個人的に好きな2022年の成績(NPB編)

今年NPBで個人的に面白いなと思った記録をただあげるだけです
全て私の主観です、しょーもないものも拾いますが悪しからず

1 加藤貴之(日本ハム)


2022年成績 22試合(147.2回)8勝7敗 防御率2.01

コントロール抜群の左腕

今季キャリアハイの成績を残し、上沢と共に日本ハム投手陣を引っ張った
その加藤の特筆すべき点が147.2回を投げて与四球がわずか11個という記録
これは規定投球回到達者では史上最少記録であり72年ぶりの記録更新となった(以前の最少記録は1950年野口二郎の14与四球。ただし野口二郎は181.2回を投げている)
さらに加藤の9回換算の与四球率0.67についてもNPBの記録を更新した(以前の最少記録はこれも野口二郎で0.69だったので内容面でも野口を上回っている)
この制球力を活かし今季の防御率2.01はリーグ3位となった
ちなみに今季加藤から複数四球を記録した選手はいなかった(ロッテ荻野が四球と死球を1つずつ記録、個人的な加藤から四球を奪っていて驚いた選手は広島小園)
これだけの素晴らしい成績を残してもわずか8勝しかしてないところも好きなのは秘密にしておく()

来季は新庄監督から開幕投手にも指名されているだけにさらなる活躍が期待される

2 R.オスナ(ロッテ)


2022年成績 29試合(29.2回)4勝1敗10S 防御率0.91

実績抜群のクローザー

かつてMLBでセーブ王のタイトルを獲得したオスナが今季まさか日本に来るとは。これが獲得当初の第一印象だった
DVのこともあって2020年オフのFA以降はMLBでのオファーがなくメキシカンリーグでプレーしていたが、今年6月にロッテが獲得を発表。同月24日にはNPBデビューした
当初はセットアッパーでの起用であったが、8月下旬からクローザーになり10Sを記録
防御率0.91、WHIP 0.61とMLBでセーブ王に輝いた力を存分に発揮した
今オフ自由契約となりソフトバンクが契約した。

3 藤井皓哉(ソフトバンク)


2022年成績 55試合(56.1回)5勝1敗3S 防御率1.12

彗星の如く現れたセットアッパー

今季大化けした中継ぎの1人
広島を戦力外となってから昨年は独立リーグでプレーしソフトバンクと育成契約。開幕直前に支配下登録になると中継ぎとして大ブレークした
驚くべきは56.1回を投げて打たれた安打はわずか18本で、9回換算の被安打率は2.88本と3本以下であり、被打率は.098で1割を切る驚異的な数字を叩き出した
これを1度戦力外となり昨年は独立リーグでプレーしていた苦労人がやってのけるのだから恐ろしいもの
終盤の優勝争いの中で山川穂高にサヨナラ弾を被弾しベンチで号泣するなど悔しい経験を糧に来季は更に伸びることを期待

4 甲斐拓也(ソフトバンク)


2022年成績 .180/.275/.223  1本27打点

どうしてこうなった

鷹の正捕手でもあるが今季は大不振に苦しんだ
開幕から打撃で精彩を欠き、打率が全く上がらず規定打席にこそ到達しなかったが(405打席)打率が2割を切り.180を記録してしまった
OPSに至っては5割を下回る.498を叩き出し400打席以上でのOPS.500以下は、私が調べた限りでは2012年炭谷銀仁朗がOPS.465を記録(.194/.232/.233)して以来の珍記録となった(ちなみにMLBでも2021年にジャッキー・ブラッドリーJr.が428打席に立ってOPS.497 .163/.236/.261を記録している)
3年連続で二桁本塁打を記録するほどの長打力もあったが、今年は第1号が9月25日になってようやく飛び出し、これが今季唯一の本塁打になった
今年は守備面での評価も落ちてしまい打撃も悲惨な成績ではあるが、来季WBCの日本代表の正捕手とも噂されている
はたして栗山監督はどんな決断を下すのか

5 西村凌(オリックス)


2022年成績 .133/.152/.289  0本6打点

今季単打ゼロの男

これは完全に自分好みの記録(こういうよく分からない記録が好きです)
5年目になる今年もなかなか出場機会を得られず結果も伴わなかったが、今季放った6安打が全て長打でなんと単打はゼロだった(二塁打5本、三塁打1本)
しかも6安打中4本がタイムリーであり1本は松井裕樹から放った決勝打、2本が先制の一打と安打の中身もかなり価値があるものだった。(6安打全てが8月30日以降に記録されているのも価値が高め)
ただ終盤の活躍も実らず今オフに戦力外となった

6 菅野剛士(ロッテ)


2022年成績 .209/.269/.314  1本6打点

あわや2試合連続ノーヒットノーランだった!?

※これは通年の記録ではありません
プロ5年目を迎えた外野手
確実性が上がらず今季もやっと打率が2割を超えたくらいであるが、今季放った18安打のうちの2本が実はロッテを救っていた(?)のでこれは紹介したい
まず4月19日の西武戦
この試合ロッテは西武先発のスミスを打ちあぐね、なんと7回までノーヒットノーランを許す試合展開を迎えていた(スミスはノーヒットノーランを継続したまま7回で降板)
そして8回、替わった平良からこの日5番起用された菅野がライトへ二塁打を放ちこの日のチーム初安打を記録
結局ロッテはこの1安打しか打てず完封負けを喫したがノーヒットノーランはなんとか阻止した
これで話は終わらず翌20日の西武戦、ロッテはまたしても1安打完封負けを喫した
(※この試合は西武松本航、ロッテ美馬学の両先発が6回までノーヒットノーランをしていた試合)
この試合でのロッテの唯一の安打は7回にまたしても菅野がライトに放った1本だけだった
ロッテは57年ぶりの2試合連続1安打完封負けを喫したが、それ以上に菅野の2試合連続のノーヒットノーラン阻止はプロ野球史上初の珍記録となったわけだ
2試合連続でノーヒットノーランをやられていた場合はこれも史上初の不名誉記録だったのでロッテは菅野に救われた
その後菅野は結果を残せず中々活躍できなかったが、この記録だけでも今季は十分なインパクトを残した(あくまで記録好きの私の中で)
今季は投高打低だったためNPBで最多タイとなる5回のノーヒットノーランが達成されたがこのようなノーヒットノーラン絡みの記録があったことも忘れないでおきたい(?)

7 柴田竜拓(DeNA)


2022年成績 .195/.284/.237  0本1打点

守備の人だけど…

DeNAのスーパーサブとして近年は立ち位置を確立した選手
今季は開幕から全くヒットが出ず開幕から34打席目にしてようやく安打が出た
その後5月25日に今季初打点となるタイムリーを放ったが、これが最初で最後の打点になってしまった
得点圏打率はわずか.057(35−2)と全く打てず、打撃の調子も上がり切らないままシーズンを終えキャリア初の打率1割台で終了してしまった
今季198打席で1打点だったが、実はこれより上がいるのが恐ろしいところで2018年の植田海が243打席で1打点を記録していた
植田は得点圏打率が.023(41−1)でさらにこの年長打が1本しかなく、打率が.192だったばかりに長打率は.197しかなかった(上すぎて本当にびっくりした)

8 隅田知一郎(西武)


2022年成績 16試合(81.2回) 1勝10敗 防御率3.75

ドラ1ルーキーがまさかの洗礼

ドラ1の新人が今季まさかの洗礼を受けることとなった
プロ初登板で7回1安打無失点で初勝利を記録したがこれが最初で最後の勝利となり以降まさかの10連敗を喫することになってしまった
投球内容が悪いわけではなく実際防御率は3.75だったが援護率が1.89ではそりゃ10連敗するよなと…
ちなみにデビュー戦以外の試合は全て援護点が2点以下だった…
新人投手の10連敗は1950年の成田啓二以来でありパ・リーグでは史上初の不名誉記録になった
運はなかったが来季以降この洗礼(?)を糧に飛躍できればこの10連敗にも価値がある(?)

9 西川愛也(西武)


2022年成績 .000/.000/.000  0本0打点

プロ2本目の安打は来季へ持ち越し

何かの冗談ではなくこれが今季の西川の成績である
まぁ1,2打席程度ならこんなのよくある話だろと思われるかもしれないが、西川は30打席でやってしまった。もう1回言うが30打席だ
西川は昨年も27打席ノーヒット(ただ4四球2犠飛1犠打を記録しているので20打数0安打)であり2年連続で25打席以上立ってヒットが無かったことになる
しかも彼はピッチャーではなく野手だ
今季終了時点で現在59打席連続ノーヒットを継続中でありこれは野手としては日本記録(この記録の保持者は岡田幸文、佐藤輝明)であり西川は3年目にプロ初安打を放って以降足かけ3年でとんでもない記録を作ってしまった
ちなみに今の西川のプロ通算成績は54打数1安打で打率はなんと.019しかない
なお漫画ドラえもんに出てくるのび太くんの打率.010を成し遂げるにはあと42打数0安打が必要(96打数1安打で.0104になって四捨五入すれば.010になるため)
そんなことになれば嵯峨健四郎の叩き出した90打席連続ノーヒットまで更新してしまうことになるのでその前になんとかプロ2本目の安打を記録してもらうことを願いたい(記録好きの私としては達成してくれてもいいんですよ)

10 村上宗隆(ヤクルト)


2022年成績 .318/.458/.710  56本134打点

今年の球界の象徴

今年の野球界の話題を全て攫ったと言ってもいいと思う。それくらいの活躍をした
NPB歴代2位となるシーズン56本塁打、世界記録となる5打席連続本塁打、18年ぶりの三冠王、満票MVP…
今年の村上宗隆はその叩き出した記録をあげるとキリがないし、その打力は今季NPB全体の投高打低の中において1人だけ傑出していた
56本134打点についても本塁打2位から26本差(30本岡本和真)打点は2位から47打点差(87打点牧秀悟、大山悠輔)と圧倒的な差をつけてタイトルを獲得した。(いずれの記録も日本新記録)
55号は9月13日、巨人大勢から記録しこの時点でヤクルトは残り15試合を残していたため、バレンティンの60号更新も現実的な数字まで迫ったもののここから村上の打撃は狂いだし56号が出たのは最終戦の今季最終打席になってしまった
風格は23歳には全く見えず、来季WBCの日本の4番は村上宗隆しかいないでしょう
今オフ3年18億円の契約を結び契約終了後のMLB挑戦についても発言していた村上がこの3年の契約期間でどんな活躍を見せてくれるのか野球ファンとして純粋に楽しみたい

以上10個でした

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?