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プレコンセプションケア 

成育医療センターをはじめ、各医療機関がプレコンセプションケアをプッシュしています。
将来、お子さまを希望される方にとっては、特に重要な項目となりますので、一つ一つ見ていきましょう

参照元:https://www.ncchd.go.jp/hospital/about/section/preconception/pcc_check-list.html

1.適正体重をキープしよう。

これはとても重要で、そのためには健康的な食事と一定の運動が必要となります。
適性BMIをベースに考えると良いと思います。
痩せる、というのは食べる量や種類のコントロールと運動の強度の調整である程度の目処が立つところももありますが、個人的には大変なのは痩せの方です。太る、というのは一部の方にとってはとても大変なことで、医学的なアプローチをしないといけない場合もあると思います。
そして、日本人は欧米と比べて肥満よりも痩せが圧倒的に多いです。
PCOSの方も痩せ型が多いのが日本やアジアの特徴です。
痩せ型、というだけで十分注意が必要だと思います。

また同時に、生活習慣病のチェックもしておきましょう。

2.禁煙する。受動喫煙を避ける。

喫煙は百害あって一利なし。
とにかくお子さまを希望するなら、禁煙しましょう。
これは本当に何が何でもやらないといけません。
「かわいい小さな赤ちゃんにタバコの煙を吐きかける」
妊娠を希望する方のとなりでタバコを吸うというのは、
そういうことだと思います。

3.食事関連

  • アルコールを控える。

  • バランスの良い食事をこころがける。

  • 食事とサプリメントから葉酸を積極的に摂取しよう。

食事はバランスが大事です。アルコールは過剰でなければ問題ないですが、
最近では微アルであったりも出ていますので、そうしたものに代替してみるのも良いと思います。

4.運動関連

  • 150分/週運動しよう。

  • こころもからだも活発に。

  • パートナーも一緒に健康管理をしよう。

5.心の健康

ストレスをためこまない。

と簡単に言いますが、ストレスのない社会が今日本にあるのかといえば、そうではないと思います。
どうストレスと向き合うか。
心は身体と違って、筋肉痛になったり、痛みのサインをくれません。
でも心も身体も同じものなので、目に見えない分しっかりとケアしないといけません。
人のちからを借りるのもいいですし、専門家に相談するのも良いと思います。
身体が痛ければ整体や鍼灸に行くのと同じ感覚で、話を聞いてくれる人のところにいくのがいいと思います。

6.感染症関連

風疹・B型/C型肝炎・性感染症などのチェックをして、必要に応じて治療しましょう。ワクチン接種をしよう。(風疹・インフルエンザなど)

今であれば、コロナワクチンも該当しますね。
お子様への影響というよりは、妊娠時にコロナ感染をすることでのご自身へのリスクが大きいということを念頭に考えておくべきかと思います。

7.有害物質や危険ドラッグは絶対だめ

有害物質(シンナー等)や危険ドラッグは本人はもちろんお子さまへの影響もありますので、絶対にやめましょう。

8.がんのチェックをしよう

現在の初婚年齢や初産年齢を考慮すると、これまでの日本の方策のこともあり、子宮頸がんのリスクが高い年齢の方が多いです。
子宮頸がんの治療で、子宮頸部の摘出となれば、出産時のリスクが高まるだけでなく、子宮体部まで摘出する、卵巣も卵管も摘出するということになると、絶対的に妊娠することができなくなります。
対策は「早期発見」です。
積極的に検診を受けましょう。

これからの方々は積極的に子宮頸がんワクチンを若いうちにうちましょう。

9.かかりつけ医をつくろう

自分の身体のことや持病が有る方はその病気のこと。
ご家族の病気のことも含めて、相談できる「かかりつけ医」を持っておくことは重要です。
誰にでも話せるということではないからこそ、今のうちから定期的に相談できる関係を作っておくことが、妊娠に限らず、将来のQOLに関わってきます。
日本は保険診療で受けれる治療が多いですから、積極的に利用しましょう。

また、意外と知られていないのが、歯のケアです。
妊娠中の歯周病は、早産(妊娠37週未満で出産すること)や低体重児出産(体重2,500g未満の新生児を出産すること)を引き起こすリスクを高めてしまうのです。これはある意味では、喫煙や栄養不足、運動不足よりもはるかにリスクが高いと考えられます。
口腔ケアはとても重要ですので、定期的に検診を受け、予防につとめましょう。

10.計画:将来の妊娠・出産をライフプランとして考えてみよう。

いつごろ何人子供がほしいのか。
というとてもシンプルなことですが、ここを考えることから始めてみるのも良いと思います。
それによって取るべきアクションが変わってきます。

それらを考える上で、女性の場合は卵巣予備能力、男性の場合は精液検査が有効だと思いますが、そこまでせずとも、まずは考えることです。

生殖にまつわる希望や物語は実はとても曖昧なので、まずはそこをクリアにしてみる、言葉にしてみる。というだけで変わってくるものが多いと思います。


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