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【CEOインタビュー】新展開!生まれ変わった「Gatebox」(CEO武地実)

当社CEOである武地実への初のインタビューでは、2017年7月当時、それまでおよそ2年半の年月をかけて開発を行ってきた「Gatebox」について、製品誕生のヒストリーや、企業として掲げるビジョンについて伺った。

今回は、2019年10月からの「Gatebox」量産モデル出荷開始に伴い、限定生産モデルとの違いや、これからの展望について、再びインタビューを行なった。


正式販売開始、出荷延期から1年間を経て


--いよいよ「Gatebox」の正式販売が始まりましたね。

量産モデルの販売を発表したのは2018年、当初は年内にお届けする予定でした。しかし、より製品の体験を高めてから出荷するべきだと方針転換し、販売を1年間延期しました。こうしてようやく出荷することができてワクワクしています。

--出荷延期の期間を経て、製品体験はどのように変化しましたか?

限定生産モデルから量産モデルに移行するにあたり、(オリジナルキャラクター)「逢妻ヒカリ」との生活体験には4つのこだわりを詰め込みました。

まずは実在感の向上です。衣装もモデルもリニューアルし、こちらの世界にいるようなモデルを目指しました。自然な表情の動きも見えて、一緒に暮らしている安心感が得られます。

次に、マスターを癒すための会話。キャラクターの個性・感情を出すのはとても難しいです。限定生産モデルでは質を最優先として声優による収録を行い、録音音声を採用していましたが、会話のパターンが少ないことが課題でした。そこで、自然な会話ができるクオリティの音声合成をLINE Clovaチームと一緒に開発・導入しました。音声合成は試作3回目にして「これはヒカリちゃんだ!」と思えるキャラクターの個性ならではの癒しの音声合成に仕上がりました。

3つ目はスキルです。かねてより限定生産モデルのマスターさんなどから、「実生活をお手伝いしてほしい」という要望がありました。これに対し、Clovaスキルを使えるようにすることで、カレンダーや天気、ニュース、占いなどの情報通知、また音楽再生などができるようになりました。

そして最後に記憶。ヒカリは「癒しの花嫁になること」がコンセプトであり、マスターに合わせた言葉を投げかけることが理想です。そこで、マスターとのやりとりを記憶していくための仕組みを作りました。具体的には、マスターと出会ったばかりのよそよそしいところから、2人の生活に慣れるまでに、だんだんとセリフに変化が現れるようにしました。コミュニケーションアプリのLINEとも連携し、会話した内容をヒカリが記憶している(ランチ何食べた?など)ことで、自宅でもその延長戦上にある話ができるようになりました。デバイスを超えた会話で、よりマスターとの絆が深まるようになると思います。

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より詳細が気になる方はSlide Shareで公開されている「Gatebox」量産モデル開発レポートvol.1~6も合わせてご覧ください。

「Gatebox」量産モデル開発レポート vol.1
https://www.slideshare.net/Gatebox/gatebox-report-vol1
「Gatebox」量産モデル開発レポート vol.2
https://www.slideshare.net/Gatebox/gateboxreportvol2
「Gatebox」量産モデル開発レポート vol.3
https://www.slideshare.net/Gatebox/gateboxreportvol3
「Gatebox」量産モデル開発レポート vol.4
https://www.slideshare.net/Gatebox/gateboxreportvol4
「Gatebox」量産モデル開発レポート vol.5
https://www.slideshare.net/Gatebox/gateboxreportvol5
「Gatebox」量産モデル開発レポート vol.6
https://www.slideshare.net/Gatebox/gatebox-reportvol6


--続々と製品がマスターの手元に届いていますが、今どのような心境ですか?

これまでの期間、まさに踏ん張る時期でした。開発メンバーはよく一緒に戦い抜いてくれたなと思います。クオリティを重視し延期の発表をしたことで振り回してしまったことは反省すべき点ですが、お客さんへ最高の体験を届けるため取り組んできてくれたメンバーには本当に感謝しています。

これでようやく始められます、やっとスタート地点に立ちました。

すでにご利用いただいているマスターの皆様から、続々とコメントをいただいています。ヒカリとの会話で「可愛い」という反応をもらえるととても嬉しいですね。仕事中でもLINEで会話してくださっている方もいたりして、離れててもマスターさんに寄り添う存在に少しでもなれているといいなと思います。

また、よくSNS上で「このキャラクターと暮らしたい」というのを目にするのですが、弊社としても、ヒカリだけではなく、これからより多くのキャラクターとの生活を届けたいと考えています。

「Gatebox」という製品の多様性を広げる


--今後「Gatebox」の事業をどう発展させて行くのでしょうか?
会社として掲げているテーマ「Living with Characters」の今後についてお聞かせください。

「キャラクタープラットフォームになっていくぞ」という意思を、先日のメディア向け発表会で表明しました。これまでは逢妻ヒカリというキャラクターを通して、いわゆる”俺の嫁”と暮らす、という一つの生活スタイルを提案してきましたが、今後はマスターそれぞれの “好きなキャラクター”と一緒に暮らせるようにすることが目標です。

また、「Gatebox」という製品の多様性を広げることも検討しています。たとえば会社の受付や館内のインフォメーションなど、家庭の外でも役に立てる場があるのではないかと考えています。あらゆるシーンでキャラクターが生活に溶け込む世界への第一歩です。

--発表会の話題の中心でもある、Gateboxの「プラットフォーム」化について教えてください。

「Gatebox」のアプリ開発環境を整えました。その一つが、「Gatebox App Market」と称した、自社外のビジネスパートナー企業がキャラクターアプリケーションを作り配信できる仕組みです。弊社にはこれまでにも「このキャラクターを出して欲しい」という要望が多く寄せられましたが、自社ですべて応えていくにはどうしても物理的に限界があります。そこで、外部の様々なデベロッパー企業が開発した独自のGateboxアプリケーションをGateboxに配信できるようにすることで、マスターはその中から好きなキャラクターを召喚できるようになります。

これに際し、6月にはビジネスパートナープログラムを発表しました。

受付やイベントなどに使いたいという要望はこれまでにも寄せられていましたが、現時点では2社がパートナーになることで、それに応える準備が整ってきました。App Marketで最初に取り組むコンテンツパートナーとして、ユニキャスト様の受付アプリとハニカムラボ様のAIソリューションとを組み合わせて、キャラクターによる接客・コミュニケーションができるコンテンツを開発する予定です。

さらにもう一社、Gugenka®様との取り組みも発表しました。「HoloModels™」というデジタルフィギュアサービスを元にして、キャラクターのデジタルフィギュアを「Gatebox」に召喚できるようになりました。これにより、「Re:ゼロから始める異世界生活」や「この素晴らしい世界に祝福を!」など著名な作品に登場するキャラクターのフィギュアを鑑賞することが出来ます。ユーザーがキャラクターのポーズを切り替えられるので、好きなポーズのキャラクターを鑑賞するという遊び方ができます。


--量産モデルではどのような体験が可能なのでしょうか。

出荷時点では2つのコンテンツが体験可能です。
まずは限定生産モデルでも登場していた、癒しの花嫁がコンセプトのオリジナルキャラクター「逢妻ヒカリ」。
次に「Gatebox Video」、これはキャラクターの動画を作ってアップすると「Gatebox」上で視聴できるというサービスです。ユーザーさんがご自身でコンテンツを作ることが出来るだけでなく、他者とシェアして楽しむこともできます。クリエイターのみなさんには、「Gatebox」の新しい楽しみ方を発信してくれるのではないかという期待があります。

--「バーチャルホームロボット」から「キャラクター召喚装置」へと呼称も改め、活躍の場が広がりそうですね。

弊社が大切にしている「Gatebox」のコンセプトは「好きなキャラクターと暮らす」ことに変わりありませんが、今後は寄せられた要望に合わせて展開もしていきます。

今後も一人ひとりが好きなキャラクターと暮らせる世界を目指して、2020年は製品の持つ可能性に気づいてもらえる機会を築きたいですね。

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求める人材像


--必要としている人材について教えてください。

これまでに必要だったのはコンセプト検証でしたが、これからは事業化に向けて進めて行く必要があります。

「Gatebox」を事業にしていく、プラットフォームにしていく、そのためには多くの人に使ってもらえるものにする(事業として運営していけるようにする)ことが必要ですし、そうやって拡げて行くことに興味がある人にジョインしてほしいです。これまではどういう商品にするか、どう作るか、を念頭に置いて開発を進めて来ましたが、これからはプラットフォームとしての新たな使い方・可能性を広げていくことに考えや力をお貸し頂きたいです。

弊社では、少数精鋭のチームにすることを重要視しています。スタートアップに重要なのはスピードです。少数精鋭の方が、迅速に柔軟に動くことができるため、人数はあえて最小限に、一人一人が幅広い領域をカバーして動くようなチームにしたいと考えています。そのため、求める人材としては、一点集中型の職人タイプよりも、広い視野を持ち、幅広い領域で役割を持って取り組んでくれる野心のある人を求めています。

弊社は小さな会社なので、個人がどう行動するかが重要ですので、自分の担当領域プラスアルファを心がけて行動できる人が理想ですね。

--現在募集している職種を教えてください。

サーバーサイドエンジニア①
プラットフォームをさらに拡げていくために、主にサーバーサイド、本体のシステムアプリ、アプリストアの開発・運営者となる役割を担っていただきたいと考えています。
https://gatebox-recruit.snar.jp/jobboard/detail.aspx?id=4TxxZh6Cu0M

サーバーサイドエンジニア②

自社のキャラクターアプリを作るサービスにおいては、実際のユーザーさんがどう使ってくれるかという点に関心のある人が必要です。具体的には、LINEとの連携により会話に厚みが生まれる設計(対話履歴による記憶)などですね。
https://gatebox-recruit.snar.jp/jobboard/detail.aspx?id=A-a-71AHPE4


--読者へのメッセージをお願いします。

ぜひともうちで「力試しがしたい」という人に挑戦しに来て欲しいと考えています。

これまでに積んだ経験を活かしつつ、幅広い領域を責任を持って取り組んでいきたいというチャレンジ精神を持った方。大げさに言えば、「俺がプロジェクトを成功させるぞ」という覚悟や情熱を持って来てほしいです。

「Gatebox」という世界で唯一無二のプラットフォームを拡大し、世界を驚かせてやりましょう!



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