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ゴールデンサークルの教訓について

ぼくらは自分が選んだ行動に何かしらの理由をつけます。多分傷つきたく=後悔したくないからですね。

サイモン・シネックさんの「優れたリーダーはどうやって行動を促すか」という講演を見ました。講演が開かれたのは今からすでに10年ほど前だったようです。

講演では、

・アップルの商品が売れたこと
・マーティン・ルーサー・キングが市民権運動を指導できたこと
・ライト兄弟の有人動力飛行が成功したこと

は他者とまったく正反対の考え方、行動、伝え方があったからであると説明された。

このまったく違う考え方の説明にゴールデンサークルが用いられ、図示されます。サイモンは講演の三年半前にこれを発見し、世界への感じ方が変わった。

ゴールデンサークルとは

「why」を中心円としていて、その周りを「How」が、さらにその周りを「What」が囲んでいる。

優れたリーダーや組織はこの図の中心から考え始め、外に向かっていくのだということです。

生み出された利益は「なぜ」の答えではなく、ただの結果でしかない。

組織の存在理由とは?なぜ組織のために早起きせねばならないのか?Whyがわかっていれば納得できるはず。

もしアップル社が普通の企業だったら、

What「我々のコンピュータは素晴らしいです」
How「美しいデザインでユーザーフレンドリー、簡単に扱えます」
Why「ひとつ買いませんか?」

というCMを打つだろうと話されます。普通の企業の考え方、そうでない傑物のそれも、全てはこのサークルにしたがって説明できる。

法律事務所のケース
・私達は新しい法律事務所を開所しました。
・最高の弁護士、早くも大手クライアントを抱えています。
・必ずクライアント第一で行動します。

車メーカーのケース
・ニューモデルをリリースします。こんな形です。
・低燃費で席は総革張りです。
・いかがですか?

what……世界中の誰もが、何に属していたとしても「自分が今何をしているか」は100%理解できる。

How……価値や提案を差別化すること、固有のプロセスを創ること、独自のセールスポイントを生み出すこと、「どうやってやるか」。

Why……なぜ、やっているのか。何のために、何を信じているのか、存在理由はなにか。

通常、なにかを伝える際はゴールデンサークルの外側から中に向かう形で示されることが多くなるそうです。なになにをしますよ、このようにやりますよ、どうしてこうなのか……

ただ、類まれな結果を残す組織やリーダーは規模や形態を問わず、考え、行動し、伝える際にこの真逆となるらしい。

つまりアップルがリリースするであろうCMは、

・我々の行うことは総て「世界を変える」という信念で進められています。違う価値観に意味があると信じています。
・私達が世界を変える手段は、美しくデザインされ、簡単に使えて、親しみやすい製品によるものです。こうして素晴らしいコンピュータが出来上がりました。
・ひとつ欲しくなりませんか?

というものになるはずであるため、成功する。

なぜその商品が存在しているのかを知ったため、人々は一介のPCメーカーであるアップルからiPhoneを買う。視聴機を買う、ビデオレコーダさえをも買う。

後記

サイモンさんはコンサルタントとか作家であるようで、

リーダーや企業、非営利団体に対して「人びとをインスパイアする方法」を伝授してきたコンサルタント。これまでアメリカ連邦議会議員、外交官、国連、国防省、マイクロソフト、アメリカン・エクスプレスなどでWHYを伝授してきた。2009年に公開されたTEDトークでの動画は、世界で4000万回以上再生され、大きな話題を呼んだ。
著書に『WHYから始めよ!』『リーダーは最後に食べなさい!』(日本経済新聞出版社)がある。

恐ろしいほどの企業や団体向けに指導してきたことがわかります。その前の経歴がわかりませんね。

次回も講演をアウトプットします。お付き合いくださりありがとうございました。


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