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「10倍早く書ける 超スピード文章術」を読んだ

「うまい文章」など書く必要はない、大切なものは素材だ。そう述べるところから本書は始まります。著者はブックライターという肩書、年間12冊、多いときで14冊ほど本を書いているとのこと。まじか、すごい。

確かに美味しいディナーは素材にこだわっているし、文章も同じです。いかに無味乾燥でも素材が良ければ超スピードで質の良い文章が書けると述べています。

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文章を構成する素材

素材の集め方について
たとえば、新商品のPRであれば

・商品の魅力を感じてもらいたい。
・発売時期を強調したい。

など、物事を伝える上での真の目的を探るだけで素材が自然と集まります。さらに魅力を感じてもらいたいなら、その商品にはどのような特徴があるのか、誰が作ったのか、誰のために作ったのかなど、深掘りすればたくさん素材が集まってくるはずです。これだけで文章は書けてしまいます

読み手(ターゲット)を意識する

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また、文章を読む読者に何を感じてもらいたいかをよく考えるべきだと言います。読者(ターゲット)に応じて素材は変わります。

例えば、クライアントに企画書を提出する場合を考えてみてください。
口頭でやりとりしている担当者にはプロジェクトの詳細な内容を書く必要はないでしょう。しかし、一度しか挨拶をしたことのない担当者の場合は書く素材を見直さなければいけません。ターゲットとフォーカスを絞ることが重要です。

メモを集めよう

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素材はあればあるだけ良いです。素材は「早めに たくさん集めて 後で削る」というのが最もロスの少ないプロセスです。
そのために、メモをとにかく取りましょう。人間の記憶力を過信してはいけません。おとといの夕飯のメニューを覚えていますか?私は忘れてしまいました。

しゃべるように書くと必ず伝わる

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素材が集まったところで、その素材をどのように組み合わせたら良いでしょうか?
目の前に読者がいるとして、どのような順序で話したら伝わるのかを考えましょう。また話して伝わらなかったら相手はどのような反応をするのかを常に気にかけることです。
「しゃべるように書く」という事は「話し言葉で書く」ことではありません。
「誰かと話しているときにどのように意思疎通が行われているのか?」ということがスラスラと読める文章を書くときのヒントになります。

スラスラ読める文章の「入口」と「出口」

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そもそも誰も積極的に文章を読みたがっていないと考えた方がいいです。SNSにしても、タイムラインをチェックするのは、「おもしろい情報に触れたい」とか「友人の近況を知りたい」からなのであって文章を読みたいからなのではないのです。

企画書もブログも同じです。前提として積極的に文章を読みたがっていないことを意識しましょう。
だからこそ、入口は重要です。書き出しがつまらない文章が最後まで読まれる事はないのです。

書き上げた文章はそのまま提出してはいけない

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最後に文章の見直し、「推敲」の作業を行いましょう。全体から部分へ焦点を移しながら修正していくと良いです。

まずは以下のチェックリストをクリアしましょう。

・論理が破綻しているところはないか?
・説得力に欠けるところがないか?
・文脈に沿った適切な素材を選んでいるか?
・詰まることなく、一気通貫で読めるか?
・内容に重複している箇所はないか?

「わかりやすさ」を確認する方法

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書き手がよくわからないことは読み手に絶対に伝わらない
書き手がよく理解していないこと、わかったつもりになっていることは読者にもわかりません。聞いた話を咀嚼しないでそのまま書いてしまうことはやめましょう。ただデータを羅列しただけであって、文脈が繋がっていないと読み手は理解できませんし、スラスラと読むこともできなくなってしまいます。

まとめ

本書は「書く」に対する向き合い方、考え方を変えてくれる良書でした。必ずしもうまく書くことを意識する必要はなく、大切なのは素材、ターゲット、推敲だと理解しました。他にもいくつかの実践的なプラクティスを紹介していますので、是非購入して一読することをオススメします。

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