2022年6月22日「音そしてその周りにあるもの」

都会で育つと田舎暮らしに憧れます。でも田舎で3日も過ごせば都会が恋しくなる、というよりも戻らなくてはと思うようになります。
もしくはもっと田舎に理想を求めるようになります。

なぜなのか。

これは育った時の音なのではないかと思うわけです。乳児幼児の時代は白紙のようなもの。母の愛を目一杯受けて育った時代の環境音。都会であれば交通の音、換気扇の音、父の声、振動、匂い。

乳児は「眠りに落ちれば存在が消えるのでは」という恐怖で泣くのだと聞きます。その乳児が入眠する際の、ある種の死生観。それが環境音なのではないか。この音は心底に深く刻まれ、大人になった今も求め続ける音なのだと思います。

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