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最高で最強なんだ

推しのライブの初日と千秋楽の公演を観てきた。いままでなんとなくずっとぼかしていたのだが、私の言う推しというのは三四郎だ。お笑い芸人の。滑舌悪い小宮さんと1年前に金髪にした相田さん二人の、同級生コンビである。ざっくり伝えるためにこんなにまとめ方をしたけど、本当は言いたいことが山ほどある。だけど今回は単独のレポなので、端折らせてもらう。

…一体私は誰に向けて書いてるんだろう。そんな気持ちになってきた。あくまで以下は私の感情を書き散らしたものとして読んでもらいたい。

『道徳の日本男児 其ノ陸』

まずタイトルの思想が強い。私は前回初めて三四郎の単独を観たのだが、ライブタイトルについて特に触れられないまま「思想強い…」とただただ思った。でもなんかそれがめちゃくちゃかっこいい。字面で考えたのかな? となんとなく思っていた。小宮さんは漢字が好きって相田さんが言っていた気がするので。(相方の大喜利を当てる企画の時)

全体的に和のテイストなオシャレOPが始まり、「コレコレェ〜!!!」みたいな感じで気分が上がっていく。色調抑え目な本人たちの写真と共に鮮やかな花札のイラストが流れてとても美しい。カッコよすぎる。

【コント:パレード】

コントからスタート!? 

三四郎は基本的に漫才をしているし、コントをやるなんて何年ぶりなんだ…?となんだかドキドキした。

不穏な曲(言語すら私には分からない…)が大きな音で流れ、パソコンの乗せられたデスクの前に座る小宮さんが見える。ワイシャツとスラックスを履いた相田さんが上手から現れ、「うるさいよ!!!」と一喝するが、小宮さんはなに食わぬ顔。隣の部屋まで聞こえてるよ!等と苦情を入れる相田さんと、打ち込んだ文字で対抗する小宮さん。アクションと文字の量の釣り合いの取れなさ等が面白く、その背後ではずっと不穏な曲が流れ続けている。

「現世すべて夢であれ」「最大限に過小評価されている」「愛に傷つけられる時もあります」「道徳と倫理観は同じなのか?」…。

哲学的な言葉がどんどん流れていく。私のような容量の小さな脳みそではもちろん覚えられなかったのだが、面白さと肌感覚で伝わる内容にグッときた。あの言葉まとめてほしい。毎日読むので。

「僕こそが、道徳の日本男児だ!!!」

さっそく思想を叩きつけられた。頭からどっぷりと三四郎の世界に取り込まれていく。ライブタイトル、意外とちゃんと考えられていたのか…?

これは最高のライブが始まるぜ…と気持ちがさらに昂った。

ちなみに、オチは「そこ!?」みたいな感じで笑った。

【漫才:すべらない話】

以前もやっていたネタだけど、さらにパワーアップしていた。何度見ても豚がかわいい。相田さんの若本規夫さんのマネがめちゃくちゃ上手いので、その分ボケが大爆発した感じがあった。豚の入場とすべらない話をしろと詰められたら逃げた豚が好きだった。毎回豚にハンコ押されて小宮さんが喜んでるのもなんだかニコニコしてしまった。愛おしい。

「イッポーーーン!」のスッキリ感好き。

これはネタとは関係ないんですが、私が行った二公演ともこの漫才のマクラで相田さんの髪のエアリーさを小宮さんが指摘していたのがなんか面白かった。ファンよりそういうの気にするところあるよね。

【コント:レコーディング】

パヤパパパ♪「アララの呪文」の摂取量がすごいことになった。ミュージシャンの相田さんと音楽プロデューサー(?)の小宮さん。相田さんは革ジャンで、小宮さんはかち上げサングラスで前髪オールバックの異様な姿。小宮さんの笑い方が絶妙に気持ち悪くてどうしても笑っちゃう。

初日よりも千秋楽の方が相田さんが歌ってる感じだったし、リズムとる身体の動きが大きかった。ノリノリ。

小宮さんのパヤパパパ♪は妙にスタッカートがきいてて面白いし、振り回され続ける相田さんも面白い。

初日は小宮さんが立ち上がる時に線に足を引っ掛けてめちゃくちゃふらついたのだけど、その時の相田さんが全然笑いこらえられていなくて良かった。サングラスの片方だけ上げるところも初日の方はかなり相田さんが笑っていた。それに気を良くして悪ノリを始める小宮さん。

こういう、相田さんが笑うとそのくだりを繰り返しちゃう小宮さんの状態、大好きなんだよな…。学生時代からこうやって笑ってもらえて嬉しかったんだろうな…とか考えちゃって…。

無茶なタイミングで流される「パヤパパパ♪」とあたふたする相田さん、何度見ても面白いし、小宮さんは楽しそうだった。ここもめっちゃいい。そういえば初日は音響トラブルで音にめちゃくちゃ雑音入ってたな…。初日ならではっぽくて面白かった。

【漫才:喉をいたわる】

喉が弱い小宮さんが、喉をいたわるためにコンビ間で喋る時だけ端折らせてもらう、という設定。昔からの仲だから伝わるでしょ…と振りをきかせて始まる。この振りは初日は無かったかも。

おにぎりは「握り(寿司)」と被るからイントネーション変えるね!と。このイントネーションの替え方の小宮さんも面白いし、相田さんが全然分からなくて癇癪起こす小宮さんも面白かった。「にぎり♡」の優しい言い方、可愛いけどめちゃくちゃ面白かった。「肉」だけで何肉か当てるのが一番好きだった。ジェスチャー入れても伝わらないの、確かに過ぎて手を叩いて笑った。他にもいろいろ。どのラインまで書いていいか分からないけど、とりあえずこんなもので。急に捕まったところ、めちゃくちゃ好きでした。

【コント:アイニスタ 単独ver.】

あの!有吉の壁の!アイニスタ様が!?

思想の強いオープニング、そしてアイニスタ…我々は、信仰心を高めに来た…?

千秋楽の方がアイニスタ様はハッキリ「Time Goes Bye」と言っていた。有難いお言葉。

「羽をもがれた天使」「幸福な事が不幸になる」「監視社会」「show must go」…。

パレードと同じく、お言葉をまとめて発売してほしい。全然覚えらんない。めちゃくちゃ響いたのに。これも絶対買う。日めくりカレンダーにしてください。

なんだか、今の社会にピッタリと合う内容だった。ネットでの誹謗中傷とか、そういうものに対しての。その件に関わる人じゃない限り、口を出すべきじゃないんだよな…。見えすぎるから増えてるのもあるけど、敢えて踏み込んで晒しあげようとする人がいる。公開処刑を娯楽にしてた人と同じだね。

思うところがあったので、全然本筋と逸れた私の個人的な感想を書いてしまった…。いやずっと個人的な感想ではあるんだけど…。

アイニスタ様、思ってたよりめちゃくちゃ俗っぽい人だった。「ワロタ」とか「大草原案件」とかも言ってた。それとも通訳さんのさじ加減?

入信してくださいと言っていたけど、たぶんみんなその場で入信してたと思う。(もちろん、元から入信していた人も沢山いただろう)

【漫才:ラーメン屋】

バチバチにゴン攻めの設定、ラーメン屋。保健所と毎日揉めてるラーメン屋の相田さんと、そのお客さんの小宮さん。

保健所と毎日揉めてるラーメン屋ってなんだよ。面白すぎるだろ。券売機がお手製だったり、湯切りがシャボン玉作りみたいだったり、最高。この日の漫才で私はこの漫才が一番好きだったかも。それなのに書けることがこんなにも少ない。何故?(知らん)

【THE AIDA SHOW】

ジ・相田ショー。母音がAだからジだな、と変なところを私は心の中で確認していた。

THE AIDA SHOW…もう、そうとしか言いようがない。モノマネ、弾き語りを……相田さんそのものを、ただただ楽しむショーである。

軽快な音楽とともに軽やかに現れる相田さん。ステップを踏みつつ下手と上手に向かって挨拶をし、並べられたカツラを順に被ってモノマネを披露していく。右端に並べられた35万のギターは大トリ。ステージの光を浴びて堂々とそこにいる。

私は「初めてクラブハウスをするたけしさん」が好きでした。「デリヘル紳士小日向さん」も面白かったけど。阿部ももちろん良かった……。

ギターは、初日はかなりたどたどしく、それが笑いを誘うと共に「頑張れっ…!」と思わず両手を握りしめてしまう。ファンは相田さんに甘いと言うが、こんなの応援せずにいられないだろ。歌は相変わらず上手くて、生で聴けた嬉しさが凄かった。

千秋楽になると、苦手なコードは無理して弾かずに弾けるコードを着実に弾いていくスタイルになっていた。おかげでかなりいい感じで進んでいたと思う。すごい良かった………。

小宮さんも「3公演で一番良かったんじゃない?」と褒めていたし…ていうか、小宮さんのこういう相田さんの頑張りを腐すわけでもなく認められるところ、好きだ……(もちろん、相田さんが小宮さんを褒めるところも好き)

モノマネが決まる毎に両手を広げて上を向くポーズをする(ジャジャーン♪という音付き)のだけど、神々しかった。(そしてなんか笑えた)

THE AIDA SHOW、永遠なれ…

【漫才:Twitter】

Twitterやってよ小宮さん〜という設定。なぜなら相田さんの所に小宮さんのクレームがすべて来るからだ。

どんどん挙げ連ねられるクレームの数々。「エッ……!?!!?」と激しく動揺する小宮さん。相田さんは何故か通信障害のように何も反応を返さなくなる。

パワーワードの連発!って感じでこの漫才もめちゃくちゃ好きだった…ワードに弱いので……「(4回死ねと言われて)1回死ぬだけでも辛いと言われているのに!?」とか。初日には「青龍刀」が出てきたのに、千秋楽には出てこなかった。伝わりにくいと感じたのだろうか…

あと、初日よりも千秋楽の方が小宮さんの動きがパワーアップしていた。戦いの構えを見せたままドタバタチョロチョロと動き回る小宮さん……それにどうしても堪えられなくて俯いたり、「見えないところ行くなよ」と思わず反応してしまう相田さん……その反応に気を良くしてどんどん動き回る小宮さん……(さっきも書いたけど、漫才のこういうのがほんっっっっとに好き…)

【幕間映像】

各漫才・コントの間に流れる映像。相田さんがじゃない方芸人脱却のためにモノマネ頑張る!!!というもの。相田さん、何かで頑張る時毎回モノマネだな…(DVDの特典映像のやつとか)

なんのモノマネするか考えとくから!と言って1時間後に会議室のホワイトボード全面に書かれていたのは、ありとあらゆる小宮さんのモノマネ。コミワングランプリ、紅の小宮、うんちょこ小宮……ホワイトボード全面を小宮さんのモノマネだけで埋め尽くすって、それはそれですごくない?すごいっていうかもはや狂気じゃない???(好き)

スタッフ(歳上だけど後輩で10年来の付き合いのカワイさん)が「じゃない方芸人を脱却したいんですよね…?(それでは小宮さんのマネじゃダメなのでは?)」と何度も確認するが、相田さんはどうしても小宮さんのモノマネがいい。一番似ているので。喉押さえマンが小宮さんのモノマネめちゃくちゃ上手かったことに「嫉妬しちゃったもんなぁ」と言う相田さん。小宮さんのモノマネをいちばん上手い自負があって、なんだかとても良かったです。さすが、小宮さんのモノマネのコツを聞かれて「ずっと一緒にいるから」と答える人。

カワイさんに責められ、キレて、Tシャツをビリビリに破く相田さん。マリファナTシャツを着ている相田さん、ずっと情緒不安定で駄々っ子でめちゃくちゃ笑った…もうあのTシャツ見たら笑う身体になっちまった……。最初めちゃくちゃ優しいのも相まって面白かった。

昭和ゲームモノマネを披露している時、ロックマンの床が消える音をしてる相田さんの喉の動きがヤバくてそこもめちゃくちゃ笑った。上から下に動くのがめちゃくちゃ凄かった。人の喉ってこんなに動くのか…と思ったし、やはりモノマネする上では喉の可動範囲が大きいことが肝なのだな…と思った。

相田さんの自宅にカワイさんが呼び出されると、またミロを勧められていた。ミロ飲んでる相田さん、すくすく育って欲しい。

画面の端でチョロチョロ動くシロちゃんにニコニコしてしまった。シロちゃん、ふわふわで好奇心旺盛で大変可愛いですね…ほんとに……相田さんに「ね?」って言われたらそっぽ向いちゃうの、よく分かっててえらかった。

ギターを披露する旨を話すとカワイさんに「モノマネをちゃんとやるって言ったのに」と言われ、また相田さんはキレる。Tシャツを破る。開きの状態にされたカワイさん、かわいそうで笑った。

そうこうしているうちにチャイムが鳴る。(めちゃくちゃ長いメロディで私はそこがとても気になった。そういうチャイムもあるのか…)

ギターの先生として現れたのは、どぶろっくの森さん!「ムッツリスケベの森です」

ギターを教えるが、まさか半月後に草月ホールで披露すると思っていなかったらしく、驚く。大丈夫そうなのかカワイさん(開きの状態)に聞かれると、「自分だったらと思うと……」。…大人な返事だ。

マリファナTを着て帰るカワイさん。マリファナT、ほんとにおもしろアイテムになっちゃったな…

この幕間が全部終わってからTHE AIDA SHOWでした。

【エンディング】

グッズの刺繍Tシャツをワイシャツの上から着てる二人。小宮さんが黒、相田さんがベージュ。

鬼寄りクリアファイル、ついにここまでで生産終了…!「誕生日とかにあげて、『うわ小宮じゃん!』とかやるんでしょ」と小宮さん。なるほど、そういう使い方が…?私はたまに取り出して顔のいい推しを見てひたすらニコニコします。顔のいい推しは最高。

相田さん母、昼公演に来ていたらしく、ファンの方が作った手製のアクリルスタンドを母はカフェで写真を撮らせてもらったらしい。どうやって撮らせてもらったのか小宮さんは気になるが、相田さんは怖くて聞いていないらしい。「相田の母です」って言われたら腰抜かすだろうな…

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最高、という感想しか出てこない…

M-1の呪縛から解かれ、自分たちのやりたかったであろうことを詰め込んだ今回の単独ライブ、最高だった……!

コントも、たぶんずっとやりたくてもそこまでの余力がなかったのだろうし…すごく生き生きとしている二人はとても良かった。

はからずも(?)、単独タイトルが時勢に合っている感じがして、なんとも…だった。

たくさん笑った。面白くて幸せな気持ちでいっぱいだ。

これは余談だけど(ずっと余談ではある)、千秋楽、前の列とかなり近くてとても人が座ってる状態じゃあ通れない席だった。「すいません、隣の席でなので、通してください…」と申し訳ない感じで言ったら、「は?」みたいな感じで、渋々通してもらった。遅れて来た訳でもないのに…しかも隣気まずい…と少ししょんぼりしながら本番を迎えたのだが、その仏頂面の隣の人も公演中はめちゃくちゃ笑っていた。通路にはみ出るぐらい笑っていた。

それを隣で感じて、「あぁ、やっぱりお笑いって、そして三四郎って、最強で最高なんだ……」としみじみとした。

これを摂取したから、終わった後からの私は最強です。多分。

うろ覚えな部分多いし、上手く言葉に出来ないことがもどかしいけれど、少しでも伝われば幸いです。あと、ここは書いちゃダメとかあったら教えて欲しいです。

さぁ、平日だ。


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