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藤森かよこ『馬鹿ブス貧乏で生きるしかないあなたに愛をこめて書いたので読んでください。』 〜しばらく前に読んだこの本を思い出した

『馬鹿ブス貧乏で生きるしかないあなたに愛をこめて書いたので読んでください。』

すごいタイトルである。この本を読んでみたのは、ジェーン・スーさんがラジオで紹介していたからだったかな。スーさんは、こういうコメントを寄せています。

これは警告文です。本作はハイコンテクストで、読み手には相当のリテラシーが求められます。自信のない方は、ここで回れ右を。「馬鹿」は197回、「ブス」は154回、「貧乏」は129回出てきます。打たれ弱い人も回れ右。書かれているのは絶対の真実ではなく、著者の信条です。区別がつかない人も回れ右。世界がどう見えたら頑張れるかを、藤森さんがとことん考えた末の、愛にあふれたサバイバル術。自己憐憫に唾棄したい人向け。

かなり売れているようで、「馬鹿」「ブス」「貧乏」だと思っている人がそんなにいるのか、と短絡的に考えてはいけないけれど、「頭がよくなる」「きれいになる」「お金が貯まる」という本ではなく、この本を手に取る人がたくさんいることは事実。

アマゾンのレビューが面白くて、星5つが約70%、星4つが10%強、残りが6、7%できれいに割れている。

うまく整理できないのだけれど、「馬鹿」「ブス」「貧乏」向けの本がこんなに売れるというのは、一種の社会の成熟で、成熟した社会でのマーケットというのは一筋縄ではいかないのだなと思う。



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