映画『ビリーブ 未来への大逆転』

貧しいユダヤ人家庭に生まれたルース・ギンズバーグは、「すべてに疑問を持て」という亡き母の言葉を胸に努力を重ね、名門ハーバード法科大学院に入学する。1956年当時、500人の生徒のうち女性は9人で、女子トイレすらなかった。
家事も育児も分担する夫のマーティンの協力のもと首席で卒業するが、女だからというだけで雇ってくれる法律事務所はなかった。
やむなく大学教授になったルースは、70年代になってさらに男女平等の講義に力を入れる。それでも弁護士の夢を捨てられないルースに、マーティンがある訴訟の記録を見せる。ルースはその訴訟が、歴史を変える裁判になることを信じ、自ら弁護を買って出るのだが…

『ビリーブ 未来への大逆転』と言う邦題はわかりやすいが、映画の内容に対して、ちょっとチープに感じる。原題を検索してみると、"On the Basis of Sex"。直訳すると「性に基づいて」ということになるか。こちらの方が映画の内容に即しているだろう。sexをgenderと言い換えていくシーンは、この映画のコアにもなっていると思う。

主人公になっているルース・ベイダー・ギンズバーグは、2020年9月18日に87歳で他界したことがニュースになっていた。映画のラストシーンに出てくるのが、おそらく本人だろう。

もう少し、この人を深く知りたくなった。

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