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批判をするのはむずかしい

ㅤ「いつだって不倫は主婦の憧れです」。そのナレーションを聞いたときは、ん?そうか?と思ったくらいだった。朝ドラ「半分、青い。」だ。ナレーションの風吹ジュンさんがあまりに軽やかに言ったものだから、あ、冗談ね、と受け流して。

ㅤでもTwitterを見るとお怒りの主婦たちであふれていた。このときに限らずTwitterをみていると「半分、青い。」の脚本に対する批判がまぁ多い。#半分白目 というハッシュタグもあるほど。

ㅤもちろん肯定的な感想を述べている人もいて、全体的には肯定派のほうが多くみえる。かくいうわたしも主人公のすずめの言動にイライラすることはあるが(だって自己中なんだもん)、この作品の大ファンだ。朝ごはんを食べながらぼーっと見始めたのに終わるころには号泣していたことが何度もある。毎週、あたたかくて切なくてもどかしくてどうしようもない。

2批判する気力がない

ㅤ話をもどして、一つの作品を批判するためのハッシュタグが生まれるほどTwitterには否定的な声が多かった。それをみていてわたしには何かを批判する気力がないなと思った。

ㅤ「おかしいでしょ、それ!」と怒りを覚えることに遭遇しても目の前にその当人がいない限り伝えようと思わない。たとえば芸能人がSNSで差別的な発言をしても「それは違うでしょ」とコメントすることはない。

ㅤおそらく全体からみればわたしと同じタイプの人は多く、コメントで伝える人は一部だろうが。

ㅤふとなぜだろうと思った。なぜ彼らは批判をするのか、ではなくなぜわたしは批判をしないのかと。

3伝えることはむずかしい

ㅤそれはきっと「文では伝えきれない」と思っているからだ。友だちとLINEをしていても文だけで伝えるのはむずかしいな、と思うことがある。冗談が強く相手を否定しているように見えたり、軽く聞きたいのに真剣に聞いたように見えたり。

ㅤ表情も言い方も言葉にこめる熱も、文だけでは伝えきれない。だから目の前にいない人を批判することはできない。自分の思いが正確に伝わらないだろうし、相手が自分の言葉にどう反応しているのかもわからない。お互いに「わからない」状態で何かを批判することはむずかしい。

ㅤ楽しい気持ちなら伝えるのは簡単だ。相手も自分も同じ方向をむいているから。でも批判的な意見は相手と自分が反対をむいている。文だけで伝えて理解しあうことはより一層むずかしい。

ㅤと気づいた今日このごろ。


ㅤ本日の一枚は焼肉弘の石焼ビビンバでした。

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