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体は天然ガスでできている

農薬や化学肥料を使わずに野菜を作っていますというと「全ての農産物が有機栽培になったらいいですね」なんて言われることがあるんだけど、それは無理ってもんだろう。

もう少し正確に表現すれば「化学肥料が一般的に使用されるようになるより前の時代まで人口が減るならできるだろう」ってことになる。

というのも、世界の人口は1940年代から爆発的に増加しているんだけど、その一つの要因が緑の革命といわれる農作物の生産量の増大であり、またその大きな理由が化学肥料の普及だから。つまり、(他にも問題は色々あるとしても)化学肥料無しじゃ現在の人口を養えるだけの食糧が生産できない。

そもそも農作物というのは、田畑という生産設備を用いて種子、肥料、水、空気を原材料に生産されるものだ。だから原材料の供給が無かったら、生産なんてできない。当たり前のことだ。

そして肥料にも原材料がある。肥料の種類は色々あるけれど、もっとも重要な種類の一つは窒素肥料といわれるもので、これの原材料が天然ガスだったりする。

つまり、元をたどれば日々食べているお米もパンも、重要な原材料の一つは天然ガスだ。

だから、ちょっと大げさに言えば、それを食べている人の体は天然ガスでできている。


そんなこともあって化学肥料が悪いものだとは思わないのだけど、うちでは「おいしいもの」を作るのに(今の技術力だと)化学肥料は使わないほうが有利だと考えて、そうしている。


トップの画像はwikipediaからお借りした世界人口のグラフです(Loren Cobb CC 表示-継承 3.0)。

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