Self motivation : 何が彼を突き動かすのか？ - 世界を変えるポイ捨て情報共有サービス”MyGOMI.” 運営会社社長・山内萌斗さん（21歳）-

①Who is he ? : 山内萌斗さんって、どんな人？

　今回ご紹介するのは、山内萌斗（やまうち もえと）さん。静岡県浜松市出身、2000年生まれの現在21歳で、とあるサービス・ビジネスを立ち上げるために大学を休学し、上京してきたそうです。人並外れた行動力と情熱にあふれる彼は、どのようなことに取り組んでいるのでしょうか？

②What does he do ? : どんなことをしているの？

　街でポイ捨てを見つけても、落ちているゴミを拾って自宅まで持ち歩くわけにはいかないため、大抵の場合は近くにゴミ箱がなければそのゴミを片付けることは難しいでしょう。せめて「ここにゴミが落ちている」ということを然るべき人に知らせることができたら、このゴミを片付けてもらえるのに･･･そんな時に、LINEをプラットフォームとしてポイ捨てされたゴミの位置情報を共有することができるサービスが、山内さんの立ち上げた”MyGOMI.”です。このサービスで集められたゴミの位置情報は、自治体がポイ捨て対策をするにあたっての有力な情報として行政や議会で活用されているそうです。実際に都内の複数の自治体での政策提言に関わり、江東区や荒川区ではポイ捨て問題の解消に向けて一歩前進した事例もあるとのこと。

（LINEアプリケーション・”MyGOMI.”のサービス画面より）

　いままで誰も取り組んでこなかった「ポイ捨てされたゴミの位置情報を集積し可視化する」というアイデア。そしてその情報に政策提言のための資料としての価値を持たせてビジネスとして成立させるという思考。彼の唯一無二の発想は一体どこから生まれたのでしょうか？

③Why does he do it ? : なぜそれをしているの？

　山内さんがMyGOMI.のサービスを思いついたきっかけは、渋谷を訪れた際に、大量のゴミがポイ捨てされているにもかかわらず、街頭に設置されているゴミ箱の数が少なすぎると気付いたことだそうです。ポイ捨ての量に対してゴミ箱の設置数が少ない理由について調べ、ゴミ箱の大量設置には莫大なコストがかかるため、行政としてはなかなか手が回らないということらしいということを知った山内さんは、どうにかしてこの問題を克服できないか、考えました。そこで閃いたのが、統計的にゴミがよくポイ捨てされる場所のデータを取り、その情報をもとに行政がピンポイントで効率的に対策を打つことを可能にする、というアイデアだったのです。では、山内さんはなぜこのアイデアを形にするにあたって、大学を休学して上京し、起業するという思い切った選択を取ったのでしょうか？

④Why did he choose his own way ? : なぜ彼はこの道を選んだの？

　山内さんの夢は、”世界的なインフラをつくること”。その第一歩として考案したのが”MyGOMI.”だった、というわけです。大学在学中に”MyGOMI.”の原型となるアイデアを都内で行われたビジネスコンテストで発表した際に高く評価され、サポートや出資を受けられることになったため、ビジネスとしての”MyGOMI.”の実現可能性がぐっと高まったことから起業に至ったとのこと。”MyGOMI.”をただのアイデアで終わらせるのではなく、ビジネスとして成立させた上で実際にサービス運用していくことで、夢に向かってより大きな一歩を踏み出すことができる。これを実現するためには、会社を作ってサービスを立ち上げるのが最適である。これが、彼が起業家として生きていく決意を固めた理由だそうです。しかし、このような条件が揃ったとしても、大学を休学して上京し、ゼロから会社を起こすという選択には相当の覚悟が必要であることは言うまでもありません。これほどまでに強いバイタリティを持つ彼の原動力とは、一体どのようなものなのでしょうか？

⑤What makes him do that ? : 何が彼を突き動かすの？

　人並外れた”熱中体質”による生きづらさ･･･これが、夢に向かって突き進む山内さんの原点だそうです。中学や高校で集団生活をおくる中で、特定のことにありったけの情熱と集中力を注ぐ”熱中体質”はなかなか周囲から理解を得るのが難しく、”熱中体質”の人は常に生きづらさを抱えて生きていくことを余儀なくされる。山内さんもその一人だったといいます。勉強や部活、クラス行事などさまざまなことを程よくこなす人が最も評価されるような仕組みの教育制度が続く限りこの生きづらさが解消されることは無い。もしも、”熱中体質”の人が持つ情熱や集中力を受け止め、昇華させることができるような教育制度を作ることができたら･･･そのような思いを抱えて、山内さんが挑戦したのが”エッジ・ネクスト”という文部科学省主催の起業家養成プログラム。このプログラムで教育関連の新規事業創出のアイデアが認められたことで、山内さんはアントレプレナーシップの本場であるアメリカ・シリコンバレーでの8日間の教育プログラムに進みます。シリコンバレーでの起業家たちとの刺激的な出会いを通して、山内さんはこのような気づきを得たそうです。

「”熱中”を受け止めて昇華する教育がしたいなら、まずは自分が”熱中”で世界を変えられるような人間にならなければいけない。そのような人間になるためには、会社を作って実績を積み上げなければならない。」

そう、山内さんの原動力は、自分のような”熱中体質”の人たちが生き生きと学べる教育の実現という最終目標の存在なのです。教育を変えるために、世界を変える。世界を変えて、世界を変えられる力を授けられる人になる。このような気高い志を持った若者がいるなんて･･･！！彼のエネルギーは、これから一体どこに向かっていくのでしょうか？

⑥Where is he heading to ? : 彼はどこに向かうのか

　夢に向かっての大きな第一歩として”MyGOMI.”を立ち上げた山内さん。今後は”MyGomi”の事業を拡大するとともに、このサービスで得られた情報をもとにポイ捨てが多い地域を中心に広告付きのゴミ箱を設置しポイ捨て対策そのものを収益化する新たなビジネスモデルの確立を目指していくとのこと。ゆくゆくは自身の会社を上場させ、今度は”熱中体質”の後進の熱意を受け止め、世界を変える原動力として社会に送り出していく教育的役割を担う起業家になることを目指しているそうです。山内さんの今後が楽しみですね！！

⑦summerly : まとめ

　ゴミ拾いをしながら山内さんのお話を聞いていて印象に残った言葉があります。
「中途半端にやるぐらいなら、会社を作っちゃったほうがいいですよ。会社を潰さないために、必死でやるしかなくなるから。もがき苦しみながら見えてくるものがあるんです。」
「自分にしか見えないもの、まだ誰も手を付けていないこと、まだ誰も考えたことがない仕組みがきっとあるはずなんです。そういったものが見えたら、そしてそういったものに取り組んでいきたいなら、最初はとことんトガったものをガンガン出していって、いろいろ進めていく中で多少丸くしていきつつ、最終的に自分にしかできない仕事ができるようになるんだと思います。」
　こうした彼の力強い言葉を聞いていると、思い切って挑戦すること、”トガって生きていく”ことへの勇気が湧いてくるような気がします。筆者は山内さんと同い年なのですが、これほどまでに情熱と行動力に溢れる同い年の起業家がいたとは･･･今回のインタビューを通して、大きな衝撃と刺激を受けました。彼と同じようにはなれなくても、彼に負けないぐらいのバイタリティをもって生きていきたいですね。

　GreenBird渋谷には、活動のたびに山内さんのような魅力あふれる方が参加してくださいます。あなたもゴミ拾いに参加すれば、衝撃的で刺激的な出会いを得ることができるかも？(特に、毎月第2土曜日は”MyGOMI.”コラボ掃除として山内さんが参加してくださる機会が多いので是非！）
　この記事を読んでGreenBird渋谷に興味を持ってくださった方は、是非とも活動に参加してみてください！活動予定やSNSなどは下記リンク集から。それではまた、渋谷の街でお会いしましょう！

                                     執筆及び撮影:根本拓海(Instagram:@takumi_nemosax)

★山内さんが運営する"MyGOMI."への登録はこちらから！
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