ラーメン4.0@開業日記㊳ アイドマからアイサスの時代へ

今回は飲食店に来店していただいているお客様の行動原理がSNSの普及によって昔の時代から変わってきたことを表す理論について書いていきます。SNSが普及してからずいぶん時間が経ちましたが今のお客様と昔のお客様はどのような動きの違いがあるのでしょうか。

AIDMA(アイドマ)の時代

アイドマとは「AIDMA」のことを指します。このAIDMAは5つの単語の頭文字を取った造語になります。

A(Attention):お店に「気づく」

I(Interest):「興味」を持つ

D(Desire):食べたいと「思う」

M(Memory):今度、近くに来たら食べようと「覚えて」おく

A(Action):近くに来たから「来店」する

アイドマとは以上のお客様の行動を表しています。SNSが発達する前はこのパターンが当たり前の動きでした。まずは近くを通ったりして、お店の存在をしります。
そして、豚骨ラーメンのお店ということに興味を持ちます。外に出ている看板やお店の外観、などでさらにこのラーメンを食べてみたいと思います。
そして、今度仕事の帰りに食べてみようと覚えます。その後、覚えてくれていたら来店してくれる。
という流れです。これが今はどうなっているでしょうか。

時代はAISASへ

SNS・インターネットが発達してお客様はAISISという行動に変化しました。A・Iは一緒です。

A(Attention):お店に「気づく」

I(Interest):「興味」を持つ

S(Search):ほかの人がどう思っているかお店・料理を「調べる」

A(Action):他の人がおいしいと言っていたら「来店」する

S(Share):自分の感想を他者と「共有」する

このパターンが現在のお客様の行動パターンです。

私が重要だと思うのはS・A・Sで出てくる他者です。お客様は自分の直感で決めてくれなくなってしまいました。「アイドマ」時代のお客様でしたら、お店の外観や雰囲気で自分の直感を信じて来店してくれることがメインでした。そこに小さなコミュニティーの口コミが加わるという構成です。

「アイサス」の時代になり、評価基準が他者の意見になり、自分の直感は重要視されなくなりました。飲食店は賛否あるのが普通(味覚は個々人によって好みがあるので)ですが、あまりにも不味いという評価に偏っていたり、店員の態度が悪いという評価が多かったりする場合は、たとえ頑張って営業していても来店さえしてもらえません。

アイサスからサスヘ?

ここからは自分の肌間の話になってしまいますが、もうアイサスさえしていなくてサス(SAS)しかしていないことが多いです。これはサーチ→アクション→シェアの流れで、インターネット・SNSで調べて、美味しそうなラーメン屋さんにそのまま行くというパターンです。これは殆どの人がやっているのではないでしょうか?

この流れには店舗を直接見つけるという流れが入っていません。なので、実店舗があってもインターネットで見つけてもらわないと、存在していないことになってしまいます。

もうこの流れが主流なのでおそらく止めることは難しいです。飲食店全般に言えることですが、IT系に弱い人が本当に多いので地元にも美味しくてコスパがいいお店がガラガラのときが良くあります。そういうお店は総じて全くSNSをやっていなかったり、やり方が分からなかったりします。

私は自分でラーメン店を開業して結果を残していったらこういう地元の残ってほしい飲食店を助けていきたいです。本当にいいお店が日本各地に多いので、日本で生まれてよかったなと最近しみじみ思います。

それではまた明日!!


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