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「母親なのに息子の気持ちがわからない」と私が自覚した日

 「お前もひきこもってみろ!」ひきこもりの息子の本音を聞いた母親・後藤誠子さん。息子さんの独白は、後藤さんに大きな気づきをあたえます。そしてそれは後に後藤さんを大きく変えることになるのです。(連載「不登校は幸せへの道」第23回)

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 次男は翌年からも夏が来るたびに桑茶工場のバイトへ行き、3年目には非常勤職員にならないかとありがたい言葉をかけてもらった。じっくりと考えたうえで「自分にはまだ荷が重い」という答えを出した次男を、うれしく感じる自分がいた。断わることすらできなかった次男が断れるようになった。これまでの私なら小さく感じていたであろう変化が、とても大きく見えた。私もすこしずつ変わってきていた。だが、本当に大きく私を変えたエピソードがある。

 ある日、いつものように昼近くに起きてきた次男が私に言った。「昨日、ものすごく腹が立って、人を殴るところだった」。おどろいて次男を見ると、怒りで全身が震えている。

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