
二酸化炭素と経済のはなし
すっかり、SDG's やGXというテーマが一般的になりました。SDG'sに関しては小学生でも知っている言葉ですね。そのくらい、人々が未来の地球に対して危機感を漠然と持っているんだと思います。
漠然と書いたのは、すでに大人になってしまった私たちは生きているうちはそれなりに今の状態でいけるのでは?とか、経験値からいつかはこう言った問題は人間が解消するという期待を持っているからだと思います。
一方で、子どもたち(特に小学生の高学年ぐらいから)は私たち大人以上に不安を抱えていると言われています。グレタさんの例などもありますからね。
先日、24年の概算要求の話をしましたが、この中でもGX(グリーントランスフォーメーション)への施策に対する金額は経産省で2.4兆円とかなりの額を割いています。
ここでおさらい!
GXとは、化石燃料をできるだけ使わず、クリーンなエネルギーを活用していくための変革やその実現に向けた活動のことを指します。
この文脈で言うと世界的な会議として続いているのがCOPです。こちらは、気候変動枠組条約締約国会議でその名の通り、世界の各国が集まって気候変動に対してどのように対処していけばいいのかを議論する年に1度の機会になっています。日本で有名なのはCOP3の京都議定書です。その後2017年のCOP21のパリ協定へと続いていきます。この議定書とか協定は気候変動を抑える目標を定め、各国がそれに向けて進んでいく協定になります。現在もこのパリ協定に基づいて各国は気候変動を抑える取り組みを進めているわけです。
産業革命前からの世界の平均気温上昇を「2度未満」に抑える。加えて平均気温上昇「1.5度未満」を目指す(第2条1項)。 人々は節電などに気を付けて生活し、温暖化に繋がる行為は極力しないようにして、温暖化を止めるように、団体や学校で進める。
ちょうどこの頃からSDG'sも国連で採択されたのでこの二つは同時に進められています。
さて、今日お話ししたいのは、この地球温暖化についてです。温暖化を止めるために世界的に取り組まれているのが二酸化炭素の排出削減になります。産業革命以降の人類の発展はエネルギー革命があったおかげというのは周知の事実かと思います。この発展のために化石燃料を使って多くの国が先進国へと発展していきました。ところが、その過程で排出された二酸化炭素が地球温暖化につながっています。先進国は一定の発展をしましたが、まだまだ後進国はこれからエネルギーを使って発展していきたいのです。そのため過程では多くの二酸化炭素の排出が必要となります。そうすると温暖化がますます澄んでしまいます。
また、先進国でも、現在の生活には多くのエネルギーが必要となります。そのため、二酸化炭素の排出を止めることはどの国もかなり苦労しています。
この二酸化炭素の排出に着目したのが排出権です。各国の排出量を定め、それを超えた場合は、排出しなかったところから排出権を購入しなさいとしたわけです。数の上ではこうすることで、地球全体の排出量は抑制できます。また、排出権を売れた方がいいので、排出量を削減するための行動や技術開発が進むわけです。例えば技術開発力がある国はそれを進めることで排出権を技術がなく二酸化炭素を排出せざる得ない国に売ることで新しいビジネスが成り立つわけです。
こればうまく行っているかというと、実態はなかなか厳しいみたいです。二酸化炭素の排出を抑えようとしても、必要なものは必要なわけです。
ここで、一つ注目したいのがDACという技術です。これは何かというと、Direct Air Captureと言われるもので、大気中の二酸化炭素自体を回収して分解してしまおうという技術です。しかも、排出を抑えるよりも効果的に減らすことができるそうで、この技術を扱う欧米のベンチャーが出てきています。日本でも大手企業と大学がこの技術開発に取り組んでいるので、楽観的に考えれば近い将来、二、三方炭素の排出を減らすだけでなく、回収して別の資源として活用する時代に移るかもしれません。
先ほどのGX関連予算の中でもこの技術へ行くものがあると思います
で、経営って観点から考えると、この領域の技術が来た時に自分の事業にどういう影響を与えるかなと頭の片隅に入れておくことが重要ですね。全く関係ない業界のことと思っていたことが、ある日突然降りかかることはよくありますので。に