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コロナによる対立についてーリスクの捉え方

こんにちは。最近またコロナが広がってきましたが、第1波のときとは状況が違って、より難しい状況になっていると思います。その中で無意味な対立が起こっている気がするので、センシティブな話題ですが、少しだけ思うことを書こうと思います。

第1波と第2波の違い

今回の第2波がなぜ難しい状況になったと言えるのかについてですが、第1波のときは、日本政府が大々的に緊急事態宣言を出して、今は感染予防のために自粛しよう!という方針を出しました。そのような中で、私たちの中には「人に移して感染拡大をするのはよくないことだ」という規範が生まれて、実際に法的拘束はないにもかかわらず、多くの人が自粛をして感染は収まったと思います。

ただ、第1波のときから懸念はされていたことですが、自粛要請の裏側には経済活動の停滞という危険をはらんでいます。そして、実際に緊急事態宣言を出した後にはその危険性への注目がされて、むしろ経済活動を回していかない方が危険だという考え方が強くなってきたと思います。

そして、このような考え方が強くなってきた中で、第2波がやってきました。第1波の時は、とにかく自粛をして乗り切ればよい、そのような方針でした。しかし、今回はそうはいきません。経済活動停滞によるリスクと感染拡大のリスクという2つの問題があり、しかもこの2つの問題はどちらか一方を優先すれば、どちらか一方は後退せざるをえないというトレードオフの関係に近い状態です。この難しいトレードオフの状況下で、国としては、この2つの利益についてどうバランスをとるのか明確な指針を打ち出すことができておらず(実際にはめちゃくちゃ考えていると思います)、私たちの中には正解がないという状態です。

つまり、第1波のときには、自粛をすることが正解とされていましたが、第2波の今は何が正解なのかわからないという状況になってしまったわけです。

私たちがどう考えるべきか

さて、私たち個人としては、正解のない状況下でどのように考えるべきなのでしょうか。

私たちはそれぞれがリスクについて異なる捉え方を持っています。例えば、1万円を得たときに、今からじゃんけんに勝てば2倍の2万円をあげると言われたとしましょう。じゃんけんに臨むか臨まないかは人によって答えが異なると思いますし、それはリスクを好む好まないの問題だけではなく、今お金に困っているのかどうかといったような状況にも左右されると思います。

コロナについてもこれは同様です。今外に遊びにいくことで感染するリスクは存在しています。そして、その感染するリスクを負って遊びに行くか、それとも家にこもって耐えるかは個人の判断の問題です。微細なリスクを恐れるより今を楽しんだ方が良いという価値観ももちろんあると思いますし、その微細なリスクで回りに迷惑をかけるのは嫌だという価値観もあるでしょう。

このような状況下で、リスクを好まない人の側から、「お前らが外に出るせいで感染が広がっている!」と主張するのは適当ではないと思います。今は自粛をすべきか経済活動を優先すべきか、そのことについて明確な答えはありません。そうであれば、自らの判断で遊びに行く人に対して怒りを向けることは、自らの価値観をただ相手に押し付けているに過ぎないと思います。

もちろん逆に、リスクを好む側から、なんの気遣いもせずに外にでるように強いることも間違っていると思います。人によって事情は異なるので、遊びに誘うにしても、相手がコロナのリスクについてどう考えているのか配慮することが必要だと思います。(京大の対面試験実施の際にもこの配慮ができていれば話は変わったと思うのですが、、、笑)

やや冗長になってしまいましたが、正解のない状況の中では個人でリスクについて判断をして行動をするしかありません。そして、その判断は人それぞれなので、自らの価値観を相手に押し付けることはせず、相手の判断を尊重したほうがよい、ということです。

今は自粛派と経済活動推進派で無用な対立が起きているように思いますが、あまり自分の価値観が正解と思わず、様々な考え方があることを理解するほうが平和かなと思います。もっとも政府として早く方針を打ち出すべきだとは思いますが。笑 



※追記
この話の続きを書いたので、是非読んでみてください!

https://note.com/gakky_1116/n/n058618295626

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