最近の記事

BUCK-TICK 僕を作ったモノ5

初めての出会いは視覚からだった。 ビクターのラジカセのTVCMに登場したその姿が衝撃的過ぎた。 髪の毛を天までおっ立てた5人組が徘徊してた。 その時のコピー「重低音がバクチクする」でその5人がBUCK-TICKというグループである事が全国に知れ渡ったと思う。 CMに起用されるくらいだから既に知名度はあったのかもしれないが、初めて見た12歳の僕に与えたインパクトはもの凄かった。 なぜ下に向かうはずの髪の毛が空に向かっているのか? 何か見てはいけないものを見てしまったような。そ

    • Apple 僕を作ったモノ4

      中学生の頃に友達と未来の道具について話し合ったのを覚えている。 どんな道具ができたら欲しいかというもので、手に持たずに使える傘や、ペンや鍵などよく使うツールが一つになった十徳ナイフのようなもの、面白半分で各々の考える理想の発明品を述べてただけだが、その中で友人一同が欲しいと納得したのが僕の考えた「数百曲入るウォークマン」だった。 当時、個人で作成する音楽メディアとしてはMDが登場し始めたばかりの頃で、カセットテープが主流だった。 録音時間は60〜90分が中心で、長くても120

      • マッスル北村 僕を作ったモノ3

        ※文中の引用はマッスル北村氏の発言・文章をもとにしたものです。 30代も終わろうかという時に筋肉トレーニングを始めた。 きっかけは家族で遊びに出かけた帰り道だ。 横浜中華街から池袋へと向かう電車の車内はとても混雑していた。 三歳の娘は遊び疲れて抱かれた僕の肩に頭を預け眠っている。 電車が駅に着くたびに新たな乗客が乗り込んでいる。 あっという間に車内は通勤ラッシュさながらに人々でパンパンになった。 「くっ…重い…」 そう思った。 全体重を預けてくる娘の身体が、僕を苦しめる。

        • 真島昌利 僕を作ったモノ2

          本当は全然違う事を書く予定だった。 一回目が音楽だったので次は別の趣味や出来事について書こうとは考えていたけど、前回書いた内容が自分的に不完全燃焼だったので続けて書く。 マーシーこと真島昌利氏について。 僕が初めて彼の曲を聴いたのは小学生の時だが、夢中になったのは中学生になってからだと思う。多感な時期、自分がどんな存在なのかを考える時期に知ることができたのは本当に幸運だったと思う。 この汽車は乗せていないよ。 ばくち打ちも、ウソつき野郎も、 ドロボウも、羽ぶりのいい流れ

        BUCK-TICK 僕を作ったモノ5

          ブルーハーツ 僕を作ったモノ1

          小学校6年の時、友人達と線路沿いの桜並木の下でお花見をした。 食べ物も飲み物もなく、新聞紙か段ボールを地べたに敷いて皆でワイワイやっていた他愛もないモノだったけど、当時結構「お花見」という行為が我々の間では流行っていたのだ。別に花なんか見ていないし、そもそも桜の季節だったかも怪しい。 でもその日あった出来事は(今考えると)僕の人格形成に大きな影響を与えた。みんなでいつもの様に喋っている所に友人の兄貴がやってきた。この人は2歳年上で僕の兄貴と同級生なのだが同年代の人とはあまり

          ブルーハーツ 僕を作ったモノ1

          僕を作ってくれたモノ

          今の自分という人間を構成してきたモノ(←人や出来事も含む)は何なのだろう? この1、2年そう考える機会が多くなった様に思う。なぜかはわからない。寿命が近いのか、40も過ぎると誰しもがそうなるのか、そういうエッセイ的な話がそもそも好きなのか…理由は色々あるだろうが特に最近、それらを文章や資料化してアウトプットしたいという欲求に駆られる事が多いのは事実。 で、構成してきたモノの定義って何?と考えるとこれまた様々な事が思いあたる。 読んできた本、聴いてきた音楽、出会った人々、

          僕を作ってくれたモノ