コロナで浮き彫りになった人類の2極化 正義中毒者とそうでない人たち
2020年5月、コロナウィルスの影響による緊急事態宣言、首都圏は延長されました。多くの県では解除され、ヨーロッパもロックダウンを徐々に解除しており、収束の気配があります。
自粛警察は正義中毒だった
この未曾有のウィルス騒ぎの中ではロックダウンをはじめ、キーワードがいくつか生まれました。その中に "自粛警察" というものがありましたね。
すでにwikipdiaにも掲載されておりました。
自粛警察とは……自粛警察(じしゅくけいさつ)とは、新型コロナウイルス感染拡大に伴って生じた社会的風潮のひとつで、自粛要請に応じない人を誤った正義感や嫉妬心、不安感から攻撃する風潮を指す俗語・インターネットスラング
日本はもともと儒教的社会で同調圧力の強い国です。自粛警察がいるから、人目が気になるからロックダウンには至らなかったというポジティブな面もあるでしょう。前提としてウィルスが拡大しないように、みんなで協力する、呼びかけることはとても良いことだと思います。
問題は、ストレス、不満を "正義" にのせてぶちまける、暴力的、攻撃的になる人のこと。
"正義中毒" に関しては、脳科学者中野信子さんの著書を引用した記事がネット上に多く掲載されています。その本によると "正義中毒者" とは、裏切り者や社会のルールから外れた人など、攻撃対象を見つけ、罰することに快感を覚える人々のこと。さらに「正義の制裁」を加えると、脳の快楽中枢が刺激され、快楽物質であるドーパミンが放出されるそうです。
コロナで浮き彫りになった "正義中毒者"
とは言っても全ての人が正義中毒とも言い切れませんよね。明らかに今回のコロナ騒ぎでは、正義を振りかざし、人々を滅多斬りにする人、攻撃する人が浮き彫りになりました。
ところで正義中毒者というのは、裏切り者や社会のルールから外れた人など、攻撃対象を見つけ、罰することに快感を覚える人々のこと。
私はこの一文を読んだ時にある図を思い出しました。
何度もこのブログには登場させているので、過去の記事を読んでいただいている人にはお馴染みだと思いますが、フロイトの精神分析の図です。
フロイトの精神分析学では、人の心には3つの要素があると言います。
エス…本能、欲望、快楽、本音。
超自我(スーパーエゴ)…常識、社会に適応するための監視役。他者の目・親に植えつけられた価値観。
※自我が従わない時、"罪悪感" 、"不安"、"劣等感"、 "焦り” 、"自己否定" などで罰を与える。
自我(エゴ)…エスと超自我の調整役
気づきましたか?超自我(スーパーエゴ)という、誰の心にも備わっている機能は、正義中毒者と働きが類似しているのです!
Mr.Childrenも歌っている "エス"
エスの本能、欲望、快楽、本音がよく分からないという人!
実はMr.Childrenの曲の中にこの "エス" をテーマにしたものがあるのです。
何が起きても変じゃない そんな時代さ覚悟はできてる
よろこびに触れたくて明日へ 僕を走らせてくれ
僕の中にある"es"
Mr.Childrenは "エス" を喜びと表現しています。
つまり自分の中から、"嬉しい" "楽しい" "幸せ" "気持ちがいい" という感情が湧くもののことです。
コロナで顕在化された人々の2極化とは?
ここでいう2極化には
・エスドリブン→自分の本心・本望を大切に生きている人
・超自我ドリブン→世間の目、常識を大切に生きている人
の2種類の人間がいるということです。
もちろんエスと超自我のバランスが良く、調和がとれている人もいると思います。
正義中毒者はお分かりの通り、超自我ドリブンになってしまっている人。
つまり、自分の気持ちよりも世間体・人にどう見られるかということを気にして、本望を抑えている人のこと。
だから自分の願いを叶えて、のんきに、楽しそうにしている人を見ると、ルールを守っていない人がいると腹が立つのですね。超自我と同調して、罰してやりたい!となるのです。
一見まともで真面目な人に見えますが、抑圧が強いため有事に爆発してしまうのがこのタイプの人々です。
ポストコロナはエスドリブンの時代がやってくる
昭和は均一な価値観の労働者が求められた時代。平成までは超自我ドリブンの方が安心・安全に生きていけたかもしれません。
しかし、今後はエスドリブンの人々の方が圧倒的に幸せに生きていける世の中になるでしょう。今回の騒動の両者の心模様、幸・不幸は令和以降の人々の精神の二極化を体現しているように思えるのです。
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