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N-007 ダビデ全身像

石膏像サイズ: H.63×W.20.5×D.15cm(縮小像)
制作年代  : 1504年
収蔵美術館 : フィレンツェ・アカデミア美術館
作者    : ミケランジェロ・ボナローティ(Michelangelo Buonarroti 1475-1564)

このダビデ像は、サヴォナローラ支配の終焉後に成立したフィレンツェ共和制当局からの依頼によってミケランジェロが制作し、庁舎前に設置されました。素材となった巨石は、1460年以来アゴスティーノ・ドゥッチオ、ロッセリーニなどが挑んだものの彫像を完成させることが出来ず放置されていたもので、ミケランジェロが粗掘り状態のものを引き継いで完成させました。

ダビデは、古代イスラエルの第2代の王(在位 前1000~961年頃)。旧約聖書の「サムエル記」「列王記」に登場し、「詩篇」の作者とされています。ペリシテ人の巨人戦士”ゴリアテ(身長約2.9メートル)”を倒したことで有名になり、その後も戦功を重ねやがてイスラエルの王となりました。新約聖書では、イエス・キリストはしばしば「ダビデの子」として言及されており、キリスト教にとっても重要な存在なのです。ミケランジェロのダビデ像は、“ゴリアテ”に向けて投石器による一撃を加えようとする瞬間を捉えています。ゴリアテはこの石に当たって倒れ、自らの剣でダビデに首をはねられました。

フィレンツェ・アカデミア美術館収蔵のオリジナル作品
(写真はWikimedia commonsより)



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