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アタシェ マーブル万年筆 HIGHTIDE(ハイタイド) attaché

今回は、HIGHTIDEから発売されているアタシェのマーブル万年筆を紹介します。

ハイタイドは九州の福岡を拠点にした手帳をはじめとした文具・雑貨メーカーです。

そんなHIGHTIDEのブランドの1つであるアタシェでは長く大切に使うことができる商品を取り扱っています。日常を心地よく過ごすための愛用品になれるプロダクトを生産しているそうです。

今回紹介するマーブル万年筆は「普段づかいに映える」万年筆として作られています。

ホワイト、ネイビー、グリーン、ブラックの4色があり、私はホワイトとブラックの2色を選びました。

文章が長くなってしまったので、ポイントだけ知りたい方は目次からまとめの項目に飛ぶと時短になります。

マーブル万年筆の見た目

箱入りなのでギフトにも◎

ブランドロゴの入ったお洒落な箱に入っています。

ブルーのカートリッジインクが1つ付属しています。そのためすぐに使い始めること可能です。

お洒落なデザイン

お値段は2,500円+税と万年筆にしては低価格です。しかし値段に反して高級感のあるデザインだと思います。

繊細なマーブル模様のアクリル軸は角度を変えると煌めきが変化して美しいです。

万年筆の尻軸部分には溝が彫られています。

ネジ式のキャップをそのまま軸に付けられる画期的なデザインです。軸とキャップの段差はなくピッタリと繋がります。筆記している最中にキャップが飛ぶことがストレスなのでこれは嬉しいです。

コンパクトな大きさ

マーブル万年筆はとても小さな万年筆です。

低価格帯万年筆の中でメジャーなカクノとプレピーと一緒に並べてみました。

万年筆の全長
カクノ     約13cm
マーブル万年筆 約10cm
プレピー    約13.5cm

マーブル万年筆は他の万年筆よりも3cm近く短いです。ポケットにちょうど収まるようなサイズだと思います。

キャップポストした時の長さも比べてみます。

キャップポスト時の全長
カクノ     約15.5cm
マーブル万年筆 約13.5cm
プレピー    約15cm

マーブル万年筆はキャップを軸に装着したことで3.5cmも長くなりました。それなりの長さになったので普通の万年筆とほぼ同じように使うことができます。

ちなみにキャップポストしない場合は長さ約9cmです。短すぎて使いにくいと感じました。キャップポスト前提のデザインなのだと思います。

マーブル万年筆の使用感

比較的軽い

カクノ・マーブル万年筆・プレピーの重さを比べてみました。

カートリッジ込みの万年筆重量
カクノ     約13g
マーブル万年筆 約14g
プレピー    約13g

どれも樹脂軸の万年筆なので重さは似たり寄ったりです。実際に持ってみるとマーブル万年筆は短いためか他の2本と比べてずっしりしているように感じました。

首軸が細め

マーブル万年筆の首軸部分は細いです。そのため長時間使うと疲れやすいかもしれません。

私は自然に持つと首軸よりも少し後ろの胴軸部分を持つ状態になったため疲れずに使うことができました。持った時に違和感を覚えないのであれば首軸ではなく胴軸を持って使用することをオススメします。

ややザリッとした書き心地

マーブル万年筆は細字Fのみの字幅展開です。FではあるもののLAMYサファリの中字Mやプレジールの中字Mに近い字幅をしています。

書き味は少しだけザリザリとしています。ペンが引っ掛かる不快感はなく、しっかりとした書き応えがあります。書いている感があるので私は結構好きです。

お店で試筆したマーブル万年筆はもっとぬるりとした書き心地でした。今回購入した2本は両方とも少しザリッとした書き味をしているため個体差という訳ではないようです。今後使い続けることで柔らかな書き心地に変化していくのかもしれません。

ちなみにペン先は金色です。ステンレスニブに24金メッキが施されています。

コンバーター問題

コンバーターが使いたい

マーブル万年筆はヨーロッパ共通規格のショートカートリッジに対応しています。

しかし私は普段ボトルインク+コンバーターの組み合わせで万年筆を使用しています。そのためマーブル万年筆でもコンバーターを使いたいと考えました。

自宅にあったヨーロッパ共通規格のコンバーターであるペリカンのものを試しに刺してみるとピッタリ刺さりますが長すぎます。

そこで長さが短くヨーロッパ共通規格であるカヴェコのミニコンバーター2を使おうと考えました。

ところがいざ購入して使おうとするも刺さりそうで刺さりません。カヴェコのコンバーターの口が少し小さいようです。

しかしどうしてもコンバーターが使いたいです。

諦めずに色々と試行錯誤をした結果、どうにかマーブル万年筆にコンバーターを装着することに成功しました。

手順の紹介

ガヴェコのミニコンバーター2です。

カヴェコのコンバーターは口の部分がプラスチック製です。その上金属などで口を補強していません。

そこで金属製の棒でコンバーターの口を少しずつ拡張しました。私は丸ヤットコを使用しています。

少し口を広げたらマーブル万年筆に刺さるか確認し、刺さらなければまた拡張する……を繰り返しました。拡張しすぎてしまうとインクが漏れてしまうので慎重に行いました。

コンバーターにインクを入れてから1週間使用していますが今のところインク漏れはしていません。何日か持ち歩きましたが問題なく使えています。

それにしても万年筆愛好家の方に怒られそうな方法です。万年筆の魔改造に近いものがあります。

メーカー推奨の使い方ではないので、この方法を試す方は自己責任で行うようお願い致します。

ちなみにコンバーターを首軸に装着した状態でインクを吸い上げることは可能です。しかし首軸にインク入り込んでしまいます。

水に漬けてみたり超音波洗浄機で洗ってみたりしましたがインクが取れなくなりました。本来推奨されていない使い方なので仕方がないですが折角の白いボディが青く染まってしまい悲しいです。

コンバーターを使用する場合にはコンバーターに直接インクを入れてから万年筆に取り付けるようにすれば首軸がインクで染まらずに使用できるようです。この方法で赤いインクを入れ直してみたところ首軸に赤い色は現れませんでした。

まとめ

長くなってしまったので箇条書きでまとめます。

良い点

〇透け感のあるマーブル軸で高級感がある

〇コンパクトなので持ち運びやすい

〇ネジ式のキャップを尻軸に装着できる

〇ザリザリとした癖になる書き心地

気になる点

×コンバーターの使用は推奨されていない

見た目がとにかくいいです。ややラメのような煌めきがあるマーブル模様は見ていて飽きません。

ネジ式キャップが尻軸に付けられる点も優秀です。

ただ使用できるカートリッジがショートタイプのみなのでインクの選択肢は少ないと思います。

私は邪道な方法でコンバーターを取り付けたので様々なインクを楽しめますが、きちんと推奨された方法で使う場合は物足りないかもしれません。

しかし見た目の完成度が高い低価格帯の万年筆ではあることに間違いはありません。文字をしっかりと書いていると実感できるザリッとした書き心地も気持ちいいです。

もし機会がありましたら、試してみてください。

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