準備が成果をつくる。案件syncの取り組みについて
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準備が成果をつくる。案件syncの取り組みについて

大西 啓介

こんにちは。カミナシの大西です。
前回は過去の失敗について書きましたが、今回はカミナシのセールスチームが成果を出すために行っている取り組み「案件sync」についてご紹介します。

実際にこの取り組みを始めたカミナシのセールスチームは、8月からチーム全体で3ヶ月連続月次予算達成中、今月も達成見込みと順調に成果を出すことができています!

セールスに携わる方々にご覧いただき、何かの参考になればと思っています。また、この取り組みをもっと良くしていきたいため、「自分たちはこうしてるよ!」などのフィードバックもぜひ募集しています!

先行きの見えない危機感からスタート

先ほど、8月から3ヶ月連続月次予算達成中と書きましたが、その直前の7月には今年の最低受注額を更新してしまうほど状況は悲惨なものでした...

まずは、その理由を明確にすることから始まりました。そして、わかったのは以下状況と理由でした。

(状況)
・案件保有数は十分だが、商談ステージの序盤で止まる滞留する
(なぜ?)
・商談における準備の時間が少なかった
・ヒアリングやクロージングのが低かった

これらを改善するための取り組みで始まったのが、今回紹介する案件syncです。

案件syncとは?

概略を言うと案件をメンバー間でsync(同期)し、リスクの洗い出しと対策を事前に準備することで、受注確度を高める取り組みのことです。
1案件に対して15〜30分使い、「要点を抑えられているか」「提案シナリオに違和感がないか」主にこの2つを確認していきます。

その上で、重要なポイントが2点あります。

1.内容はチーム内で統一する
人によって観点がバラバラだと、案件について詳しくなっただけで受注角度を高められていないという状態に陥るため、「syncする内容」「sync手順」を統一して行っています。

2.自分以外のメンバーと実施する
案件担当者は楽観思考であるという前提のもと、バイアスのかかっていない他メンバーと壁打ちを行うことで自身では気付けなかったリスクを検知でき、事前にその対策を練ることができます。

案件syncの趣旨と重点ポイントはこの辺りで以上にしておいて、いよいよここからは実際の流れに沿って案件syncの全容を書いていきます!

最初にして最大のポイント:案件の準備

案件syncを行うにあたり、案件担当者は状況整理を行います。必要なのは、上述した通り統一されたsync内容をまとめること。現在は以下をその必要情報として設定しています。それぞれPointも記載してみました。

1.4つの必然性
 課題:いま抱えている経営/実務課題
 システム:現状維持や他社サービスではなく、カミナシである理由
 費用対効果:会社として投資する必要性
 時期:今やるべき理由

💡 Point!
解釈ではなく事実ベースできちんと認識できているか確認

2.登場人物のプロファイル
 EB:意思決定者の決定を覆せる立場、その企業の財布の紐を握る人物
 veto:拒否権を持つ人物
 チャンピオン:EBに近しい立場で導入を推進してくれている人物
 その他:これまでの商談で参加した人物

💡 Point!
存在の把握だけでなく、性格やバックグラウンドなどの詳細情報まで把握できているか確認

3.リスクの洗い出しとその対策
上記1,2を踏まえて考えます。決まった項目があるというより、イメージしやすいのは以下の視点を持つことです。

相手の担当者になったつもりで考える
・状況を自社に置き換えて考える
・(コンペの場合)競合先の営業担当になったつもりで考える

💡 Point!
どんなに些細なことでも、考えられる全てのリスクを洗い出せているか。その対策が充分に練られているか確認

4.次回商談の目的
must:その商談で実現させるゴール
best:その商談で実現できる最高の状態

💡 Point!
漠然としたゴールではなく、「誰が」「商談後に何を言葉を話して」「どんな状態になるか」まで具体に落とし込めているか確認

5.シナリオ
これまでの情報を踏まえ、当日の流れを考えます。
ここで陥りがちなのが、骨子で終わってしまうことです。質を決めるのは、どこまで具体に落とし込んで考えられるかに尽きます。
自分も取り組み当初は、トークスクリプトに落とし込んで作成していました。(以下そのサンプル)

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💡 Point!
これまでの情報とリンクする形で具体的なシナリオが組めているか確認

案件syncの8割はこの準備段階で終わっています。
はじめは1時間前後かけてしっかり準備をすることをオススメします。

相乗効果を生む:案件syncの実施

準備が終われば他メンバーとの案件syncを実施します。
記載の通り、事前に状況整理をしているので1回に掛かる時間は15〜30分と比較的短時間で実施可能です。
ただし案件相談ではないので、以下ポイントに気をつける必要があります。

・実施者は「どうしたらいい?」ではなく「こう考えている」で話す
・確認者は「こうしたらいい」ではなく「このケースどうする?」を聞く

5分程度で実施者から状況を共有したのち、確認者は第三者から見た失注リスクを中心に質問を投げかけていきます。例えば以下がその一例です。

(システムの必然性に対して)
・既存の〇〇システムを拡張する選択肢を持っている場合どうする?
(時期の必然性に対して)
・他PJTが進行していて直近は動けないと言われた場合どうする?
・新工場での検討だが、その着工がペンディングの場合どうする?

このように案件担当者だけでは把握しきれないリスクまで徹底的に洗い出し、対策について考えた上で、最後に新しく出てきたリスクも含め、実施者と確認者双方でより良い提案シナリオを作り上げていきます。これが、まさに1人では成り立たない相乗効果が生まれる瞬間です。

そして、商談を迎えます。

学びにつながる:アウトプットの徹底

案件syncは実施して終わりではありません。他メンバーから得た知識はすぐにアウトプットし、自己成長の機会にします。カミナシセールスチームには、「精神と時の部屋」という素晴らしいSlackチャンネルがあり、案件syncに限らず日々得た学びを各メンバーが最低1日1投稿行っています。以下が実際の投稿内容です。

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インプットは誰でもできますが、それで終わらせてしまうと、その場限りの情報になってしまいます。せっかくの取り組みを目先の成果だけに留めることなく学びに活かしていきたいとの想いがあります。学びとは、成果を再現できることだと考えていて、それには知り得た情報を頭の中で咀嚼し、自分の言葉でアウトプットすることが重要だと自分は感じています。

具体の積み重ねがセールスとしての価値をつくる

ここまでしなくても受注(=成果)できることも当然あります。自身もこれまでは、なんとなく受注できていた案件によって過度な自信を持っていた時期もありました。
セールスは良くも悪くも成果が数字でわかりやすく表現されるため、売れている=すごいという感覚を持ちがちですが、なぜ売れたのか?あるいは売れなかったのか?これが明確に把握できていない限り、その受注は偶発的な成果であり、真の実力とはいえないとつくづく感じています。

真の実力を身につけるには、1件1件の案件をどれだけ深く考えられたか?に尽きます。具体の積み重ねを行い、それを抽象化していくことが再現性ある成果に繋がり、セールスとしての価値をつくると信じて日々取り組んでいます。

そして、カミナシのセールスチームがこの取り組みを徹底できているのは、自分たちで定めた「宇宙一のセールスチームになる」という夢があるからと心から言えます。半年前の姿からは想像すらできませんでしたが、今のチームなら本気でなれると信じています。

終わりに

最後に私の好きな言葉を紹介して終わりとしたいと思います。
今回は、プロ野球で選手や監督として数多くの功績を残された野村克也さんのある言葉です。

小事が大事を生む
天才はめったにいない。ほとんどの人間は凡人である。そういう人間がいい仕事をし、人より抜きん出ていくためには、「小事」「細事」が非常に「大事」になる

自分も例に漏れず凡人ですが、最近ようやく安定的に成果を出すことができているように感じています。その所以が案件syncをはじめとする決して派手ではない取り組みによるものです。

最後までご覧いただいた方で、もし同様の取り組みをしていない方がいれば、物は試しに一度実践してみてはいかがでしょうか。
取り組みやチームのことなど、気になった部分がある方は是非お気軽にお声がけください!今回も最後までありがとうございました!


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大西 啓介
カミナシというB2B SaaSのスタートアップでセールスやってます。 座右の銘は、昨日より今日を楽しむ。