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チームMILAI 世界一周ヨットレースの旅路を追う プロローグ フランス・ロリアン〜モロッコ・タンジェ

ダブルハンド世界一周ヨットレース「GLOBE40」に挑戦しているチームMILAI、スキッパー(船長) 鈴木 晶友すずき まさとも氏によるレースログを公開しています。険しい嵐の日もあれば無風の日、そして海鳥、魚、満点の星空など、レースの間に洋上でしか体験できないシーンやエピソード。各レグごとの寄港地での新たな出会いや発見など・・・普段の生活では味わうことができない日常がそこにはあります。チームMILAIと共に世界一周をお楽しみください。

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2020年から準備を始めてきたGlobe40への挑戦が、いよいよスタートします。ヨットでの世界一周を夢見てからおよそ30年、ついに夢を実現する舞台に立つことができました。今回の挑戦を決めてから2年間で、10,000マイル以上のセーリング経験を積み、クルーと船を世界一周に向けて調整してきました。

スタートラインに立つまで支えてくださったスポンサーはじめ、ご支援くださっている日本中の皆さん、そして家族に心より感謝します。ここからが本番ですが、ここまで支えてくださり本当にありがとうございます。皆さんの思いと共に、30,000マイルの道のりを楽しみながら走りたいと思います。9ヶ月間の長い道のりとなりますが、応援よろしくお願いします!

シャチに襲われて舵を損傷しながらも、7艇中トップでモロッコに到着!

6月11日にフランスのロリアンを出発し、5日間で約1,000マイルを走りました。レース本番は2人となりますが、プロローグレースでは4名の乗船が許可されたため、私たちは4名で参加。チームメイトとセールチェンジや動作の練習をしながら、充実したセーリングをすることができました。

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フランス出発後は最大風速20m/sほどの強風域を超え、スペイン沖を南下。
その後ポルトガルを越えてジブラルタル海峡に差し掛かったところで、シャチによる襲撃をうけました。近年この海域のシャチによる、小型艇への攻撃が相次いでおり、私たちは舵を半分以上損失する被害を受けました。とは言え、スタートした7艇中トップでモロッコのタンジェに到着し、2年間練習や準備をすすめてきた大きな手応えを感じました。
モロッコでは損傷したラダーを交換するほか、細かな船の整備をし、6月26日のレーススタートに備えます!

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セーリングで異国の地に来たと実感!アフリカ大陸の海の玄関口-タンジェ

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タンジェはモロッコの北側、ジブラルタル海峡に面しており、スペインからのフェリーも就航している港町です。
想像よりも治安が良く、食事はクスクスやタジンなどのモロッコ料理のほか、イタリア、スペイン、中華料理など、どれを食べても美味しく毎日の食生活が楽しいです。
ただ水があまり身体に合わなく、到着直後はチームメイトの中川と2人揃って、少し体調を崩してしまいました。

街中には1900年前後にスペイン人によって建てられた石造りの建物が多く残っており、坂道や階段が多いですが散歩するだけでもとても楽しい街並みです。いままではフランス圏内でのヨットレースが多かったため、初めてセーリングで異国の地に来たということを実感します。

第1レーススタートまでの10日間、船と体調をしっかり整え、万全の体制でレースに挑もうと思います!

執筆・写真 鈴木晶友
編集 高津こうづ みなと

本記事は古野電気website特設ページ 「チームMILAI x FURUNO 世界一周への挑戦 Trip Log」をまとめたものを掲載しています。
最新情報はこちらからご確認いただけます。

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