蒲田健の収録後記:七月隆文さん


萌えキャラ系のまぶしい表紙にためらってしまったそこのあなた、

食わず嫌いはもったいないですよ。


七月隆文さんの最新刊「天使は奇跡を希う」。


正直に告白しよう。萌えキャラがまぶしい表紙にためらってしまった

オジサンは私だ。絵から予想される内容は、ティーンエイジャーが

主人公の恋愛小説。そこに天使ときたら恐らくファンタジー要素も

ふんだんなはず。


ティーンエイジャーの恋愛小説やファンタジーを、嫌悪、拒絶するつもりは

毛頭ない。が、自分とは別世界の話かな、と。


あにはからんや。


喪失、別離、恋を超えた愛。年齢云々ではない普遍性がそこにはあった。


なぜ天使は奇跡を希っているのか?自らは奇跡を起こせないのか?

そして起こせないのであれば、なぜそんなに強烈に願っているのか?


タイトルからして見事である。


七月さんの前作「ぼくは明日 昨日のきみとデートする」は

ミリオンセラーとなり、映画も大ヒットとなった。今作も大いにあるはず。

そしてそれも見たいと、私は希う。


“身を賭して 天使は奇跡を希う

      愛はひたすら 尊いものだ“

P.S.天使の真意がわかってからの後半の加速感はまさに一気呵成。

さらに舞台となっている今治に行ってみたくなること請け合いです。


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