マガジンのカバー画像

ふるぽんの短編

3
運営しているクリエイター

記事一覧

青春だってさ。

青春だってさ。

肩を叩かれた。
振り返っても誰もいない。
そんな生活を送ってる。

これを聞くだけじゃ
ただの心霊現象だろ
ぼっちな子の勘違いだろ
そう思われるかもしれない。

いつも右肩を叩かれる。
トン トン トン
いつも3回だ。

試してみることにした。
まずはやっぱりスピードで勝たないと。
トン トン トン
いつものように肩が叩かれた。
自分の出せる最高速度で振り向く。

でも、誰もいない。

幽霊なのか

もっとみる
私は彼が嫌いだ。

私は彼が嫌いだ。

ある時、モンスターに街が襲われた

この世のものとは思えないほどの
憎悪を具現化したかのような
どんな言葉で表すべきか
いや、現存する言葉で表せないから
モンスターと呼ばれるのだろうか

数々の街を壊し、暴れ回った

モンスターはこんな要求をしてきた
誰か1人、勇者を求む
私を倒してみろ、、、と。

もう100人は挑戦しただろう
もう無理だ、全員がそう感じた

そんな時、その男が動き出した
彼はず

もっとみる
日常ってこんなもの

日常ってこんなもの

「ちょっと待っててくれ」

その言葉が合図だ

横を通り過ぎる車の音
耳に入る近くのコンビニの入店音
視界に入る人の影

誰の邪魔もしたくない
自分がここにとどまる間
どうかこの世の中が
穏便に進んでほしい

指先に力を入れる
勝負は一度きり
失敗は許されない

目線を下に一点集中させる

いや、どうせ今の自分は
下しか向けない

僕には待ってる人がいる
どんな顔で待ってるんだろう

僕は下しか向

もっとみる