応援したいスポーツ

高校、大学と武道をしていました
武道をスポーツと呼ぶことは少し違うかもしれませんが
高校、大学の部活動では文化部、運動部という2つの括りしかないので、今回のお題である
応援したいスポーツ
というタイトルなので、武道も含めさせて頂きたいと思います

私が高校時代、空手道を始めた理由は
強くなりたかったから
でした
ただ、持久力と瞬発力が求められる武道で、どちらも持ち合わせていなかった私には激痩せして、生理がとまるくらいには身体に負担でした
それでも辞めなかったのは
負けたくなかったから
だと思います
強くなれたかは分かりません
それでも、3年間空手道を通して、1度だけ頑張りが報われたことがありました

高校2年の秋の四国大会
団体戦の準決勝
5人対5人の大将戦
空手道は2分間の試合で8点先取または点が大きいほうが勝ちというルールです
団体戦なので、引分の時に延長はなし
4人目まで試合が終わり、2勝2敗でした

私の空手道人生で1番緊張した、忘れられない、そして特別な試合になりました
因みに私が3年間ずっと1つの技だけしか習得することができませんでした
怖くて他の技を出すことができなかったけど、この技だけは絶対に下がれない時にがむしゃらに出し続けていました
それは小柄な人には最強でどんなに怖くても飛び込んでいけた私にとって特別な技
中段突き
です

柔道の大会でよく見かける
有効、技あり、一本
と同じように空手道も
有効 1点
技あり2点
一本 3点
というルールです
中段突き、上段突きは1点
中段蹴り、上段中段突きは2点
上段蹴り、相手を転かしての突きは3点
といった具合に点数は足されいきます
そして、8点先取または得点の多いものが勝ちです

私ができることはただ1つの技で1点1点積み重ねるだけでした
そして、追い込まれた時、練習した色々の技の中で、信じられるのもただ1つの技でした

この日の試合はビデオで撮影したものを何回も観たので、今でも思い出せますが
試合中は何も覚えていません
ただ3点先取して、追いつかれて、7点対7点で追いつかれたことだけ覚えています
そして、4人目まで終えた時点で2勝2敗、引分だと得点の合計で勝敗をきめ、同点の時は代表者が延長戦をします
合計点を計算して、引分だと決勝戦には進めないことだけは頭の隅にあったことだけは確かです

タイマーはラスト3秒、相手は引分で勝てるからか、私だけ思い切ってただ1つの信じた技で思い切り飛び込みました
アラームが鳴り、やめ!という声がかかり、審判は私に
中段突き 有効
と言って、1点を追加しました

その日が初めて8点先取をした試合でした
そして、団体戦でチームに貢献できた、と胸を張れる試合でした

それから決勝戦、勢いにのっていたので、先鋒に選ばれました
私は中段突きがいつもよりも決まりましたが、負けてしまいました
それでもチームは勢いにのり、3勝2敗で、四国大会で初優勝し、選抜大会に初出場を決めたのです

身体の負担でしんどかったし、サボってしまった日もあったし、逃げ出した日も手を抜いた日もありました
それでも
私は空手道をしてました
とあの試合があったから、胸を張って言える気がします

それから10年
オリンピック競技に空手道が選ばれました
あの日、日本一を目指した空手道仲間がもしかしたら、世界の舞台オリンピックで活躍するかと思うと、ワクワクします

しかし2020年
コロナウィルスが流行しています
四国大会優勝をしないと出場ができない狭き門、選抜大会が中止になりました
緊急事態宣言からインターハイも中止が決まりました

高校時代は空手道でインターハイ、選抜大会を目指していたので
インターハイ、選抜大会というなかなか経験できない体験をさせていただいたので
今の高校生の気持ちを考えると、悔しいし、悲しいと思います

コロナウィルスが終息したら
インターハイや選抜大会のかわりになる日本一を目指す大会ができたらいいな、と思います
オリンピックが延期になり、開催も危ぶまれていますが、空手道が種目に選ばれた初めてのオリンピックが世界中で観れることを信じています

10年前、地上波で空手道の試合が放送されることはありませんでした
オリンピックで地上波で空手道の試合が日本全国で観れる世界になれるように
不要不急の外出をせず、落ち着いてる地方だからこそ経済は回せるように
コロナウィルスと戦うことが私なりの応援です

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