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ドライブインシネマ!

ドライブインシネマとは、巨大スクリーンが設置された巨大駐車場に自家用車で乗り付け、車に乗ったまま映画を見ることができる屋外の映画館のことである。
地元の人はだいたい、ただドライブインと呼ぶようだ。

アメリカで生まれたこの上映形式は日本では馴染みがなく、映画やゲームの中にのみ存在するもののように感じていたが、ここオーストラリアではまだ現役のドライブインが存在している。

5月、メルボルン郊外コバーグにあるドライブインに行ってきた。何を観に行ったのかは御察しの通り、もちろんマッドマックスである。

2019年に40周年を迎えた初代マッドマックスは、こんなところでも特別上映が組まれているのだ。

メルボルンの夏は夜の9時まで明るい為、このような野外シアターは冬の方が活発らしい。そりゃそうだ。車の中で観られるのだから、外が寒かろうが関係ない。行く前の私はそう思っていたが、それは大きな間違いだった。

コバーグドライブインはスクリーンが3面ある巨大シアター。車の中で見られるため家族連れが多く、キッズ向けの人気映画も多く上映される。
ところでスクリーンが3面あってどうやって音を聞くのかと疑問に思われるかも知れないので説明しておこう。音声は車のラジオで聴くようになっている。スクリーンの前に車を停めて自分の見ている映画にチューニングを合わせれば、その音声がカーラジオから勝手に流れてくる仕組みだ。

さて、仕組みはわかったが今夜はマッドマックスである。誰も暖かい車の中でおとなしくしていられるわけがないのだった。
ドライブインシネマのまずいところは、ファンが自家用車でやってくるところである。マッドマックスファンが自慢の車やバイクで乗り付けてしまうのである。インターセプターやクラシックカーが集まる駐車場は、上映前から70年代の映画みたいな光景だ。

私は今回のイベントも、ドーナツバイクのデイル・ベンチさんに同行させてもらった。インターセプターやレプリカバイクが集まる後方に駐車すると、みんながみんな車から出てきて、外に椅子を並べ、デカいラジオを出してきちゃって、V8エンジンをブイブイふかしちゃって、現場はマッドマックスの集会と化していた。

ドライブインとマッドマックスの相性は最高で、4月のサイエンスワークス上映会よりも面白かった。やっぱり車があるのとないのとでは、会場の一体感が違う。
会場の空気は熱いが、気温はとんでもなく寒い。おそらく寒さを感じていないであろう地元のマッドな人々をよそに、わたしは毛布にくるまりドーナツを食うのだった……。

ここで私はデイルさんの友人の日本人に出会う。彼はマッドマックスのドーナツバイクのレプリカを、日本とオーストラリアの両方に所有しているとんでもないツワモノだ。
デイルさんはこの上映会の翌日、伝説の聖地クルーンズにて、このドーナツバイクの彼とシークレットイベントを企画しているようだ。一体聖地で何が行われるのか? 翌日のクルーンズにも私はもちろん同行したので、イベントの様子は次回の記事で明らかになるだろう……

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