体的には「観客」が存在するとき、
初めて「演劇という芸術行為」になりうると、私の稽古場では考えております。
「人」「空間」「観客」が舞台の必要条件です。

少し足早になりましたが、これから自身の演劇論(大抵が借り物ですが)を少し、綴ってみたいと思います。
そしてそれが微力ながら、舞台芸術をより楽しむための一助となれることを願って、若輩者ではありますが邁進していく所存です。
ちなみに、私は登山したことはありません。
では、良いお年を。
***

旗揚げ公演のお知らせ

劇団有漏路は、9/6 (金) ~ 9/8 (日)に池袋にて、
旗揚げ公演『猫たちハコの中に』を上演いたします。
ぜひご来場ください。
公演情報:https://stage.corich.jp/stage/102195
チケットご予約:https://stage.corich.jp/stage/102195/ticket_apply

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