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Reading Week最終日に Charles Dickens Museumを訪問🎄

University College London留学も早いもので1学期の折り返し地点に差し掛かり、今週は reading weekといって授業のない週でした。

この休みを利用して小旅行に出かける学生もいるですが、ガリレオや同じ研究科のクラスメイトは、中間課題の提出が近い授業もあり、文字通り“reading” weekを過ごしている感じでした📚

そんな中、最終日となる日曜に、筑波大大学院でお世話になった安井泉先生も以前訪れたという Charles Dickens Museumに行くことができました。この博物館は Dickensが実際に住んでいた家をベースに作られており、ガリレオが住んでいる寮から徒歩10分弱の距離にあるので、reading week中の文化体験には格好の訪問先。

Charles Dickensはヴィクトリア朝時代に活躍した作家で、代表作には A Christmas Carol🎄があります。ドナルドダックのおじさんで「スクルージ」というディズニーキャラクターを知っている人もいるかもしれませんが、彼のモチーフになっているのは、この作品の主人公である守銭奴の Scroogeです。

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11月中旬に Charles Dickens Museumを訪れると、館内はクリスマス仕様に装飾されており、Dickensが当時実際に友人を招いていた部屋も、クリスマスパーティーの様子が伺える雰囲気になっていました。

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台所のハリネズミ:hedgehog

今回の訪問で楽しみにしていたのが、安井先生が「英国キャロル案内」(安井, 2020)で紹介していた、半地下のキッチンに展示されているハリネズミ:hedgehog🦔

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ヴィクトリア時代の台所では、害虫駆除のために飼われていることがあったそうです:

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「汚い家は不誠実な人間を生む(部屋の乱れは心の乱れ)」というような、現代日本人でも一定の共感はできる道徳感が、ヴィクトリア女王時代の英国にも存在していたというのは興味深い(ただし実際に掃除をするのはお手伝いさん)。

Dickensの生い立ち

Dickensが12歳の時に父親が借金を返済できなくなり投獄され、本人も学校を辞めて工場で働かされる辛い少年時代を過ごした経験を持っています。作家として名を馳せた後も、執筆活動に対する情熱には、ある意味では自身の【稼ぎどころ】としての位置づけもあったようで、自分が読書をする際に用いる机を自分でデザインして作らせたという展示もありました。Standing deskとして用いる高さになっていたことに「なるほど!」と思い、やはり大学の施設にも積極的に導入すべきなのではないかと考えました。なぜ椅子と机で勉強させようとするんだ?

なお Dickensは、そのような少年期の経験を自身の子どもにも語らず、ごく僅かの親しい友人にのみ明かしていたとのことでした。他方、その時期の経験は、彼の作品群の中にモチーフとして色濃く現れています。また、かといって父親のことを嫌う・憎むようなことはなく、借金のトラブルから身を隠せるように田舎で生活ができるように手筈を整えたり(しかし両親は同じ年のクリスマス時期にロンドンに戻ってきたとか…)、常々気にかけていたとの説明がありました。

学んでから訪れる・訪れてから学ぶ

展示内容をより深く理解するためには、Dickensのもうひとつの代表作である Oliver Twistについても知っていると良かったなぁ…という感も抱いたのは事実としてあるのですが、今回の訪問をきっかけに新たな学びの機会とすれば良いのでしょう。

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