見出し画像

新人ブログ【第10回】 出版社の編集 制作担当② 楽しさとやりがい

こんにちは、入社2年目のS.K.です。

今回は制作の仕事の楽しさややりがいに迫ります。
編集部制作の社員、Oさん(入社5年目)に答えてもらいました!

●制作は本好きにはたまらない仕事

―出版社に入りたいと思ったきっかけは何ですか?
単純な理由なのだけど、小さいころから本が大好きだったので。何かしら本にかかわる仕事ができたら幸せだなと思って、そんな中で今の会社とご縁がありました。
好きな本のジャンルはミステリーや料理・グルメ本なのですが、入社してみたら見事に専門書出版社でした。これまで触れてこなかった新しい分野にふれることができ、これはこれでよかったかなと思います。

―実際に入社して、制作の仕事をする中で、どんなところが面白いと思いますか?
本が出来ていく過程が見えるのが楽しい!
原稿から読める機会ってそうそうないじゃないですか。その点で、本好きとして恵まれてるな~と思います! 原稿→初校→再校→三校って進んでいくんだけど、段階ごとにガチャガチャが直って、本らしくなっていく。ワードで打っただけの原稿や手書きの原稿が、きちんとレイアウトされて、誤字脱字とか不統一がどんどん減って、最後には「ここまで来たか」という達成感がありますね。

―著者の個性の違いも面白そうですよね。
制作は著者の方と直接会う機会はそうそうありませんが、原稿やゲラ(原稿をレイアウトに流し込んで出力したもの。これに提案を入れて著者とやり取りします)から著者のキャラクターが伝わってきます。
以前、対談の本の制作担当をしたことがあって。対談内容を録音してあとから文字に書き起こしたのですが、ノウハウもなかったので大変でした。で、最後の最後に先生が大阪弁を標準語になおす修正を出してきて、「そこ直すんだ!?」と思いました(笑)

●1日のスケジュール

―1日のスケジュールを教えてください。

小原さん画像3

―入社して、「こんな仕事もあるんだ!」と驚いたことはありますか?
入社したばかりのころは「発刊までのスケジュール管理も制作の仕事なんだ」って驚きました。
あとは、六法(主要な法令を主題別に集めたもの)の作成も制作の仕事です。日々、官報(政府の刊行物で、法令の制定や改正などの情報が掲載されています)のチェックをしています。
六法を作る中で官公庁とのやり取りもあったりします。入社前は法律の知識なんて全くなかったですし、こんな仕事をするとは思ってもみませんでした。

給与小六法

▲ただいま制作中の六法ゲラ

●制作の仕事の大変なところとやりがい

―仕事で大変なのはどんなところですか?
大変なのは…うーん…、校正で、著者と企画者に気を遣いつつ、きちんと意図を伝えることかな。

―なるほど、どんなポイントに注目して文章をチェックしているんですか?
いろんな角度から見るので、例えば同じ言葉が連続しているとか、一文が長い、文体・表記が統一されていない、文法的に違和感がある、前や後ろと整合性がない、事実と違う…まあいろいろあるんだけど。ぱっと見て、なんでこの修正提案をしたのかがわからないとスルーされてしまったり、提案が中途半端に通って、逆に変な文章になってしまったりする。でも、はっきり言うと著者の気分を害してしまうこともある。この塩梅がなかなか難しいですね。

―やりがいを感じられるのはどんな時ですか?
著者とか企画者には鬱陶しがられる仕事かな、と思ってるんですけど。やっぱりみんな直されるのイヤじゃないですか、発刊までのスケジュール管理も仕事のうちなので口うるさくなりがちですし、まあ仕方がないですよね。でも、「しっかり見てくれて助かったよ」とたまに言ってもらえることもあって、そういうときは頑張ってよかったなと思います。

文房具

▲色ペンや定規、のり、ふせんなど、制作担当者に欠かせない仕事道具

******
以上で今回の記事は終わりです!
出版社に興味があるけど、どの職種にしようと迷っている方の参考になれば幸いです。

最後まで読んでくださりありがとうございました。