アメリカへの短期留学でなぜか英語ではなくスペイン語の方ができるようになって帰ってきた話
高校生の頃、アメリカの高校で開催された英語学習を行うサマースクールに泊りこみで1ヵ月間参加した結果、帰国時にスペイン語が上達していたことがあります。
サマースクールとは?
サマースクールとは、アメリカなどで夏休み期間中に開催される子ども向けの勉強プログラムです。座学だけではなく体験をすることで学びを得る内容であることが多いです。
私が参加したサマースクールは英語が母国語でない人たちを対象にした英語学習プログラムでした。開催期間である1ヵ月間は学校の寮に泊まります。平日は留学者向けの簡単な英語の授業を受け、休日や放課後には近隣の観光名所やショッピングセンターに行きます。
教室では英語の基礎を学び、街ではネイティブの生の英語を聞く機会も得られる英語学習に特化したプログラムだったと思います。
なぜスペイン語?
このサマースクールに参加していたのは私含めて7人でした。そして私以外の全員がメキシコからの留学生でした。メキシコで多く話されている共通語はスペイン語です。
授業はアメリカ出身の先生が行うため英語を使用します。しかし自由時間、特に寮では常にスペイン語で会話が行われていました。
英語で私に話しかけてくれる人も多かったのですが中には私にスペイン語で話しかけてくる人もいました。
「何て言ったの?」と英語で聞き返しても「知りたければスペイン語を話せるようになりなよ」と返されます。
当時非常に負けん気が強かった私は「ならばスペイン語を理解してやる」と意気込みスペイン語の勉強をし始めました。
休日にショッピングセンターに連れて行ってもらった際に本屋に寄り英西事典を購入し単語を学び、寮で同じ部屋に住んでいたメキシコ人から簡単な会話文や発音を教えてもらいました。
英西辞書が英語で書かれており理解できず必死に日本語訳している時には「和西辞書があれば楽なのに」と何度も思いました。
勉強の成果は……
スペイン語を勉強した結果、話す力は簡単な挨拶程度止まりです。しかし聞き取りの力が伸び単語が少し聞き取れるようになりました。聞き取れた単語と相手の表情や状況などから推測することで何となく何を話しているのかを理解できます。
英語の能力は体感できる程には上達しませんでしたが、スペイン語の理解力はしっかり身についてきている実感がありました。
サマースクールも終わりに差し掛かる頃にはスペイン語で話しかけられた時に「今〇〇って言ったよね?」と返せるようになりました。何度か内容を言い当てた頃に「いじわるしてごめん」と謝られ、その後は英語で会話をする仲になりました。
まとめ
私はアメリカで英語学習プログラムに参加したにも関わらずスペイン語が上達するという不思議な体験をしました。
英語を学びに行ったのに本末転倒な気もしましたが「言語を完全に理解していなくても状況を読めば会話が成り立つ」ということが学べてよかったです。
この経験は帰国後に外国の方を道案内した時に役立ちました。スペイン語を話していたその男性は駅での乗り換えがわからず困っていたようでした。英語が話せない方でしたが、私が片言のスペイン語を交えながら英語でコミュニケーションを取ることで無事案内をすることができました。
スペイン語でずっとお話されていたので内容を理解するのに苦労した記憶があります。しかしお別れの際に「グラシアス、セニョリータ」と言われた時にはとても暖かい気持ちになりました。
「知りたい」という気持ちで相手の状況や表情を読めば言語の壁を超えられるという学びを得た貴重な体験です。
長くなりましたが、ここまで読んでくださりありがとうございました。
写真はフリー素材ぱくたそ様よりお借りしました。
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