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苦手な前屈。。という思い込み

2020年6月

約2ヶ月間休館になっていたヨガスタジオが再開。
スタジオからクラス再開のメールが届いたときは飛び上がりたくなるほど嬉しかった。

再開初日からスタジオへ行き、練習に参加した。

スタジオで身体を動かす。
インストラクターさんたちから指導してもらう。
やはり私はこのスタイルで学ぶヨガが好きだ。

再開後、1ヶ月ほどはスタジオでヨガの練習が出来ることに喜びを感じ、毎日のようにスタジオへ通っていた。
毎日の練習が楽しかった。

しかし7月のある日。
私は自分に対する違和感のようなものを感じるようになっていた。
「楽しい。。。けど、このままで良いのかな?」
「この楽しさって永遠に続くのだろうか?」

ヨガを習い始めてから身体や心に様々な変化が起きていた。
それらの変化は特に意識することなく、ただ練習が楽しくてひたすら練習を続けていた結果起きた現象だった。

ただ楽しいだけでこれだけの変化が起きたのだ。
もしヨガに対する意識、身体に対する意識を持って練習に臨んでみたら、もっと違う世界が見えてくるかも知れない。
そして、今の自分はそれを求めている。

スタジオ再開後はリラックス系のクラスに参加することが多かったけど、ヨガのポーズをより深く学ぶ、学んだポーズのを動きで繋げるヨガフロークラス。
アロマを使ったクラスにも参加してみた。

徐々に身体が慣れ始める。
慣れるどころか、これらのクラスに参加した後の方が身体のコンディションが良くなっていった。
身体は軽くなり、練習中は思ったより身体が動いてくれるようにもなってきた。

そんな中、ふと思いついた事がある。

今まで見ないようにしていたこと。
手を付けてこなかったこと。
私にとっての「天敵」のような存在。
生まれ持っての運命のような存在。

身体の硬さ。

この硬い身体が少しでも柔らかくならないかな?
柔らかくなったら自分の身体や意識にどんな変化が起きるのかな?
そこから先にどんな世界が広がっているのだろう?

「よし、この身体の硬さを何とかしてみよう。この身体の硬さと
 向き合ってみよう!」
そう決意した。

そんな思いを密かに持ちつつ、クラスに参加していた。

あるクラスに参加した際、インストラクターの先生が
「何か質問や取り組んでみたいポーズはありますか?」
と話を振ってくれた。

「ポーズではなのですが、身体が硬いので、この硬さを何とかしたいんです。特に前屈が。。。全然曲がらなくて。。。」
個人的な課題ではあるけれど、質問やリクエストをする人はいなかったし、
参加者は私を含めて3名。
ここは私の我が儘を聞いてもらおう。

「分りました。今日の内容に少し盛り込んでみましょう」
先生は快く引き受けてくれた。

クラスの間、先生からは身体に関する話、具体的なアドバイスを幾つかいただくことが出来た。

思い返すとコロナでスタジオが休館になる前にも教えてもらっていた身体の動かし方だ。
でも
「自分は身体が硬い」
「自分には無理だ」
と思い込んでいた私の耳には届いていなかったり、右から左で流れ去っていたのだろう。

他の先生のクラスに出た際にも同じような質問を繰り返した。
どの先生も丁寧に対応してくれた。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
先生達のアドバイスを受けた私は自主練を始めた。

家ではもちろん、スタジオで練習が始まる前にマットの上に座り、身体を曲げたり、股関節を動かしてみたり。

どう動かして良いのか分らず迷ってしまう事も多々あった。

ポーズを取りながら
こうかな?
ああかな?
こうしてみよう
ああしてみよう
微調整を繰り返しながら、自分の身体と相談するように練習を続けた。

1ヶ月ほど経過したころだった。
自宅でヨガの練習をしていた時に
「身体、柔らかくなったかな。そんな気がするんだけど。ちょっと前屈してみるか」

立ち上がって前屈してみることにした。

以前はスネまでしか曲がらなかった立位の前屈。
もしかしたら足首まで届くようになっているかな?
もしそうなっていたら練習の成果が出たってことだ。

そう思いながら立ち上がり、身体を前に折り曲げてみる。
ス~~~
自然な流れで身体が折り曲がっていった。
そして。。。
「あれ?中指の先が床に付いているぞ!」
でも、身体のどこもピリピリしていない。
しかももう少し曲がりそうだ。

無理はせず、曲がるところまで。。。
スルスルスルスル。。。
「お~!指が!5本の指が全部床に付いてるやんけ!」

本当に驚いた。
5本の指。
両手にある合計10本の指先が床に付いていたのだ。

呼吸も出来ているし、ピリピリピクピクもしていない。

手の平全体が床に付くわけではないけれど、10本の指先は床につくようになっていた。

つづく

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