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卓偉くんのおかげ 滝山城(東京都八王子市)

城にハマるきっかけ

2018年、tvkをなんとなく観ていると「中島卓偉のお城へ行こう!せーの、キャッスル!キャッスル!」という謎番組が流れた。

第一印象は「なんだこのおっさん!?」
「しかもカメラ回してるディレクターめちゃくちゃしゃべるじゃん!!」
「え、出演者とカメラ兼ディレクターのふたりだけでロケしてる…?」
建物が現存していない城跡、絵的には地味にもかかわらず終始ハイテンションに進んでいく番組に私は一発でファンになってしまった。

タモリ倶楽部やマツコの知らない世界でマニアがご機嫌に語っているのを見ると、
なんかよくわかんないけどこの人楽しそうwww
と、ついつい話を聞いてしまうのと同じだ。

お城を紹介する番組は大抵真面目な歴史番組や旅番組が多い。
お城好き芸能人も高橋英樹や春風亭昇太に代表される「お城とか好きそう」なおじさんが多い。

しかし卓偉くんはグラサンしてるわ、刺青入ってるわ、城をフランス料理に例えて遺構をメインディッシュ=フォアグラとワケわかんないこと言い出すわ、写メパシャパシャして炎のガラケーショットと言い出すわで本当に自由過ぎた。

調べるとディレクターはsakusakuの黒幕と知りこの自由さに納得した。
私はこの番組を観なければ城にハマらなかったと思う。


スタンプラリーを始めよう

城にハマりはじめた私は情熱>知識の一番楽しいにわか状態だった。
100名城と続100名城の本を買い、
どの城からスタンプ押しを始めようかとワクワクしていた。

最初のスタンプは自宅の国立から一番近い城にしようと決めた。
日野の坂や多摩川の風にヒーヒーいいながら自転車を飛ばした。

車で向かうのであれば近くに観光用無料駐車場があり、
バスで行く場合は西東京バスの滝山城址停留所が城の大手口の目の前とどちらでもアクセス良好だ。
城の北側はちょうど多摩川と秋川の分岐点であり、地図でも探しやすい。

遺構としてはコの字土橋が残っている。
イメージとしてはS字カーブというかクエスチョンマークのような?字状に道が作られている。

実際に行くとコの字っぷりが伝わる!


空堀がT字のように横にも縦にも掘られている場所もあり、
地形および敵の動きがよく考えられていて、それが今も残っていることに感動した。
「あっ、城巡りを生涯の趣味にしよう」と決意した。

実際に行くとTっぷりが伝わる!

全体的には小規模ながら堀切の数、曲輪の数が多く懐石料理のようなお城だった。
曲輪というのは整備された平地で、二の丸とか三の丸と呼んでるアレだ。
ゲームのステージとか浮島を想像してもらえれば伝わるだろうか。

1時間もあれば全ての皿曲輪をじっくりと味わえる。
卓偉くんの番組では滝山城回でお城をフランス料理に例え、
素晴らしい遺構をフォアグラと呼ぶ名言が生まれた。

滝山城は育った多摩地区にあるせいか、初めて行ったのに昔から遊んでいたような空気を感じた。
これはその後行った他の城では感じなかった。
石垣がなく土塁の生々しさが観光スポットではなく放課後に遊んだ秘密基地のような感覚にさせた。
こんなところでドロケイしたら最高に楽しかっただろうな。
大人になってもドロケイやりたいと思った。

空堀がどこまでも続いていく!

中島卓偉への愛

滝山城記事でなくほとんどキャッスル!への愛記事だが、
私がお城へ行った記録をを書こうと思ったのも卓偉くんが連載している「勝手に城マニア」を読んでマネしたくなったからである。

本業であるミュージシャン中島卓偉の活動を調べるとアンジュルムの「大器晩成」、juice=juiceの「愛・愛・傘」を書いたと知り驚いた。
ハロプロ好きな私は既に卓偉くんの曲を聴いていたのだ、しかも好きな曲。
アルバムを買ってライブに行った。この世に楽しみが増えた。
洋楽エッセンスが強く、洗練された曲調なのでアイドルに興味ない人にもぜひ聞いてほしい。

提供曲は「どーだっていいの」「就活センセーション
ソロ曲は「テルミー東京」「3号線
このあたりが私のお気に入りだ。

ディレクターの人は現在「関内デビル」でマスター・大場英治というキャラでMC兼ディレクターをしている。
カメラに堂々と写るようになっただけでノリ自体はsakusaku、キャッスル!のまんまだ笑

キャッスル!は一時期再放送されていたが現在はされておらず配信・DVD化もされていない。
tvkにはなんらかの方法で過去回も全て観られるようにしてほしい。

相席食堂のようなゆるいロケ番組、放送エリアが限られていてもTVerがあれば大人気になる時代なのだから、
全国から視聴可能になれば人気が爆発すると思う。
私は過去回が観られる配信サービスが開始されればいくらでも課金するし宣伝する。
この番組のイカれっぷりを多くの人に知ってほしい。

お城の地形や現在地をわかりやすく説明するために、
ねんどで地形をこねてそれを別撮りで撮影する
というアナログ極まりないやり方を平然とやってくる。
NHKやキー局でそんなことやればツッコミ待ちのウケ狙い感が出てしまうが、
失礼ながらおそらくイラスト・CGの発注代が無いのだと思う。
だからこそおもしろいし愛せるのだ。

いつか復活を夢見て、それまでは自分だけでお城巡りを楽しめるように努力しよう。
これはそのためのお城記事だ。

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