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拝啓 まだ、生まれていない君へ。

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まだ生まれていない未来の赤ちゃんにメッセージを書いています。
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#自由

親の檻をぶち壊して出て行ってくれ

俺の教育目的である「幸福、自由、意味を創造できる人間になってもらう」ために考えていることを伝えてきた。

もう伝えることは伝えたつもりだ。

最後に、手短に1つだけ伝えよう。

それは、これまで俺が伝えてきたことは、ほとんど、あるいはすべて、君にとっては正しくないかもしれない、ということだ。

「最後の最後になんだよそれ」という感じかもしれないけど、俺が君に伝えてきたことは別に正解や答えじゃない。

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何からの自由を目指し、何からの不自由を受け入れるか

自由になりたい

こういうことを言う人は多い。けど、いったいなにから自由になりたいんだろうか。たぶん、自由を創造するためには、何からの自由を目指し、何からの不自由を受け入れるかということを考えなきゃならない。

生物は長い時間の中で、少しずつ自由を広げてきた。はじめは海の中でただ流れに身を任せて漂う存在だった。人間には想像がつかないくらい長い年月をかけて、波に逆らって自由に泳ぐことができるようにな

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夢を守らないと自由を失う時代

自由は、「自分の意思で好きに夢をみられること」だと言えるかもしれない。

夢とは、周りの目を気にすることなく、君の心の底から自分はこうなりたいと願う理想像のことだ。別に仕事としてお金を稼ぐことに結びついている必要はない。だって好きなことを極めることができれば、まず間違いなく、十分なお金は入ってくるようになるから。

世の中には「夢なんて子どもの持つものだ」という考えを持っている人が多い。不幸であり

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自由を奪う場所としての大学

前回:良い大学に入れば人生上がり?

1. 学校1-3. 自由を奪う場所としての大学前回おかしな大人の大学の捉え方について話した。そのおかしな捉え方1つ目は、大学に入ることと、その結果の矛盾だ。大学ってのは教養を育てて自分を自由にしていく場なのに、おかしな大人の考えでは大学に入ったらその後のあるべき生き方がほとんど決められてる。彼らの考えによれば、大学は自由を奪う場所だ。おかしな大人は、東大に入っ

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拝啓 まだ、生まれていない君へ。

1. 学校1-1. 勉強ってなんだろう

1-2. 良い大学に入れば人生上がり?

1-3. 自由を奪う場所としての大学

1-4. 偏差値で良い大学と頭の良さを測れるのか

1-5. 年収1000万より年収500万が高給?

1-6. 理系より文系が偉い?

1-7. 学校より協調性を育むのに優れた場所

1-8. 自分の頭で考える?

1-9. 考えるのは本当に自分の「頭」?

1-10. 職

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自慢のためではなく、自由のための教養

前回:あらゆる問題の根底にあるのは絶対視?

1. 学校1-12. 自慢のためではなく、自由のための教養これまで学校という話題から、大学や協調性、自分の頭で考えるなんてことに話を進めてきた。もう学校についての話は終わりにしようと思うのだけど、やっぱりこれだけは外せないや。「なんのために学ぶのか?」

俺が勉強って言葉を嫌いなのはもう伝えたから学ぶって言葉を使わせてもらうけど、これは学校に入って勉強

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競争の檻から脱獄する鍵、持続的創造

前回:プロフェッショナルの練習量

2. 仕事2-5. 競争の檻から脱獄する鍵、持続的創造競争は檻みたいなものだ。競争の檻の中にいる限り、君は大勢のライバルに負けないような努力を続けなければいけない。競争が檻だと言える所以は、君が主観的にどれだけ頑張ったと思おうと、ライバルが君より努力していたら勝てない、つまり負けるということだ。

競争の檻の中には、決まったルールや評価基準がある。だから、君がど

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お金の奴隷のお金持ち

前回:余白のデザインと感謝、愛、創造

3. 仕事
3-8. お金の奴隷のお金持ち感謝、愛、創造、連続と非連続、差分と余白。幸福の文脈でそんなことを話してきた。君に幸福を創造できる人間になってほしいという目的に対しては、きっと十分なことを伝えられたと思う。

そういうわけで次は自由について話したい。けど「自由とはなにか?」なんてやってたら哲学や政治、経済の思想史を読み解いていかなきゃならなくなる。

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起業という奴隷への道

最近は「起業」がブームになっている。これは一見、自由の象徴的活動にみえる。でも、実はそうではない。起業してうまくいったとする。すると君の企業はどんどん大きくなる。従業員も取引先も増えてくる。君はある時点で気づく。君の人生が君の企業を中心に決定されていることに。ポール・グレアムという人は、「マーク・ザッカーバーグはフェイスブックを運営していると同時に、フェイスブックに運営されている」という発言をして

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反抗、詩人、共有

人間を不正に投獄する政府のもとでは、正しい人間が住むのにふさわしい場所もまた牢獄である。

これは、俺にとって自由な人の1つの象徴であるソローという人が残した言葉だ。ソローは市民的不服従の先駆者として知られる人で、彼は奴隷制度を認める州に対し税金を払うことを拒否し投獄された。彼は自分の正義を信じ、巨大な組織に対してもその正義を貫いた。彼の勇敢な行動は後にガンジーやキング牧師につながっていった。つま

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