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ロード画面減少によるゲームプレイの継続性と、そこから生まれる新たな作品表現【次世代機に期待していること】

(ゲームライターマガジン用に投稿されていますが、本記事はすべて無料で読めます!)

Xbox Series X、PS5と次世代機本体に関する情報や発売タイトルが公開されていくなかで、グラフィッククオリティの強化、レイトレーシング実装、4K 60~120FPS、音響技術の向上など、それぞれの本体が持つ強みがだんだんと明らかになってきました。

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(画像はXbox Series X - Power Your Dreamsから)

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(画像はPS5 Hardware Reveal Trailerから)

数多くのタイトルが発表され、新たな技術を用いた表現をするなかで、僕が一番驚き革新を感じたのは、PS5にて発売予定となっている『ラチェット&クランク リフトアパート』のプレイ映像を見ていたとき。PS5に搭載予定のSSDや最適化されたメモリ・データコントロールによるロード時間の劇的な短縮効果がはっきり伝わった映像は何度見ても僕を夢中にさせてくれます。

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(画像はPS5 - THE FUTURE OF GAMING SHOWから)

次元のゆらぎが生じ、今いる世界とはまったく違う雰囲気の世界を何回も、素早く移動するシーンを見ていて、自然とテンションが高まっていました。荒野のような場所から、次元の狭間に入った後すぐに未来都市のような場所へ出てきたり、ビルの窓を滑り降りた先で、海賊が仕切っているような船たちがたくさん停泊している海へと出てきたりと、非常にバリエーション豊かな世界が表現できていると感心しつつ、これがロードの速さなのか……と本当に驚きを隠せません。ものによっては1,2秒で別世界へ降り立っていたのですから。

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(画像はPS5 - THE FUTURE OF GAMING SHOWから)

ということで、僕が次世代機に一番期待したいこと、のぞむことはゲーム中におけるロード画面の可能な限りの短縮・撤廃と、その素早いロード速度を活かした新たな作品表現です。
詳細を述べておくと、このゲーム中というのは、実際にゲームが進行していたり対戦していたりしている途中のことです。ゲームを起動する際や、タイトル画面からゲームプレイに移行する際のロードはこれから制作される次世代機用タイトルにもあるのでしょうし、そのロードがなかったら大容量のデータをいつ読み込むのか!?という話になってきますので!(それでもその部分のロードが短くなるのであればよりうれしい)

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(画像はPS5 - THE FUTURE OF GAMING SHOWから)

今回発表された内容の中で一番比較がしやすいタイトルが『デモンズソウル』のリメイク版ではないでしょうか。もとのゲームはPS3の初期頃に発売され、僕としても何周も遊んだ思い入れの強いタイトルですが、エリア移動やキャラクターが死亡してしまったあとのリトライなど、比較的にロード画面はあった印象でした。それが今回のPS5リメイクでどう変わっていくのかが非常に気になるところ。個人的には、エリア移動の際、自分が立っている場所から外側へ向けてどんどん雰囲気やマップが変化していったり、リトライする際にはやられてしまった・落ちてしまったところからカメラがキャラクターを追いかけはじめ、自然とチェックポイントや拠点に戻ってくるなど、いろいろ妄想が膨らみます。ああいったファンタジー要素のある作品では、死亡時のワープやテレポートなども演出のひとつとして取り入れてくれそうな予感があるので、勝手に期待しちゃっています。

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(画像はPS5 - THE FUTURE OF GAMING SHOWから)

そもそも、どうしてここまでロードに期待しているかというと、僕はゲーム中のロードが入るのは仕方ないと思いつつも、いいシーンや気持ちとして盛り上がっているときにロード、キャラクターのポーズがある程度固定され、背景や演出だけがスーっと動いているようなロードが入ると正直げんなりしてしまう質なので……(TIPSやあらすじ、ロード中に特殊演出があるものであればマシ)それがゲームを開発する側として避けようがないのだろうということもわかってはいるのですが……どうしてもゲームを遊ぶ側として考えると、頻繁にロードが入る作品、ロード時間が長い作品はそれだけでプレイする気持ちが減退してしまう理由から気になるようになりました……。
(ロード画面における暗転がプレイヤー側にとって良い方向に作用するのは、よほど重要なイベントのあとで余韻に浸るような気持ちを維持させる効果でしょうか。あとは気持ちの切り替えとしても作用することがあると思います。)

そんな「ああ、明らかにいまロードしているなー!」というのがわからなくなりそうなほど、今回の映像で見た『ラチェット&クランク リフトアパート』では次元間の移動がスムーズだったのです。あの速さだったら、アクションゲームやRPGはもちろん、オープンワールド系のゲームでも大きな進化が期待できるのではないのでしょうか。PS5タイトルラインナップの映像では『スパイダーマン マイルス・モラレス』の映像もありましたし、オープンワールドとしての進化はこの作品で見ることができるかもしれません。早く実際のゲームプレイ映像がみたいところ。


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こうしたロード時間における速さはゲームプレイにおいて大切なんだなあ……ということを改めて感じるきっかけになったのは、Xbox One Xで遊んだロストオデッセイでした。このタイトルはXbox 360で遊ぶのとXbox One Xで遊ぶのとでは比べ物にならないほどロード時間が変わり、まるで別のゲームで遊んでいるかのような快適プレイが楽しめます。戦闘への移行や建物・マップ内でのエリア移動などなどロード回数自体は変わらず多いのですが、その長さが変わるだけでこんなにまで遊びの感覚が変わるのかと驚いた次第です。

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これから新たに制作されるゲームタイトル、過去作品のリマスター・リメイクタイトルにおいても、そのロード速度を活かした新たな表現方法をぜひプレイヤーに見せてほしいと思います。リマスター・リメイクタイトルであれば、より比較もしやすく、当時遊んだことのある人であっても、次世代機でプレイするときっと印象は変わるはず。また、Xbox Series X、PS5における互換機能についてもどの程度実装されるのか、実装されるとしたら過去作を遊ぶ際どれほどのパフォーマンスアップが見込めるのかも気になりますね。

次世代機本体はどちらも発売日や価格の詳細は発表されませんでしたが、2020年ホリデーシーズンに発売との噂も……今後の情報も追いかけながら、ロード画面や時間を極力廃した、新たなゲーム体験や作品表現にわくわくしたいです!


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