ラーメン4.0@開業日記#61 ブランディング後半

今日も昨日に引き続き、ブランディングについて書いていこうと思います。
それでは今日も最後までよろしくお願いいたします。

店舗ブランディングに重要な3要素

実際にブランディングを進める上で重要となる3つの要素を紹介します。一般的なブランディングの構築方法はかなり細かいものとなっていますが、顧客と距離の近い飲食店の場合は、以下の3点を意識すれば基本を押さえることができます。

個性・差別化

当然ながら、どこにでもある平凡なお店では、顧客にとっての特別なお店、「◯◯と言えば△△」という存在にはなり得ない。「ここだけにしかない◯◯」、「圧倒的なNo.1」、「こだわりの◯◯」など、何らかの強烈な個性や、他店との違いを示す特徴が必要になる。

商品力・付加価値

そうした特徴を裏づけするのが、実際のメニューの商品力や、店舗・サービスとしての付加価値です。「日本で唯一、~産の◯◯が食べられる店!」と銘打ってみても、商品力が低く、肝心の味がおいしくなかったら話にならないです。付加価値とは、例えば料理に使用した素材の産地にちなんだ器に盛って食事を提供するなど、味以外のプラスアルファの「価値」のことで、高い評価につながっていきます。

コンセプト

こうした、個性や付加価値を統合するのがコンセプトです。わかりやすく言うなら、キャッチコピーとも言えるかもしれないです。先ほどから述べている「◯◯と言えば△△」とも近いところもあります。このコンセプトは、一度決めたら簡単に変えられないです。一貫性を持たせて、あの手この手で同じコンセプトを表現していきます。その繰り返しによって顧客がお店に持つイメージが固定され、それがブランディングになります。

ブランディングの進め方

このようにブランディングには、「個性・差別化」、「商品力・付加価値」、「一貫したコンセプト」の3点が必要となるが、これだけではまだ進め方のイメージが湧かないかもしれません。そこでここでは、ヒト・モノ・コトという3つの視点から、ブランディングを形作っていく方法をお伝えします。

「ヒト」は、文字通り、そこで働くスタッフや、オーナーのことです。味や店舗のデザインは、場合によっては他の店も真似することができるかもしれないです。実はもっとも真似が難しく、最初から差別化ができているのは、ヒト、特にオーナーです。具体的には、経歴、趣味、能力、資格など、自身を説明するものなら何でも使える候補になります。もちろん、お店のコンセプトに合致していて、口コミに乗りやすいものがおすすめです。

次に考えたいのが「モノ」、つまり提供するメニューや店舗、従業員のユニフォームなど、目に見えるもののブランディングです。ここでのポイントは、先ほどのヒトとモノとを掛け合わせることです。「誰よりも日本酒が好きで各地の酒蔵を巡った店主」が、「自分で吟味した各地の銘品をそろえています」という感じです。

そして、締めくくりとなるのが「コト」です。ここで言う「コト」とは、物語や歴史などを指します。簡単に言ってしまえば「ちょっといい小話」のようなものになります。お店やサービスに関する、歴史やエピソードと言ってもいいかもしれません。シンプルに言えば、ヒト×モノでも十分に「コト」になりますが、創業時の思いや理念、隠れた苦労や失敗などもおすすめです。これらは料理の味の説明や直接のアピールにはならないかもしれないですが、たとえ同じ味わいの料理を食べても、そうした思いや歴史があるかないかで、お店に対する感情は変わってきます。

お店が儲かるブランディング戦略

飲食店でのブランディング戦略は、シンプルながらも非常に強い可能性を持っています。顧客は料理の味だけではなく、お店の歴史や文化、こだわりや雰囲気の体験を目当てに来店しています。ヒトやコトを巻き込んでこそ、モノである料理も一層引き立つことになります。
ブランディングを進めることで、競合する他店に対し真似のできない差別化をはかったり付加価値をつけたりすることができます。そうなれば、スタッフの稼働も安定します。お店が儲けるために、ブランディング戦略はいまや必須とも言えます。

ブランディング編は今日で終了となります。

また明日!!

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