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メルカリだけじゃない!? 今や2兆円市場の「リサイクル最前線」

経済バラエティ『がっちりマンデー!!』(毎週日曜あさ7時30分~放送中/TBS系)をもっと深く楽しめる、『がっちりスクール!!』

お金やビジネスについて、一緒に学んでいきましょう!

今週は、「もうすぐがっちりマンデー!!」という新シリーズ。番組の制作チームが、取材先のアイデアを出し合う企画会議で話題に上がり調査を進めていたものの、残念ながら30分番組の時間内に収まらず、放送では落とした話がけっこうあるんです! そんな、『がっちりマンデー!!』でのオンエアにはあと一歩至らなかった、けどかなり気になる……。そんな会社やもの、ことを楽しく紹介していきます!


今日一緒にお勉強するのは、いまスゴいことになっているリサイクル・リユース市場。月間利用者数1100万人を突破したメルカリが有名ですが、新たな企業がどんどん生まれて成長し、今やリサイクル市場規模は1.99兆円(2017年時点)にもなっているんです!

番組で取材した「リサイクルウォーズ」(9月8日放送)では、一流ブランドの洋服のタグを切って、独自ブランドのタグに付け替えて最大80%オフで売るFINE(愛知県名古屋市)、リサイクルで買い取った本物の宝石を「宝石キャッチャー」としてクレーンゲームの景品にする東洋(埼玉県北本市)、引越しと買い取りを同時に行いリユースにおける‟仕入れ不足“を解消したトレジャー・ファクトリー(東京都千代田区)という、躍進する3社を紹介しました。

リサイクルの範疇やイメージを覆す“儲かり企業”は、まだまだあるんです!

『がっちりスクール!!』では、さらに3社を紹介。「捨てられるものに新たな価値を吹き込む」循環型企業は、まるで錬金術!  ひと昔前のリサイクルの常識を超越した、目からウロコのアイデアや儲かりの仕組みをわかりやすくまとめてみました。


【がっちりスクール!! 制作スタッフより】
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1. 廃材を「商品」にした廃棄物処理会社

プラスチックのストローを廃止する動きが広がるなど、ゴミや廃棄物を取り巻く目は年々厳しくなっています。そこに斬り込んだのが、モノ:ファクトリー

リサイクル率99%を実現する産業廃棄物処理会社ナカダイ(群馬県前橋市)が、2011年に立ち上げました。

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モノ:ファクトリーは、ナカダイに毎日運び込まれる、ガラス瓶、アルミ、ゴムやシリコン、プラスチック製品やLANケーブルなどさまざまな廃棄物を「素材」ととらえ、「商品」にして展示・販売しています(前橋支店・工場と品川ショールームの2拠点)。

素材ごとに陳列されている姿は、廃材だったとは思えない“新しい商品”そのもの。手作り好きには妄想がどんどん広がる、多種多様な材料屋さんのようです。素材の値段はすべて、重さ(グラム)による量り売り。

実際、アート作品や子どもの工作の材料として求められたり、素材そのものをインテリアにしたり、はたまた自動車のシートベルトはロッククライミング愛好家が大量に購入したり、必要な人につながっています。

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3代目となる常務の中台澄之常務が「産廃業者はゴミを集めれば集めるほど儲かる。ゴミを減らさないといけない社会でそれでいいのか」と、ゴミを減らして収益を上げる道を模索して辿り着いたのが、廃棄物そのものを「素材」ととらえ、素材のもつ潜在的な魅力を呼び覚ましたこの形でした。

1-2.「使い方を創造し、捨て方をデザインする」リマーケティングの観点も

素材となる商品は、前橋市の処理工場で‟生産“されます。毎日50トンにも及ぶ廃棄物の中から、7人~8人の社員が手作業で仕分けして解体・分別し、社員が面白いと判断したものが選ばれるのだそう。まるで、宝探しをハンターそのもの!

新たな価値を吹き込まれた素材が、店舗の陳列棚に並ぶ際には、「排出元は住宅関連メーカー。緩衝材のような用途で使用される用途だったと思われる」などと商品を説明するカードが添えられています。これは「商品に歴史があることが魅力の1つ」と、「使い方を創造し、捨て方をデザインする」というナカダイの企業理念にも通じています。

モノ:ファククトリ―は素材販売のほか、廃材から素材に変える工場見学やワークショップ、新宿伊勢丹やGOOD DESIGN Marunouchiなどでの展示会、クリエイターとの共同プロジェクトも行っています。

廃棄業者が「メーカーになる」とは、おもしろいですよね!

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目次
・ 高品質の中古着物が「1点ものアロハシャツ」に転生
・反物にする作業は地元ママたち。子育て中主婦の雇用も生む
・節約×社会貢献できるショッピングサイトで廃棄減
・在庫の買いには膨大な価格動向データを活かす
・「マイナスの宝」は日常の中にアリ
               ◇◆◆◆◇

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