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インタビュアー蒲田健の収録後記

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収録後に感じたこと考えたことを語ります!
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2018年2月の記事一覧

蒲田健の収録後記:古谷経衡さん

極論に抗するのは、孤独であると同時に自由でもある

古谷経衡さんの最新刊「日本を蝕む『極論』の正体」

読んで字のごとく極端な論である「極論」。

“ありえない”と容易に判断でき歯牙にもかけないで聞き流せる、はずのものである。

しかしながら、外部からの監視や点検がなく競争のない閉鎖的な空間においては

状況が変わってくる。

視野が狭窄になり、その論が正当であるという意識にからめとられてしまう。

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蒲田健の収録後記:行定勲さん

「平坦な戦場で、ぼくらが生き延びること」

行定勲監督の最新映画「リバーズ・エッジ」

同名の岡崎京子の伝説的漫画を実写化した今作。

ずっと漫画の映画化には抵抗してきたという行定さん。いわゆる原作モノは

解釈を入れることで換骨奪胎し新たな作品として世に送り出すことができる。

しかし漫画には最初から「絵」があるが故にそのイメージにどうしても

引っ張られる。結果、原作をただなぞるだけになってし

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蒲田健の収録後記:小野雅裕さん

「生命は最終手段の仮説である」byカールセーガン

小野雅裕さんの最新刊「宇宙に命はあるのか 人類が旅した一千億分の八」

7歳の時から宇宙に魅せられてきている小野さん。紆余曲折ありながらも、

その恋にも似た宇宙への思いは、現在NASAジェット推進研究所で花開く。

彼を突き動かす原動力になっているのが、“イマジネーション”。

「人が想像できることは全て実現できる」とはジュールベルヌの言葉。

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蒲田健の収録後記:道尾秀介さん

風が吹けば桶屋が儲かる、かも。

道尾秀介さんの最新刊「風神の手」

今ここに自分がいるということは、

実は極めて奇跡的な事象の積み重ねの上の結果なのであろう。

人生の様々なあやの中で、何かが一方的に得をしたり

一方的に損をしたりすることはない。

諸行無常、人間万事塞翁が馬・・・

古より伝わる色々なアフォリズムを想起させる物語の構成。

さすがの道尾クオリティである。

「絶対の 善や悪

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