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メロディ その4

メロディは1匹になって、とても幸せそうでした。家族の愛情をようやく一人占めできるようになったのです。

猫はけっこう独占欲が強く、嫉妬する動物だと思います。だから、私は猫たちにはなるべく公平に接するよう心掛けていました。

メロディはとても賢くてお利口でふれあいの好きな猫でした。

私達が構ってくれるタイミングを良く分かっていて、食事作りや食事中に邪魔することが無く、歯磨きの時間になるとどこからともなく現れて、膝に飛び乗ってきて顔をペロペロ舐めるのが大好きでした。

また、私はクリスチャンなので、朝お祈りをして聖書を読むのですが、その時もメロディは抱っこされるのを楽しみにしていました。「メロディお祈りだよ」と私が声をかけると、2階に駆け上って私が部屋に来るのを待っていました。

メロディは無駄に鳴かないし、一人遊びが好きで手がかかりませんでした。また、布団で一緒に寝る時も私の左脇の一番邪魔にならないところに居て、朝目覚ましをかける時間ちょうどくらいにやさしく鳴いて起こしてくれました。

私にとって100点満点の猫でした。

メロディの体調が悪くなったって来たなと感じたのは今年の冬からです。涙目になりました。また、冬に3日間くらい頻繁に嘔吐することがありました。

白血病のキャリアーだから免疫力が低下してきたのかなって思っていました。

今年の梅雨明けの頃、メロディが鼻血を出しました。ついに、白血病が発症したか?と、思い病院に連れて行きました。止血剤をつけてもらって、抗生物質の目薬を目と鼻にさしたら元気になり食欲も出て、あー良かったと思っていました。

ところが、8月の最後の1週間くらいから、頻繁にトイレでいきむようになり、下痢便をして、吐くこともあり、食欲がなくなったので、病院に行きました。

最初は胃腸の薬を入れた皮下補液をして様子を見ましたが、あまり改善されなかったので、9月7日に血液検査をすることになりました。

白血球が7万8千(基準範囲は6千~1万5千)もあり、血小板が4千(基準は30万~80万)しかありません。赤血球も403万(基準は550万~1000万)と減少していました。顕微鏡でがん化して変形した白血球も多数確認できたと先生に言われました。

「白血病を発症しています。食べられないのであれば余命は9月中です。」と言われました。



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