「忘れ得ぬあの本」day7「桃尻語訳枕草子」
「枕草子」と「源氏物語」。清少納言と紫式部。古文で勉強する平安女流作家の双璧ですが、源氏物語は長編小説ということもあり、また文法的にも主語がほとんど略されているので、「訳す」ように読み進めてもほとんどパズル。与謝野晶子が訳した「与謝野源氏」や、谷崎潤一郎が訳した「谷崎源氏」など、現代語訳になっても全部読み切るのはそれなりに大変です。
では「枕草子」は? こちらは短文エッセイだし、「春はあけぼの」で始まるリズム感の良い文章は、読んでいてわかったような気になる。でも、「わかりそ