お腹が痛い、その時僕は。

子供のころから非常に便通の良い体質だ。食べ過ぎた日など1日に3回は便通がくるくらいに。便秘で悩んでいる人にとっては羨ましく思えるかもしれないが、デメリットとしてすぐ下痢をすることだ。下痢でなくても食べたらすぐに便意がくるので、常日頃から気が抜けない生き方ではある。

こういう体質なので、よく足を運ぶ土地ではトイレの場所を記憶しておく。特に首都圏に住んでいたときには、新宿駅周辺のトイレの場所はほぼ把握していたような気がする。こうしておかないと、漏らすリスクが非常に高まる。特に朝の通勤ラッシュ時には、便意を催さないよう前日から食べる量を調整する必要があったぐらいだ。当然当日の朝は抜かないと大惨事になる。

どうしても耐えられないときは、野糞という選択肢を取らざるを得ない。漏らすか、周囲に見つかるリスクを冒して野外脱糞するか。その二択しかなくなる。思い出深い野糞を挙げたいと思う。

確か出張帰りだったと思うが、高速のインターから降りて遅めの夕食を行きつけのラーメン屋で摂ったと記憶している。確か家系ラーメンだったので、かなりがっつりだった。普段なら、会社の駐車場に車を置いて、当時住んでいたマンションまで徒歩5分くらいなので我慢できる範囲なのだが、その日は猛烈な便意に襲われていた。残念ながら、深夜の会社周辺にトイレが無いので、決断して誰もいない会社の駐車場で野糞を行った。当然紙など無いのでタオルハンカチでお尻を拭き、草むらへ投げ捨てた。

翌日、会社が大騒ぎになった。人糞と見られるものが駐車場にあればそれは問題になる。幸いにも会社の周辺はたまに浮浪者が徘徊するような環境だったので、その時は社員に疑いの目を向けられることはなく、ホームレスのせいになった。

その他、記憶にあるだけで野糞を3回実施しているはずだ。それも全て成人になってからというのが不思議なことだ。肛門は加齢によって緩んでくる証拠だと思う。

漏らすという選択肢も10回ほど選んだことがあるが、これも全て成人してからだ。

割と本気で首都圏のトイレ少ない問題は深刻だと思う。多分1日あたり50人くらいは漏らしているはずなので、1年では18,000人くらいが人間の尊厳を踏みにじられている計算となる。とりあえず、最低限食べ物を販売する店、特にコンビニはトイレをもっと充実させるべきだ。繁華街ではトイレを貸してくれない店もあるぐらいだし。購入という間口はウェルカムなくせに、出口とも言えるトイレに不寛容なのはどう考えてもおかしい。

今はどうか知らないが、僕が首都圏に住んでいたころは基本電車へトイレが無かった。便意が襲ってきたら降車して駅ですればよいのでは?と思うかもしれないが、車両に設置してあるかないかでは心の安心感が違う。後、駅と駅の距離が長いときは絶望的となる。小田急線で言えば急行に乗ったときの新百合ヶ丘~町田間のように。

つい先ほども実は外出先へ便意に襲われた。幸いにも駅のトイレが空いていたので助かったのだが、肛門の締まり具合が加齢と関連しているとなれば、これからもっとこういう機会が増えるということなのだろうか。

まあ、その時は消臭機能のついたオムツしかない。


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